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この前もこのことについて質問させて
いただいたのですが、もう一問よろしくお願いします

>無産市民とは、文字通り、財産を持たない市民で
>す。
>古代ギリシアでは、市民とはいっても、貧しかった>ため自前で武器を購入できず、軍役義務を果たせな>かったので、参政権もなかった人々です。

このように返信いただいたのですが、
学校では
「市民」・・・「18歳以上の私有地割り当てられた成人男子」と習いました。
これに従うと、土地も奴隷も持たないという時点で
もう市民ではないのではないのでしょうか

A 回答 (2件)

なるほど、確かに変ですね。


今は高校の頃に使っていた世界史の参考書しか手元にないため、ちょっと考えてみました。したがって、個人的な意見(推測)になります。

まず、市民の定義ですが、それは、質問者さんのお書きになっている「18歳以上の私有地を割り当てられた成人男子」というのが、正しいように思います。古代ギリシャの場合にはブルジョアジーという定義は厳密ではないでしょう。

それでは、なぜ無産市民という語が古代ギリシャにも使われるのか、ということですね。
結論からいうと、古代ギリシャにおける無産市民とは「没落市民」とほぼ同義だということです。つまり、もともと市民だったのが、戦争やポリス外からの外国人の流入などにより、借金のかたや重い支払いのために土地を手放してしまった人たちだということです。実質は無産者であり、多くは奴隷(=労働者)階級になった「元市民」ともいえるでしょう。

しかし、この元市民ということが重要だと感じます。それは、元市民の急増により危機感を募らせたポリスの打開政策である「ソロンの改革」によく表れています。
いわゆる「ソロンの改革」は、第4市民階級として、この没落市民=無産市民を市民と正式に認めたものにほかなりません。その意味では、無産市民には参政権も軍役の義務もあったことになります。やがて、ポリスは彼らを真の市民に戻すため、ポリス外殖民都市の開拓へ乗り出すことになります。
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市民という言葉についてわれわれの時代の感覚がとおらないことを最初に確認しておいたほうが良いと思います。

一般にこの時代の市民という感覚はブルジョアジーと意味するものであり、都市部に人口の集中することにより、新たに無産市民という区別が発生したということです。
古代ギリシアにおいては、アテネに籍を置く者、としてわれわれはアテネ市民という言い方をしますが、これは後世の便宜上の言い方であって、あくまでも市民という感覚は有産市民をさすと考えると良いのではないのでしょうか。
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