
球のモーメントを求める時、球の中の薄い円板を考え、それを積分していくと思います。
この時
2∫r^2dm
にr^2をそのままにしてdmを薄い円板質量を入れて求めると教科書の答えが違ってくるのは何故でしょう?
教科書は
円板の慣性モーメントdI=r^2/2×dm
を考え、2∫(円板の慣性モーメント)
と入れて求めています。
慣性モーメントの公式は ∫r^2dm
なのではじめの方法も間違っていない気がするのですが、2番目の方が正しいのですよね?
はじめの方法は何が行けないのでしょうか?
もし分かる方がいらっしゃったら教えてください。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
この場合のrとはなんでしょう?
z軸からの距離でなければなりません。
z軸の周りの慣性モーメントを求めたい(球の対称性によりどこを軸にとっても同じ)わけですから。
だから、I=ΣΔmr^2=∫r^2ρdV
=∫∫∫r^2ρdxdydz=∫∫∫ρ(x^2+y^2)dxdydz=Iz
として計算すべきものです。
もし、I=2∫r^2dmとして計算するとどうなるでしょう?これは、2倍しているのは左右で二つあるからだと思います。∫r^2dmのdmを、例えばx軸上の距離rの位置にある、x軸に垂直な薄い円板の質量としてしまうと、その薄い円板上の質点の
部分部分によって、z軸からの距離は変わってきますよね。それなのに、円板を構成する全ての質点がz軸から距離rにある、としてしまっているのがr^2dmという式にほかなりません。つまり、z軸から距離rにあるのは
円板を構成する質点のなかではx軸上の一点だけで、
そのほかの円板上の質点はz軸からの距離がrより大きいのです。
だから、r^2dmのdmに微小円板の質量を入れてはいけないのです。
dI=r^2/2×dmを使う場合は、z軸の周りの円板の微小慣性モーメントは既に計算されているから、それをdmについて加え合わせる分には問題ありません。
参考までに,Iz=∫ρ(x^2+y^2)dV
Iy=∫ρ(x^2+z^2)dV,Ix=∫ρ(y^2+z^2)dV
Ix=Iy=Izより、
Iz=(Ix+Iy+Iz)/3=∫2/3ρr^2dV(このrは球の半径方向)
=∫(2/3)ρr^2(4πr^2dr)=2/5Ma^2 (a=球の半径)
No.1
- 回答日時:
積分範囲が異なってしまいます。
最初の式を正しく書くと
2∫(V) r^2/2・dm (←∫の右下に「V」ですが便宜的にこう書きます)
となり、dmは微小体積dxdydzあたりの質量です。これを全体積にわたって積分すれば正しい答えが出ます。
それを円盤質量で計算すれば
2∫(h)r^2dm (←h:高さ)
と、高さにわたる積分を計算することになってしまいます。この式のdmは微小高さdzあたりの質量です。
ここで、元の式にあったrとは、原点から微小体積までの距離です。z方向だけでなくx,y方向の距離も考えなければいけません。
それに対し円盤質量の高さ積分ではrをz方向のみ考えていることになります。
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