
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
「なほ」は副詞。
yahoo!辞書の「大辞林」には、次のような説明があります。「~でさえも」あるいは「でも」という意味です。[4]前の語を受けて強調する意を表す。…でさえも。でも。
・ 昼―暗い杉並木
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%8 …
「もて」は、「もって」と同じで、やはり「大辞林」によると、
〔連語〕《「も(持)ちて」の音変化》
2 語調を強めるのに用いる。「いよいよ―承知できない」「まことに―残念なことだ」
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%8 …
ということです。「なほ」の意味を強調しているわけですね。
「歎異抄」の該当の章には、 「善人なほもて……」の次に、
「しかるを、世の人、常に言はく、『悪人なほ往生す。いかに況んや、善人をや」
(ところが、世間の人は常言うことには、「悪人でさえ往生する。まして、善人はいうまでもない。」と。)
とありますから、この内容からも「なほ」は「~でさえも」の意味で用いられていると考えられます。
さらに同じ章の最後には、
「よって、『善人だにこそ往生すれ。まして悪人は』と仰せ候ひき。」
(それゆえに、「善人さえも往生するのだ。まして、悪人は(必ず往生できる)。」と(親鸞聖人は)おっしゃいました。」
とあり、「なほもて」にあたるところに、「~でさえ」という意味の副助詞の「だに」と、強調の係助詞「こそ」(「往生すれ」がサ変動詞の已然形で係り結び)との組み合わせが用いられている点から考えても、「なほ」=「~でさえ」と考えられます。
No.3
- 回答日時:
#2です。
そうですね。原典では確か「なを」になっていたはずで、昨夜、私が見た本にも、そのことに触れてありました。回答でも触れておくべきでしたね。済みません。
しかし、歴史的仮名遣いでは一般的に「なほ」と表記することになっています。
といっても、昔は、現代仮名遣いとは違って、「内閣告示」みたいなきちんとした基準になるものはありませんでしたから、表記のゆれはかなりありました。
(もちろん全く勝手気ままというわけでもなく、それなりのスタンダードはありました。興味がおありならウィキペディアででも「定家仮名遣(ていかかなづか)い」などをお調べください。)
だから、「なを」になっていたからといって「唯円にも筆の誤り」と責めるには当たらないと思います。
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