No.1ベストアンサー
- 回答日時:
古典文法は入門期からなかなかたいへんですね。
(1) 現代語でも「入る」と「入れる」は別の単語です。
自動詞と他動詞のちがいですね。
私が風呂に入る/旦那が子どもを風呂に入れる
「~を」が出てくるのが他動詞です。
この場合は他動詞のほうなんです。
それは、「て」に続く「入れ」とエ段音になっていることからわかります。
つまり、「入れず/入れて/入る(いる)/入るる時/入るれば/入れよ」となります。
(2)古典文法で下一段活用の動詞は「蹴る」(カ行下一段)しかないのです。覚えておきましょう。
(3)これは難問です。わからなくても平気ですが、一応解説を。
まず、例文の意味は、勢い「盛んな」(者になった)、ということですね。
「猛の」は「盛んな」という意味で、なんだか形容動詞らしい感じがしませんか?
実は、ほかの例文を調べてみると、この単語は、
「猛なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ」と活用しているのです。(このことを知らないと判断は難しい)
さらに、ナリ活用の形容詞は「語幹」だけで使われる場合があり、
たとえば「の」に続いて名詞を修飾する場合があるのです。
形容動詞の語幹の用法と言います。
現代でも「あー静か!」とか語幹だけで使う場合がありすが、
古典でもそのような用法があるのです。
No.2
- 回答日時:
(1)[入れ]て
「入る(いる)」は他動詞で、現代語なら「入れる」に当たります。
入れ・入れ・入る・入るる・入れれ・入れよ
未然 連用 終止 連体 已然 命令
のように活用します。「ラ行下二段活用」で、「て」という助詞に続くのは「連用形」の「入れ」です。
(2)髪[上げ]させ
「上ぐ(あぐ)」はやはり他動詞で、現代語なら「上げる」に当たります。
活用は
上げ・上げ・上ぐ・上ぐる・上ぐれ・上げよ
という「ガ行下二段活用」です。
「さす」という使役の助動詞に続くのは「未然形」の「上げ」です。
(3)勢いの[猛]の
「猛」は「猛なり」という「形容動詞(ナリ活用)」の語幹で、その下に「の」という格助詞がついて、「者」に係る「連体修飾語」を作ります。「形容動詞」は「ナリ活用」と「タリ活用」がありますが、「タリ活用」は「堂堂たり」「敢然たり」のように、「漢語+たり」になります。
以下は参考ですから無視してもらって結構です。「猛」は名詞だという説明も成り立ちます。「旺文社・古語辞典」に「猛(まう)」の項に、ちょうどこの部分が例文として載っていました。その「品詞分類」は(名・形動ナリ)となっていました。しかし、質問文に「ナリ活用」と書いてあった(学校で習ったか、参考書に書いてあったのでしょう)ので、それと矛盾しないように「形容動詞」説を採用しました。
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