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No.3
- 回答日時:
回答1,2でほぼお分かりかも知れませんが、例にあげておられる金属から推測して、X線回折装置のことだと思いますので、そちらに絞って追加説明してみます。
以前は、回答2に有るように、測定試料の元素によってノイズ原因となる蛍光X線を出さない波長の選択という観点でも、ターゲットが選ばれていましたが、最近の装置ではモノクロメーターをつけてある物が一般的なので、そういう観点でのターゲット選択は少なくなっています。(ただし、ターゲットと同じ元素の組み合わせで、Kβ線による蛍光励起が問題になるような場合は、モノクロを使っても蛍光X線を落とせなくなるので、ターゲットを替えるようです)
それより、X線回折測定で、高精度の測定をしようとすると、長い波長のX線を使った方が分解能が良くなり、逆に単結晶解析のように出来るだけ多くの回折点を測定したい場合には、短波長のX線が有利になります。
長波長用ターゲットとしてはCrなどが、短波長用としてはMoが良く使われますが、Cuは中間的な波長で一般的な粉末X線回折に便利な上に、熱伝導性が良いために水冷効率が良く、大きなパワーをかけて強いX線強度が得られるという点で最もポピュラーなターゲットになっています。
それ以外に、連続波長を使いたい測定などでWなどが選ばれるようです。
No.2
- 回答日時:
X線管球からは、連続X線と特性X線が出てきます。
X線管球の用途としてはたとえば蛍光X線分析やX線回折などがありますが、前者では連続X線を、後者では特性X線を使用します。
蛍光X線分析ではいろいろな波長のX線を試料に当て、各元素から出てきた固有のX線をとらえます。このためX線管球は何でも良いのですが、特性X線がじゃまにならないように、それがじゃまをする元素の少ないRhターゲットなどが使われます。RhターゲットではRuやRhなどが分析しにくくなります。
X線回折分析では逆に特性X線のみを使用し、不要な連続X線はフィルタやモノクロメータでカットします。ある波長のX線のみを試料に当て、ブラッグの式に当てはまる角度からの回折線をとらえます。
当てる波長として、よく使用されるのはCuKα線の1.54オングストロームやMoKα線の0.71オングストロームなどです。分析試料の元素によってはある波長で蛍光X線が多くなることも、ターゲット元素を変える理由の一つではないかと思います。
参考URL:http://pfwww.kek.jp/iida/xrf.htm
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