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転写因子.(transcript factor binding site) の結合部位について教えてください.(私は素人同然です.)

1.転写因子が結合する部位というのは,DNA上のどの場所でも結合するのでしょうか?

2.ある遺伝子のプロモータ領域に結合すると,後方の遺伝子の転写を制御するのでしょうか?

A 回答 (3件)

こんにちは。

No.1で回答した者です。

余計な情報でかえって混乱させてしまったことをお詫びします。

「プロモーター領域を逆向きに付け替える」ということについて、実験例で説明します。
プロモーター領域の配列が仮にAATTGGCCだとします。
この配列を含む領域が下のようにあったとします。
5' AGCTAATTGGCCCTAG 3'
3' TCGATTAACCGGGATC 5'
この領域を適当な制限酵素で切り取ります。(以下、アンダーバー_はスペースだと思って無視してください)
5' AG_______CTAG 3'
3' TCGA_______TC 5'
ここに、下のような両端がはみだしたDNA断片を用意し、
__CTCCGGTTAA
____GGCCAATTGA
上の領域にはめ込んでくっつけます。すると、
5' AGCTCCGGTTAACTAG 3'
3' TCGAGGCCAATTGATC 5'
となり、元のプロモーター配列が
AATTGGCCからCCGGTTAAに変わりました。
制限酵素を用いない方法もありますが、イメージとしてはこれが「逆向きに付け替える」ということです。

それで転写を始める際、
AATTに結合する転写因子1と
GGCCに結合する転写因子2と
1,2を認識して1→2の方向に転写を進めると決められたRNAポリメラーゼがあるとして、
元のプロモーター領域では
_1__2 RNApol→
AATTGGCC
付け替えたプロモーター領域では
←RNApol 2__1
___CCGGTTAA
となり、本来と逆の方向に転写が行われます。
これで本来転写を制御するはずの下流の遺伝子Xが、
プロモーターを逆向きに付け替えることで制御されなくなり、
「遺伝子Xのプロモーター領域」としての機能が失われたことになります。

分かりにくい点があれば追加でご説明します。
誤りがありましたらご指摘ください。
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1、一言に転写因子といっても様々なものが存在し、大抵は下の二つのうちどちらかを意味します。



(1)真核生物におけるRNAポリメラーゼの働きに関与する基本転写因子(TFIIB、TFIIDなど)
(2)原核生物と真核生物における転写開始因子(IF)、転写延長因子(EF)、転写終結因子(RF)などの転写調節因子。またはそれら以外の機能を担う転写因子。

これらに共通して言えることはそれぞれの因子はその各々の作用を行なうために『特異的に』DNAに結合することです。その多くがDNA上のプロモーターやエンハンサーと結合しますが、伸長因子などリボソームに結合するものもあります。

したがって転写因子はどの場所にも結合するわけではなく、それぞれの転写因子によって、その機能を行なうためのそれぞれの結合部位が存在しているといえます。

2、転写因子が転写制御因子であるならばそうです。ある遺伝子のプロモータ領域に結合すると,後方の遺伝子の転写を制御します。例えば真核生物では転写開始部位より上流にGCボックスやCCAATボックスと呼ばれている配列が存在します。それらは調節因子として転写に関っています。GCボックスにはSp1という転写因子が結合することで転写制御へと導きます。

また、プロモーターより上流にあるエンハンサーに働くことで転写を活性化させる因子も存在するので、転写因子=制御とは必ずしも結びつきません。

以上大学で遺伝子工学や分子生物学で履修したことを参考に回答させていただきましたが、申し訳ない事に専門分野であるわけではないので自信は『なし』とさせていただきました。
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こんにちは。

転写因子について簡単にお答えします。

1.いいえ。転写因子は、DNA上の特定の部位を認識して結合します。
転写因子とは、「DNA上の、プロモーターやエンハンサーといった転写を制御する領域に『特異的に』結合するDNA結合型タンパク質の一群」です。
転写因子が特異的に認識する特殊なDNA配列があります。
例:TATAA(通称TATAボックス)、CCAAT(CATボックス)

2.はい。プロモーター領域に結合した転写因子は後方の遺伝子の転写を制御します。
プロモーター領域には転写因子と共にRNAポリメラーゼが結合するので、そこでは下流の遺伝子の転写開始がダイレクトに制御されます。
プロモーター領域を逆向きに付け替えると、機能しなくなります。

以下、おまけ。
ただし、プロモーター領域のさらに上流にあるエンハンサー領域・サイレンサー領域については、事情が異なります。
それらの領域が、タンパク質をコードしないイントロン内部や注目する遺伝子の下流にあっても、そこに結合するタンパク質が転写を制御することがあります。
エンハンサー領域を逆向きにしたり離れた場所に付け替えても、正常に機能することが多いです。

分かりにくければ追加でご説明します。
もしも誤りがありましたらご指摘ください。

この回答への補足

ご回答ありがとうございました.
2.でご回答頂いたプロモーターを逆向きに付け替えるということがイメージできなかったです.
プロモータ領域を逆向きに付け替えるという状況を詳しくお教え願えないでしょうか?

補足日時:2006/07/30 22:59
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