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僕はピアノを小さいころから趣味でやっていますが、たとえばあるピアニストについて「彼はベートーヴェンのソナタの解釈が優れている」等といったりしてたたえたりしますよね。その解釈とは一体どういったことなのでしょうか。音楽は定義とかそういうものだけではないということは十分承知しており、この質問はかなりの駄質問とは思いますが、いまいちぴんとこないんです。音大生の方やプロの方というのは楽譜を見たときどのような点に注意して解釈なさるのでしょうか。音大に行く気はないのですが、もしアドバイスいただけるのでいたらすこしでもお願いいたします。プロとアマの演奏をきいても違うなぁというのはわかります。技術面の差もあると思いますが、やはり解釈という点に大きな違いが有るのではないかと思っています。僕は音の長さ、mf f クレッシェンド、スラーなどの既に書かれている楽語程度しか注意できないのです。後はどのようなことに注意してこれから楽譜を眺めていけばよいのでしょうか。皆さん普段気をつけていることをいろいろ教えてください。お願いします。

A 回答 (5件)

ご質問の内容が余りに漠然としているので、答えを出すには本を一冊書かなければならないかもしれません。

もしかして「音楽の解釈」とか、そういう類のお勉強を図書館等でお勉強されたら宜しいかと思います。

しかし、敢えて私なりに簡単に説明させていただきますと、こんなふうになるでしょうか。「一つ一つの音にどういう意味があるのか」を勉強すること。

例えばベートーヴェン・ピアノソナタの中の、ある一曲の中の、ある一つの音をどのように弾くか?或いはどのような意味があるのか?他の音との関係は?等、解釈とはそれを説明できるレベルの問題だと思うのです。モーツァルトにしてもベートーヴェンにしても無駄な音は殆ど無いのではないかと思うほど緻密に書いているわけですが、それがどうしてだろう?という学術的な興味の問題でもあるかと。

一つの音を解釈するためには、いろいろな背景を勉強しなければなりません。例えば、

1)ベートーヴェンの生涯の中で、どういう時期に書かれて物か?元気な時か?若い時か?耳が悪くなり始めた頃か?耳が聞こえなくなった後か?貧乏のどん底にあった時か? 

2)作風の変化があります。ベートーヴェンは18世紀から19世紀にかけて生きた作曲家ですが、はじめの方は古典的な作風、後期はロマン派とか。では、どの辺から変わったのだろうか?

2)装飾音符の弾き方も時代によって変わりますが、ベートーヴェンの場合はどの辺から変わったのだろうか?

3)ヨーロッパの産業革命の影響で、ベートーヴェンが生きている間に、楽器の性能がグンと上がりましたが、それぞれの時代にベートーヴェン自身、どの時期に、どのような楽器で演奏していたのだろう?

4)ベートーヴェンの経済状況は? ベートーヴェンは出版社に対し作曲料を請求する手紙を数々書きました。

5)心理的な背景。耳の病にさいなまれ、ベートーヴェンは兄弟宛に遺書を書きました。それがいつだったか?心理的にはどういう状態であったか?

6)地理的な背景。ウィーンで体調を崩した彼は医者に勧められて、郊外のハイリゲン・シュタットという所に引っ越しましたが、ウィーン市内とハイリゲン・シュタットとの気候はそんなに違うのだろうか?実際に行ってみたらハイリゲン・シュタットの方がたくさん木が生えているのでやっぱり空気が良いのかなぁと思ったりして。

7)他には、例えば20世紀に入ってから政治的な弾圧を受けたロシアの作曲家、思想的な弾圧を受けた中国の作曲家とかもいますし。

8)絵画や彫刻との関係も切り離せないでしょう。19世紀後半フランス印象派作曲家達との関係を見たら面白いものがあると思います。

9)では印象派作曲家とアメリカ・ジャズとの関係は?とか、

10)音楽理論的な背景もあるでしょう。その一つの音がどのような機能をもっているか?メロディーの中か?メロディーの中でどのような役割を持った音か?トニックか? その音は倍音の中に属するか? そこで、ああ「ベートーヴェンも音楽理論を勉強したんだぁ」と思ったり、ではベートーヴェンさんはどのような本を使ったのだろう? ベートーヴェンはフークスという音楽理論家の本を勉強しましたが、フークスの本は現在でも西洋の音楽学校で使われていた、とか。

とにかく、1つの音には、とてつもない背景なりドラマなりが存在するわけなのですね。

私は音楽学者でもベートーヴェンの専門家でもありません。しかし、学術的な興味と、客観的な勉強によって、ある程度の理解、解釈が、できるようになると思うのですね。

相手がピアノ教師であれ、ピアニストであれ、大学教授であれ、それが出来ているかどうか、ご自身で確かめてみたら面白いかも。「その音をどうしてそういう風に弾くの?」という質問を呈してみたら良いでしょう。それなりの勉強をしてそれなりの解釈のできている人は「これこれ・しかじか」と長々説明してくれるでしょう。解釈をきちんとできない人は「自分が先生からそう習ったので・・・」と答えるでしょう。
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音楽にも段落があり、その段落内でどのように曲調が変化していっているのかを判断することです。

その際に楽典をはじめ和声法や対位法、楽式論、管弦楽法の知識が有益になってきます。その基礎知識があると逆に「そこはなぜ f なのか」といった批判的考察や「自分はここはritすべきだと思う」などの解釈を独自に論理的に作り出すことができます。…楽語の背景を考えなしに鵜呑みにしてはいけません。また「私はこう思うからこう弾く」という自分の解釈を育てるのも大事にしてください。いろんな弾き方で試してみれば、的確な解釈は自ずとわかってきます。
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 アマチュア的私見です。

「ピンとこない」とおっしゃっていた部分の助けになるかもしれないと思って「解釈」に関する私の持っているイメージを書きます。
 私が思うに、音楽演奏における「楽譜」は、お芝居の舞台における「台本」に相当します。
 台本にはト書きとセリフがあります。楽譜の音符がセリフに、その他の記号等がト書きに該当します。
 同じ「こんにちは」でも、その言い方には、速度・表情・大きさ・変化はまさに千差万別、優れた役者さんなら、場合に応じて様々な表現を使い分けるでしょう。それが、音楽でいえば演奏技術。そして、いかなる場合にいかなる表現を使うかという判断が、音楽でいえば解釈。
 もし、古典劇をやるなら、その時代に応じた舞台も衣装も作るでしょうし、その時代の当然の様式をも尊重しなくてはならないでしょう。音楽も当然そうなります。だから、その音楽の書かれた時代の、音楽の常識は分かっていなくてはなりません。劇でいうならその時代の召使いのセリフならこうなったりああなったりはするけれども決してこういう言い方はしない、という最低限の常識があることでしょう。音楽でも当然そうです。そういう「妥当」な範囲の中で、しかも、どういう表現を用いていくかが、解釈です。ここは明るく、と書いてあっても、どの程度にどのように? その表現の自由さはかなり広く、そういう一つ一つの選択の背景にあるものが、解釈なんだと思います。

 もっと具体的学問的なことをお尋ねであって、こういうことをお尋ねでなかったらごめんなさい、アホなアマチュアの戯れ言として無視してください。
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たとえば、クレッシェンド。

「だんだん強くあるいは大きく」。

質問者さまはどのように弾かれますか?
だんだんに強く、大きくですよ。

階段を登るように等量の大きさで?
(これでは聴き手には大きくなったようには聴こえませんが…。)
はじめは押さえ目に、後半で一気に力を解放して大きく?
ゆるやかに膨らませる程度に?
今までの速度にブレーキをかけるように?

さぁ、「どのように」クレッシェンドしますか?

もちろんこれは強弱記号その他の楽語だけではありません。
速度もしかり。
たとえば、ひとくちにアレグロと言っても幅がありますね。
アレグロの最低速で?いや、最速で?中間で?
どの速さで弾くのがもっともこの曲らしいのか?

また、曲の構造や
「音として表されてはいない『音』の存在」。

そういうことの集大成が「解釈」です。
演奏家がどこまで作曲家の意図を汲めるか。
そもそも、なぜここでクレッシェンドなのか?

ではここで、演奏家はどうするでしょうか?
まず、はたしてこの「クレッシェンド」いう指示を
誰が出したものなのか知る必要がありますね。
写譜屋さんか?監修さんか?はたまた作曲者家自身なのか?

それで、多くの演奏家は「作曲者自身が何を指示しているのか」を知るために、
楽譜の出版社にこだわります。
なるべく原典に近いもの。
そうして、意外と原典にはほとんど強弱記号その他の楽語はなかったりします。
逆に記号や指示があれば、それは「絶対に」そう弾いてもらいたいからなのです。

一度、原典版やヘンレ版などと他の出版社と、
同じ曲の楽譜を見比べてみると良いと思いますよ。

解釈について、こんな感じでどうでしょうか?
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楽譜を見て「作曲家がどのような演奏を意図しているか」を分析することが解釈することではないかと思います。

例えば同じデクレシェンドでも作曲家によってどのようにするかという意図が微妙に違ったりします。
参考URLが参考になるかもしれません。
あとは、楽譜に記号が書いてなくても音符を見て普通はこう演奏するというといったこともありますね。例えば、同じ音が3回続いたら記号が無くても普通はクレシェンドするといった感じです。

参考URL:http://www.ne.jp/asahi/minako/watanabe/schuberts …
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