経済の乗数効果について

例えば、１００兆円を投資して、１００兆円以上の投資効果が
得られると言う「乗数効果」について、「気持ち」では理解出来る
のですが、具体的にどう言う事なのか、理解出来ません。
お手数ですが、全くの素人でも、分かるように教えて下さい。

No.1 回答者： tiuhti 回答日時： 2007/04/09 16:07

>例えば、１００兆円を投資して、１００兆円以上の投資効果が得られる

正確に言えば、100兆円の投資が、100兆円の何倍かの『所得』を生み出す、という事です。（何倍というところの数値が乗数）
例えば、公共投資が行われた場合、それを請け負ったゼネコンには、政府が払う分の『所得』が発生します。勿論、ゼネコンは下請けに出したりするので、全てをゼネコンが受け取る訳ではないですが、建設材料を輸入する可能性を無視すれば、とにかく国内の誰かが政府からの支払いを受ける訳で、政府が払った公共投資の金は、国内の誰かの『所得』になります。
そして、その所得を受け取った人は、ある程度は貯蓄に回すでしょうが、残りは消費するでしょうから、その消費は、また誰かの『所得』になります。例えば、公共投資額のうち幾らかが、臨時雇いで現場作業をしている人の日給に回されれば、例えばその人が給料の一部を使って、今までよりも豪華な食事をし、酒でも呑めば（=消費が増えれば）、それは食堂の『所得』の増加になります。更に、その食堂のオヤジは、売り上げが増えた分を、何かの消費に回せば、ここでも誰かの『所得』の増加につながります。このように、無限の連鎖が続いていくことで、投資額の何倍かの所得が増える事を『乗数効果』と言います。（政府が支払う公共投資を受け取った人全員が、丸々全額を貯蓄に回し、一切消費を負やさなかった場合は、所得の増加=公共投資額ですから、乗数は1になりますが、そういう事はまずありえないので、公共投資額以上の所得の増加が生まれるのは間違いありません。）

参考URL：http://www.adpweb.com/eco/eco90.html