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土地にまつわる権利について勉強中です。
(1)借地権には物権的な性格をもつ地上権と、債権的な性格を持つ土地賃借権と2種類あると解釈しました。一般に「賃借人は借地権を持っている」というときは地上権または賃借権のどちらかをもっているという意味ですか?
(2)「借地権を譲渡する」ということは地上権を譲渡するということですか?

A 回答 (2件)

(1)ほぼ正解です。


通常なんの断りもなしに借地権と言う場合、借地借家法に言う借地権をさすことが多いです。この場合、借地権とは"建物所有を目的とする"地上権又は土地賃借権を言います。
単なる地上権、土地賃借権ではなくて「建物所有を目的とする」という条件が必要です。
つまり、借地権=建物所有目的の(地上権+土地賃借権)です。
以下、すべてこの前提で話をします。

ついでに述べておきますと、地上権は「物権的な性格をもつ」のではなくて「物権そのもの」です。また、土地賃借権は「債権的な性格をもつ」ではなくて「債権そのもの」です。こういうところはいい加減に理解すると、後々の誤解につながりかねないのでしっかり理解しましょう。

地上権は(用益)物権の一つ、土地賃借権は土地の利用を目的とする債権。
この二つが特に建物所有目的の場合には、総称して「借地権」と呼ぶ。

したがって、「賃借人が借地権を有する」というのは、賃借人に建物所有を目的とする地上権又は土地賃借権のいずれかがある、ということになります。

(2)違います。
(建物所有目的の)地上権又は土地賃借権を譲渡するということです。債権だって譲渡は可能ですから土地賃借権を譲渡しても構いません。
もし「地上権を譲渡する」のであれば「地上権を譲渡する」と書けばいいのであって、わざわざ地上権ではなくて借地権と書いているのは、地上権に限っていないということです。逆に土地賃借権を譲渡するのなら「土地賃借権を譲渡する」と書きます。借地権を譲渡すると書く以上、「それなりの理由がある」のです。

なお、専門家が一応作っている試験問題とか書籍類とは違って、実際の場面における個別具体的な事例で無限定に「借地権」と言われたら、「借地権の実体は地上権か土地賃借権か」をきちんと考えないといけません。試験などとは違って実生活ではいい加減な言葉遣いをしているのはよくある話で、それが何を意味するかをきちんと考える必要があります(明らかにこれしかないという言葉を別の意味合いでいい加減に使われると理解できなくて非常に困りますが、残念ながらそういうことすらしょっちゅうあります)。


以下は余談です。
確かに現在では地上権を設定することは極めて稀です。ですから特に新規に設定する場合は、事実上、借地権と言えば土地賃借権ばかりなのは確かです。しかし、それはあくまでも個別具体的な借地権の内容を見るとどれを見ても土地賃借権であるというだけに過ぎません。「法律用語としての借地権」は「一般論」であって、あくまでも地上権と土地賃借権の両方を合わせた概念です。この辺を区別しないと法律はきちんと理解できません。
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お勉強中とのこと、がんばってください。

宅建の試験も近いですね。

まず、一般に巷間で借地件などについて会話されるときこの二つが混同される場合がありますが、借地権と地上権は全く別個のものと理解してください。

地上権は登記するとき地主は「協力しなければならない」義務があり、
事実上地代を払う事以外は所有権に近い強い権利です。
現在、地上権はほとんど使われません。

ですから、正確に「賃借人は借地権を持っている」というときは「借地権」であって、法律上の「地上権」ではありません。

従って「借地権を譲渡する」と言う場合、間違いなく借地権です。
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