プロが教えるわが家の防犯対策術!

最近、生物学や遺伝学に興味を持ち、ボチボチに本を読み齧り始めた学生です。

国際的な遺伝子研究で、他の動物の遺伝子の中に人間の遺伝子が発見されたというニュースが最近多いですよね。
・人間の病気遺伝子の61%が、ショウジョウバエにもある。
・マウスのゲノムは99%も人間と同じ。メダカも人間と半分同じ。…など。
皆脊椎動物だし納得は出来るのですが、ふと思うのが「同じ」と言うのは、どのくらいことまでを指すのでしょう?
例えば、人間に皮膚に魚の鱗が出来るようになるとか。
ショウジョウバエの眼が遺伝子操作で移動出来るように、人間も別の場所に眼を移動できるようになるとか。
人間の歯を犬歯に出来るとか。
それとも、あくまでも細胞の構造など、本当に生物の基礎程度にとどまるのでしょうか?
仮に出来るとしても、他から遺伝子を持ち出し、人間に組み込んで組換えするしかないでしょうか?

すみません、物凄くSF的な質問ですよね(滝汗)
ただ、最近はnon-codingDNAの遺伝子調整の機能や破棄され発現されない蛋白質情報の可能性とか挙げられてますし。
マウスと人間の共通遺伝子の中には、“マウスに尻尾を生やす遺伝子”まで含まれていたと知ったときは、驚いてちゃって。
犬にもし鳥の羽遺伝子が含まれていたら羽発現は出来るかなとか、人間に猿尻尾の発現情報がもしあったら出来るかなとか、安易な妄想をしてしまいまして。

解読と言っても遺伝子の地図が出来ただけで、どのコードがどのような蛋白質を生み、どんな働きをするかは、まだ発展途上であります故、
そんなの分からないよ~ということもありますでしょうが、現段階で言えそうな範囲で構いません。
また技術面の問題も今回はパスしてください。理論上の範囲だけで。
長くなってしまいましたが、宜しくお願い致します。

A 回答 (5件)

PheLys


TTTAAG---
TTTAAA---
PheLys
DNAレベルでは5/6相同、アミノ酸レベルでは2/2(100%)ということ。

>分かったとして、具体的にどんなことが出来るかなーとか思ったのでスレを立ててみました。

ある共通遺伝子を壊して、マウスにがんがおきれば、それはがん抑制遺伝子である強い証拠になり、ヒトのがんの解析に使えます。
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この回答へのお礼

お返事が遅れてしまい、申し訳ありませんでした。
分かりやすい例を有難うございます。

あるコードとあるコードは塩基の組み合わせは異なるが、合成させるアミノ酸は同じという場合があるようですが、
つまりアミノ酸レベルというのはそのようなことなのでしょうか。

お礼日時:2006/12/23 14:00

#3です



下から5~6行目
× 実際にはハエに存在するタンパク質を作って眼がつくられたわけです。

○ 実際にはハエに存在するタンパク質を使って眼がつくられたわけです。
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遺伝子の相同性には2種類の見方があります。



ヒトの病気遺伝子の61%がショウジョウバエにあるという話ですが、これはタンパク質レベルの話です。
ショウジョウバエの全ゲノム配列既知でありますが、機能のわかっていない遺伝子も多数存在します。

遺伝子を物理的に解釈することでタンパク質の構造を決めます。もちろん結晶解析でというのもあるでしょうが。
「ここからが転写開始点、翻訳開始点だな」と眼で見て(コンピューターで)ある程度の予測をたて、
「この配列なら、立体構造はこんな感じになる」
「あ。ヒトの○○タンパク質と似たような構造になる」
「これは、ヒト○○遺伝子のホモログ遺伝子に違いない。きっと似たような働きをするだろう」

とやっていったら、ヒトの病気遺伝子のうち61%のホモログ遺伝子がショウジョウバエに見つかったのです。
ですから、たとえば白血病の原因遺伝子のホモログ遺伝子がハエにあるからといって、ハエの遺伝子が白血病を引き起こすとは、限りません。あくまで予想ですから。


で、もうひとつの見方は、たとえば、ヒトのアルギナーゼ遺伝子とハエのアルギナーゼ遺伝子のうち、○○%が同じだったという場合です。
これは、配列読めばわかりますよね。



では、ヒトの歯を犬歯にできるかということですが、
ショウジョウバエに哺乳類の眼を作る遺伝子を導入した実験がありました。
実験者は哺乳類の眼がハエに誘導されるだろうとおもっていたのですが、誘導されたのはハエの眼でした。

結局のところ、眼を作る遺伝子は、「眼をつくりなさい」というシグナルしか発信しておらず、実際にはハエに存在するタンパク質を作って眼がつくられたわけです。
ですので、もしハエに哺乳類の眼を作りたいなら、眼形成に関わるすべての遺伝子を導入すれば可能なのではないでしょうか。
まあ、理論上の話ですので、不可能だとは思いますが。
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この回答へのお礼

お返事が遅くなって申し訳ありません。

丁寧で詳細な説明をありがとうございます。
やはりどのような機能を行うかは未だ不明で、世界的に現在沢山の研究者が頑張っている最中なのですね。
臓器移植などマスコミがどんどん流行みたいに取り上げると同時に最近科学系の番組が増えていますし、
科学進展が21世紀を越してから目覚しいとよく聞くものですから、
まるで2010年ごろとか信じられないほどの速さになっているんじゃないかみたいな雰囲気です。
でもまだまだ知ることは沢山あって、実現は20年以上はかかるかもしれませんね。
何にせよ、慎重に行うべきことに越したことはありませんね(^^

ショウジョウバエに関して解説有難うございました。
読んでいると、いろいろこちらが入手していた情報に少し誤りがあったみたいで助かりました。
やはりハエとヒトでは持っている蛋白質の種類はことなるのですね。
これではコードが共通言語でも確かに大きな違いが沢山ありそうです。
まだまだ自分には勉強が必要のようです。

お礼日時:2006/12/23 13:53

おおざっぱに、遺伝子が


TTTAAAGGGG---
TTTAAACCCC---
なら、10塩基中6塩基が相同で60%相同と言うことです。アミノ酸レベルになるとまた話が変わります。

人間への遺伝子操作はすべて基本的に禁止されています。現実的には遺伝子操作はマウスでやられることがほとんどです。
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この回答へのお礼

やはり、ヌクレオチドの塩基が共通なのですね。
アミノ酸レベルというのは…どういうことでしょうか。
各動物によって所持しているアミノ酸の種類が違うということでいいのでしょうか。
コドンは大体の動物で共通なのですよね。自分の持ってないアミノ酸のコドンは始めから入ってないのでしょうか。
それとも無視されているのか、non-codingDNAに含まれているのか…。

人間の遺伝子操作はクローン含めて、倫理的問題から禁止されているのは勿論知っております。
遺伝子治療というのも、あくまでモデル動物で実験したからの話ですものね。
そのモデル動物も、その遺伝子がよく分からないと中々難しいですよね;

よくある動物と人間の遺伝子が共通であると聞くのですが、
分かったとして、具体的にどんなことが出来るかなーとか思ったのでスレを立ててみました。
治療か生命現象の研究がやはり大半を占めるんでしょうか。
特定の核燃料物質を分解できる微生物の構造も分かれば、環境問題にも使えそうですよね。
それと仮にnon-codingDNAから別の生物の細胞を発現できるものが在ったとしたらどうなるのかな、とか。
妄想のしすぎですか…;

お礼日時:2006/12/14 00:19

こっからここまで同じで、こっからは違うという境界があるわけではないので。

明確に答えは出せません。
「遺伝子は設計図」といういいかたをされますが、実際には「作業工程書」といった方が正しいので。歯の生成をどれだけ行うかというタイマーをいじれば、犬歯を長くすることも可能ですし。長さがほぼ0にされたというだけで、人間にも尻尾の遺伝子は残っています(尻尾の骨は存在しますしね)。人間の耳は魚のエラです。


他の生物のパーツを遺伝子操作で移植というのは、無理です。設計図ではなく作業工程書ですので。
…例えが難しいですが。ラーメンとチャーハンを別々に持ってくるのではなく、一つのなべで同時にラーメンとチャーハンは作れない…と同じようなことです。混ぜては別の料理になりますし、ちょっとしたことで「食えたものではない」です。
味噌ラーメンをしょうゆラーメンにするくらいなら、可能かもしれません。工程のどのへんからいじればいいのかはわかればですけど。
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この回答へのお礼

早急の回答をありがとうございます。
作業工程書ですか、なるほど。
確かに一つの細胞には、必要なときに必要な蛋白質が必要な量だけ合成されるように出来ているようなので、確かにそう言えるかもしれません。
しかし合成を始めさせたり止めさせたりするのも蛋白質ですし、
特定の物質を特定の酵素で分解したり、その特定の物質が無い場合は酵素を作らないように転写制御をするようですし…んん、いや挙げれば挙げるほど作業工程書ですね(笑)
あくまで一つ一つの遺伝子は作業工程書で、その遺伝子が複数で相互や分業し合って生物たるものを作ることを設計図と言えば良いのでしょうか…?

人間の尻尾や耳については私も存じております。
尻尾は尾骨でしたっけ…すみません記憶が曖昧です(^^;
一応上半身を支えている重要な骨だそうですね。
タイマーとは転写制御のようなものと考えて宜しいのでしょうか。

無理…というのは、他の遺伝子との相互関係の問題なのでしょうか。
確かにラーメンとチャーハンは…とんこつなら別料理としてイケそうですが(笑)
そのような別の生物の能力を、別の生物に移す行為はやはり簡単じゃないんですね。
ショウジョウバエやマウスなどのモデル動物が限界なのでしょうか。
メダカにオワンクラゲの蛍光蛋白質遺伝子は移植に成功したみたいですよね。北海道大学だったかな?
やはりキメラ属性のような余裕的なものがないと後の管理が大変なのですね。

お礼日時:2006/12/14 00:06

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