ちょっと先の未来クイズ第5問

高校2年です。
今、古典を学校で勉強しているのですが、「出家」という言葉が出てきました。
読書が好きなので、平安時代くらいを中心とした話を読んだりしたこともあります。
先生の話では、出家をした人は結婚が出来ないので子孫はいない。と言われたのですが、「あさきゆめみし」を読んだら、光源氏や御上とかは結婚してますよね?
子孫を残してから出家する。というのも有りだったのでしょうか?
また、「出家」をすると家族には会えない。と聞きましたが、「あさきゆめみし」に出てくる二の姫は、子供に会ってますよね?
女性だと「出家」の意味はまた違ったものになるのでしょうか?

回答、お願いします。

A 回答 (10件)

出家とは、世俗を離れ家族を捨てて仏門に入ることを言います。


出家していない信者を「在家」といいますが、在家のときの縁は全て切って行きますから、それ以前に結婚をしていようが構いません。
有名な所では、源義経の一の谷の合戦に参加した熊谷直実は、浜辺で平敦盛を討ち果たしたとき、自分の子供と同じくらいの若者の死を痛み、世の無常を感じて出家し蓮生と名乗っていますし(史実はこれほど美しくは無いですけど)、現代では瀬戸内寂聴尼は、俗世では瀬戸内晴美という人気作家でしたが、夫の教え子と不倫して駆け落ちしたり、ポルノ紛いの小説を発表したり、かなり不道徳な女性でしたが、現在は法話など人気のある尼僧です。
このように良い事も悪い事も全て俗世に捨て去り、地位も名誉も名前さえも捨て去って仏弟子になります。
一部の宗派を除けば、師弟関係が俗世で言う親子ですから、法統は師匠から弟子に受け継がれ、血縁は無意味なものです。

中にはトンチ小僧の一休さんのように森侍者という女性を囲い、岐翁紹禎という実子を弟子にしたり、仏教の戒律を無視した僧侶もいましたし、浄土真宗の親鸞のように妻帯を認めた宗派も出てきました。
一休さんは僧侶だけが超絶して偉そうな顔をするべきでは無いという独特の考えを悟ったのでしょう。

女性の出家は、釈迦の母親(育ての親)、摩訶波闍波提に始まり、当初釈迦は女性の出家に否定的でしたが、熱意に負けて許したとされています。
僧侶が家族に会えないわけではなく、出家した時点で家族の縁を切っていますから、他の俗人と区別して親しく出来ないという意味ではないのかな。

尚、歴史を紐解くと、出家しても還俗して元の身分に復した方は多々います。
有名なところでは、足利義昭とか徳川家光の側室、お万の方(慶光院)などもいます。
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平安時代を専門に勉強した40歳のオバサンです。



「あさきゆめみし」は見たことはありますが、あまり記憶していません。
でも、「源氏物語」自体は、とても好きで、高校までに専門以上に詳しくなってしまい、あえて大学でも勉強しようとは思わなかったので、その背景となる「平安時代」を専門にしたんです。
書き始めるとめちゃくちゃ長くなってしまいますが、読書好き-とのことですから、ご容赦いただけるかと思っています。
ただ、あまり難しすぎることまで書いてしまっては興味を殺がれてしまうかもしれませんので、ご質問文を拝見して拝察したレベルに留めたいと思います。

> 「あさきゆめみし」を読んだら、光源氏や御上とかは結婚してますよね?
”御上”というのは、一般的に言われている”紫の上”のことだと思いますが、確かに結婚されていますね。
ちょっと脱線しますが…。
こういう質問を投げられる場合、できれば、原作で一般的に言われている名称を使われた方がより多くの回答を得られると思いますよ。
確かに「御方」といった表現をされている部分や呼びかけをされることもありますが、「御方」は一般名詞であり、固有名詞ではありません。
源氏物語の”紫の上”のことならば、”紫の上”、”対の上”、”春の御方”あたりを使われた方がよろしいでしょう。

> 子孫を残してから出家する。というのも有りだったのでしょうか?
結婚せずに出家した-という例も多いですが、実際の歴史でも、貴族のほとんどはこのパターンですね。
男性でも、女性でも変わりはありません。
「源氏物語」の中では数多く出てきますよ。
”光源氏”自身は、「出家した」とは明確に出てきませんが、【幻】の巻に、出家を決意した場面や出家の準備をしている-と思われる場面があります。

> 、「出家」をすると家族には会えない。と聞きましたが、「あさきゆめみし」に出てくる二の姫は、子供に会ってますよね?
すみません、また脱線しますが、この”二の姫”とは何方でしょうか?
ちょっと何方のことか思い至りません。
「源氏物語」の登場人物の多く、特に女性は多くが出家しています。
その上で子供がいる”二の姫”となると…。
”姫”ですから、皇女ではなく貴族の娘ですよね。
右大臣家は、一の君が”弘徽殿”で、四の君が”頭の中将の北の方”、六の君が”朧月夜”ですが、二の君って出てきましたっけ?
”雲居の雁”でしょうか?でも、”雲居の雁”って出家しましたっけ?
ごめんなさい。
この”二の姫”とその”子供”が誰か教えていただけませんか?

閑話休題
”明石の上”の両親、”明石入道”と”明石尼君”も、”光源氏”が都を去った【須磨】・【明石】で既に「出家」していますが、お寺に住んでいる訳でもなく、立派なお屋敷に住んでいますね。
”明石の上”と一緒に住んでいます。
他「出家」した”女三宮”も息子”薫”に会っていますし、”朱雀院”は出家後に娘である”女三宮”に会いに来ています。
もっと分かりやすい例を上げれば、”末摘花”の兄は"禅師の君”と呼ばれていますが、その名が示すとおり「出家」した「僧侶」です。
ですが、【蓬生】の巻では、『御兄の禅師の君ばかりぞ まれにも京に出でたまふ時は さしのぞきたまへど…(時々都に出てきた時には、(妹の)様子を伺いにいらっしゃるのだけれども…)』とあるとおり、妹に会いに来ています。

「出家」という言葉を辞書で調べると『家庭などとの関係を切り、世俗を離れ、戒を受けて僧になること。また、その人。現代では、各宗派の定めにしたがって、僧としての資格を得ること。僧侶。僧。』とあります(Yahoo!辞書・大辞林)。
そして「出家」の対義語は「在家」とされています。
本来、「出家」とは文字通り「家を出(=家庭などとの関係を切り、世俗を離れ)」ることなのです。
剃髪(ていはつ)して袈裟を被い、受戒(じゅかい)した仏教徒を指し、男性は沙弥(しゃみ)、女性は沙弥尼(しゃみに)と呼ばれますが、具足戒(ぐそくかい)を受けた仏教徒の比丘(びく・男性)、比丘尼(びくに・女性)を指すこともあります。
「在家」は、「出家」せずに、家庭にあって世俗の生活を営んでいる仏教徒のことで、男性は優婆塞(うばそく)、女性は優婆夷(うばい)と呼ばれます。

最初にご紹介した辞書の後半にあるように、現在、「出家」というと『僧侶』そのものや『僧侶になること』を指します。
ですが、現在の僧侶(=お坊さん)は、「家」や「家庭」も持っていらっしゃることが多く、多くの方が結婚され、子孫も残されていますよね。
本来の意味からすれば、現在の僧侶は「在家」になってしまいます。

平安時代の貴族、「源氏物語」の登場人物などは、「出家」してもお寺には行かず、「家」にいることが多いような気がします。
”桐壺帝”の妹・女五の宮も、「出家」後、”槿斎院”と一緒に桃園にある”式部卿宮”邸に住んでいますし(そこにはやはり「出家」した”源典侍”も一緒に住んでいます)。

ただ、天皇は「仏門に入る」ことが許されない(-という設定?)ので、退位して「院」になってから「出家」していますが、「院の御所」に居住していますね。
実際には、歴史上、在位中に出家した天皇もいるのですが…。

長くなりましたが、少しは参考になった部分はありますでしょうか?
「源氏物語 出家」などで検索をしても、いくつか参考になるサイトや参考文献を紹介しているサイトもありますので、そちらをご覧になられるのもよろしいかと思いますよ。

「源氏物語」は、奥が深いので、まだまだ疑問点があるとは思いますが、また思いつかれるたことがありました、補足なり、再質問なりをしてください。
ご質問を目にする機会がありましたら、回答を寄せさせていただきます。
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 平安期における貴族女性の出家は、大半は老境・あるいは病気などを境に行うことが多く、出家後は婚姻関係を解消しました。

ただし、親子関係まではその限りではありません。また出家といっても剃髪、つまり丸刈りにせず、肩まで髪を落とす尼僧も存在しました。出家後も尼僧寺院に住せずに、男性寺院の周囲に庵を構えたり自宅、また諸国遍歴で修行する尼もいます。
 もともと日本では尼僧に対する僧綱(そうごう:僧侶専用の国家による法令のこと)が存在しなかったので、その修行方法はあくまで教団内や本人の自主性に任されていたのでしょう。若年の女性が出家するというのは、中世以降から多くみられます。

 ちなみに、日本ではかなり早い時期に出家者の妻帯がみられ、沙弥(しゃみ)・聖(ひじり)と呼ばれる半僧半俗の宗教者は、平安後期ごろには妻帯僧が現れています。親鸞の妻帯もこの流れを汲んだものです。
 もちろん、真宗を除き江戸期までは公然とは妻帯は認められてはいませんが、ある程度は、特に農村部などでは黙認されていたようです。自分の息子を養子の形を取って弟子にしていた寺もありました。
 また修験系の寺院では妻帯衆と清僧衆というように、公然と妻帯者とそうでない者は分けられていました。

 明治5年4月25日に「僧侶の肉食妻帯蓄髪は勝手たるべき事」と布告が出されましたが、これもそれ以前は、僧侶の破戒が国家の取り締まり対象であったのが、その対象から外れ、あくまでも教団・宗団の判断に任されたことになりました。
 つまり、江戸時代の場合は破戒僧は寺社奉行によって取り締まられ、遠島や追放などの国法によって処されましたが、明治政府は仏教教団内の事として関与しないとの宣言です。ただし、これが肉食妻帯蓄髪の公認と誤解され、なし崩し的に行われるようになった面もあります。

“家族に会えない”というのは、ものの例えであって、男女かかわらず出家にはそれぐらいの決意が必要だということです(ただし特定の修行期間中は肉親の死であっても会うことが許されない、完全に俗世間から切り離される時期もあります)。
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#3です。


#7さんの指摘の通り、誤読しかねない回答の書き方でした。
>鎌倉時代に出来た浄土真宗だけは戒律がないので、僧でも結婚したり子供を作ったり出来ます。
ここでは、意図的に「出家」という言葉を使わず「僧」と書いています。他派のような戒律を守らず出家もしていないけど僧です。明示的に書いたほうが良かったですね。
明治になって、政府が浄土真宗以外の宗派の僧にも妻帯を認めたため、現在では他派の僧も結婚します。ただ、私には政府が妻帯を認めたのはともかくとして、僧がそれに従って妻帯したという事実が納得行きませんが。「妻帯しなければならない」という法律が出来たわけでもないのに何故戒律を破ったのか?

>プロテスタントの牧師は結婚できます。
牧師は正確には聖職者ではありません。ここでも言葉を使い分けたのですが、明示的に書いたほうが良かったですね。
参考: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%A7%E5%B8%AB
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ちょっと間違えやすい回答も出ていますので補足します。


キリスト教では、カトリックの聖職者を神父(father)、プロテスタントの聖職者を牧師(pastor)と呼びます。
神父は使徒の継承者という位置づけで、身も心も神に捧げますから生涯独身を通します。
一方牧師は信者を牧するリーダーという意味で、信者の模範となるような生活をしますから、家族を持ち妻子を愛して信仰に生きます。
カトリックでは女性の神父はいない代わりに修道女(シスター)はおり、プロテスタントは出家者はいませんから、修道女もいない代わりに女性牧師もいます。
厳密に言えば、先に書いた浄土真宗の僧侶も牧師に近いもので、浄土真宗では出家という言葉を使わず、得度といい、自らも在家教団と称しています。
ご質問の意図を厳密に考えると、牧師や真宗の僧侶は「出家者」とは言いませんね。

また古代日本でも巫女は処女性が重視され、卑弥呼もその夫らしき男性を「男弟」と称していましたし、伊勢神宮の斎宮も生涯独身を通したようです。
現在の斎宮は天皇陛下の姉の池田厚子さんで、夫がいますが。
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結婚後に出家することはできました。



平安時代~鎌倉時代のあたりの貴人の出家は、死後の平安・幸福を願うためにしたものなので、本人の晩年や、大きな不幸(愛する家族が死んだり政争に敗れたり)があって、人生に失望した時にすることが多かったようです。

出家をすると家族に会えないというのは、建前です。
本来「出家」とは現世のつながりを全て断つということなので、家族の縁も切れるんですね。
だから、今までと同じようには会えなくなるけど、会えないことはなかったようです。
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子供が生まれてから出家することは可能です.


太上法皇 (いわゆる法皇) には該当する方が何人もいますね.
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>子孫を残してから出家する。

というのも有りだったのでしょうか?

ありです。
あと、出家後、戒律を破って子供を作るというケースもあります。破戒僧と呼ばれますが、珍しくなかったようです。
鎌倉時代に出来た浄土真宗だけは戒律がないので、僧でも結婚したり子供を作ったり出来ます。
キリスト教のカトリック聖職者も結婚できませんが、中世には子供を作ったローマ法王もいます。プロテスタントの牧師は結婚できます。

>「出家」をすると家族には会えない。

こちらは聞いたこと無いのでわかりません。
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大体、女性は相手の男性と死に別れたとき、その人への契りを表して、今後は誰ともお付き合いを致しません、の意味で出家したと思いますが。



なので、子供がいても、その後に死に別れをした場合は、ありです。
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お釈迦様がしたことは、妻子をすてて修行したことです。

これでは、出家ではなく家出ですね。
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