プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

硫酸アンモニウムに水酸化ナトリウムをいれるとアンモニアができるわけですが、これはどういう理由によるのですか?酸化力とかでしょうか?詳しく教えてください。また、水酸化カリウム以外でこのような働きをしてアンモニアを発生させるものに他にどんなものがありますか?

A 回答 (5件)

こんにちは


回答に関する補足をします。
反応式は便宜上あのように書きましたが、実際には硫酸は強酸ですからほぼ電離していますが、アンモニウムイオンは以下のような平衡が成り立っています。
(ご質問の、硫酸アンモニウムの電離と水酸化ナトリウムとの電離の違いは電離度の大きさが違うことで、強酸や強塩基では殆ど全て電離します。)

NH4OH→[NH4+]+[OH-]
ここに強塩基である水酸化ナトリウムを加えると、殆ど電離しますので[OH-]イオンが増加します。そうすると平衡が左に進み水酸化アンモニウムが増加します。
これはルシャトリエの法則でも説明できますが、共通イオン効果と言われています。
アンモニアは水に良く溶けますので、NH4OHの方が安定ですが、加熱すればすぐにNH3が発生します。(一部は気化していますので強烈な臭いはありますけどね)
水にあまり溶けない炭酸の場合は酸を加えると発泡します。
    • good
    • 2
この回答へのお礼

補足をありがとうございます。
ひとつの反応からいろんなことを学びなした。
今回の回答もずいぶん参考になりました。

お礼日時:2002/04/14 17:09

 ほぼ回答は出尽くしているように思いますが,『硫酸アンモニウムに水酸化ナトリウムをいれるとアンモニアができるわけ』が直接示されていないように思いますので,補足致します。



 硫酸アンモニウム溶液中には,SO4(2-) イオン,NH4(+) イオン,H2O 分子が存在します。ここで,NH4(+) イオンはアンモニアが水分子と酸塩基反応(アンモニアが塩基で水が酸です)をして出来たものです。

 反応式で書くと,
   NH3 + H2O ←→ NH4(+) + OH-
 です。

 ここで,強アルカリ性で Na+ と OH- に完全に電離している水酸化ナトリウムを加えると,上記の平衡は左側へ進みます。その結果,アンモニア(NH3)が遊離して来るわけです。


 『水酸化カリウム以外でこのような働きをしてアンモニアを発生させるもの』ですが,上記の平衡からわかる様に,アンモニアよりも OH- イオンを作りやすい化合物です。つまり,アンモニアよりも塩基性の強い化合物です。
    • good
    • 2
この回答へのお礼

さらなる詳しい説明ありがとうございます。
よくわかりました。

お礼日時:2002/04/17 17:49

ひらたくいうと、


硫酸アンモニウムも、水酸化ナトリウムも、それぞれ電離して
イオンになっています。
+イオンである、「アンモニウムイオン」と「ナトリウムイオン」では「ナトリウムイオン」のほうが「強い」ので、-イオンである「硫酸イオン」をしっかりひきつける。
アンモニウムイオンは、電離度が低いので、硫酸イオンといっしょであれば、安定して存在できるものが、硫酸イオンに浮気されて引き止めるものがよわくなったら、「水酸化アンモニウム」で留まれずに、気体である「アンモニア」分子となって、出て行く(溶解度は高いので、水中にも気体のアンモニアの状態でとけている)
アンモニウムより強い塩基であれば、アンモニアを発生できるわけだから、水酸化ナトリウムのかわりに、たとえば「水酸化カルシウム(消石灰)」でもいいわけだし、硫酸アンモニウムのかわりに塩化アンモニウム(瞬間冷却材に入っている)でもできます。

沈殿したり、気体となって出て行かないような反応であれば、弱塩基塩と強塩基の反応でも、液中でそれぞれのイオンは「共存」することになります。

「まぜるな危険」の、次亜塩素酸ナトリウム(塩素漂白剤)と酸性溶液(トイレ洗剤など)の混合が、2の回答の「補足」で覚えておいた方がいい、といわれている「弱酸塩と強酸」の反応になります。
次亜塩素酸は、かなり不安定な物質だから、「強酸」の分類にはいらない、クエン酸は酢酸でも塩素ガスを発生します。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

大変参考になりました。
ここまで理解できるようになりたいのですが、どのような勉強をなさっているんでしょうか。
ぜひ、これからも知恵をお借りしたいです。

お礼日時:2002/04/14 17:02

この反応は弱塩基の塩(硫酸アンモニウム)と強塩基(水酸化ナトリウム)が反応して弱塩基(アンモニア)が遊離するという反応です。


反応式は
(NH4)2SO4+2NaOH→Na2SO4+2H2O+2NH3
となります。
強塩基であれば反応を起こします。水酸化カルシウムや水酸化バリウムなどです。
補足の解説をしますと、水酸化ナトリウムも硫酸アンモニウムも電離をします。
ここでいっている加水分解とは正確には硫酸アンモニウムが電離して生じたアンモニウムイオンが水と反応するということです。
また硫酸アンモニウムは弱塩基の塩であって弱塩基ではありません。

さらに補足として
弱酸の塩と強酸が反応すると弱酸が遊離するという反応もセットで覚えた方がいいでしょう。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

疑問が解けました。
基礎から原理をちゃんと理解していらっしゃるんですね。
目標にしてがんばっていきたいです。
ほんとうにありがとうございます。

お礼日時:2002/04/14 17:04

こんにちは


硫酸アンモニウムに強塩基の水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを加えると、アンモニアは弱塩基なので以下のように
(NH4)2SO4+2NaOH→Na2SO4+2NH4OH
アンモニアが生成されます。
硫酸アンモニウムは、硫酸イオンとアンモニウムイオンに加水分解されますが、苛性ソーダを加えると、強塩基である水酸化ナトリウムが電離し、弱塩基であるアンモニアは単体となってしまいます。
このように弱塩基と強塩基が反応すると、電離度の高い強塩基が電離し、弱塩基は電離できずに単体となります。弱酸と強酸でも同様な反応が起こります。
以上のように、強塩基である水酸化カルシュウムでも同様の反応が起こります。

この回答への補足

どうもありがとうございます。
ただ、もう少し詳しく知りたいのでもしよかったら、次の点を説明してもらえないでしょうか?
・硫酸アンモニウムが加水分解するのと、水酸化ナトリウムの電離とはどう違うのですか?
・「弱塩基と強塩基が反応する」というのは硫酸アンモニウムと水酸化ナトリウムにそれぞれ対応しているのですか?
・NH4OHからアンモニアは何もしないでも発生するのですか?それはなぜですか?
よろしくお願いします。

補足日時:2002/04/14 04:32
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!