「覚え間違い」を教えてください!

私は妻との共同出資で有限会社(資本金300万、口数60口)を経営しています。
老朽化した賃貸物件取り壊しにより除却損が発生したためB/S上では債務超過になってしまっており(資金繰は黒字です)銀行借入が難しくなっているので、600万円増資して資本金900万円にしたいと考えています。
有限会社のメリットを享受しつつ、消費税免税といった税法上のメリットも失わない範囲で自己資本を高めたいので、特例有限会社のままで1000万未満に収まるように増資するのがベストなのかなと思っています。
具体的に、次のような方法を考えてみたのですが、実務上可能なものでしょうか?
新株発行による増資を行うと、登録免許税が7万円もかかってしまうので、できれば定款を変更せずに純資産の部をプラスに持っていきたいのですが、何か妙案はないものでしょうか?

<私案:新株を発行せずに資本金払込を行って増資する方法>
新会社法適用後は、定款に規定されていた資本総額と出資1口あたりの金額は記載がないものと看做されて、「資本総額÷1口金額」という算式にて株数(口数)のみが計算されると聞き及びます(うちの場合は300万÷5万円=60株となります)。
1株あたりの金額が定款に記載されない以上、発行済株式数を増やさない限り、理屈の上では定款変更(及び変更登記)を行わずに資本金を増やすことが可能なように思えます。
ということは、新株発行を伴わない既存の出資者による資本金払込が可能であれば、総会決議による増資決議を行うだけで、増資は完了し、株主資本等変動計算書にその旨記載することで足りるということになると思うのですが、実務上このような芸当は可能なのでしょうか?
株主資本等変動計算書のひな形を見る限り、「新株の発行」以外に資本金を増やす項目が記載されていないので、やはり無理なことなのでしょうか?

どうぞよろしくお願い致します。

A 回答 (1件)

 資本金の額は定款の記載事項ではありませんが登記事項です。

募集株式の発行(新株発行)の場合は、発行済株式総数が増加しますが(ただし、自己株式を交付した場合は増加しない。)、たとえば、準備金の資本組み入れだけでしたら、発行済株式総数は増加しません。しかし、準備金の資本組み入れによる方法も、資本金の額が増加する以上、変更登記を避けることはできません。
 募集株式の発行に限らず、資本金の額が増加する場合は、増加した資本金の額の1000分の7(これが三万円に満たない場合は、三万円)の登録免許税が課税されます。資本金を300万円から900万円に増加する場合の登録免許税は4万2000円です。
 また、新たに募集株式を発行する場合、発行済株式総数が発行可能株式総数を上回ることはできません。会社法施行後により、発行済株式総数が60株と職権登記されているのでしたら、発行可能株式総数も60株と登記されているはずです。
 したがって、発行可能株式総数を増やす定款変更をして、その変更登記もする必要があり、その登録免許税は3万円になります。
 その結果、募集株式の発行による増資をするには、登録免許税として合計7万2000円を納付する必要があります。もっとも、準備金の資本組み入れの場合は、発行済株式総数は増加しませんので、発行可能株式総数を増加する必要性はありませんが、貸借対照表に準備金が計上されている場合ではないと、この手法が使えないのは言うまでもありません。
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この回答へのお礼

的確なアドバイスありがとうございます。大変参考になりました。定款記載事項と登記事項との相違がよくわかりました。感謝致します。

お礼日時:2007/06/05 21:57

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