
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
私は日中は仕事ですのであまり頻繁にはお答えできないことをお許しください(土日はOK)。
>磁束密度を求めるソフトウェアはないでしょうか
あります。私が使っていたのは Maxwell というソフトです。2次元の学生版(Student Version)ならタダです。磁気回路が軸対称なら2次元で計算できます(Z-R座標系)。もちろん任意の場所(X、Y)の磁束密度(Bz、Br)も出ます。ただし、英語のソフトで、使い方をマスターするのはかなり時間がかかります。
もし興味がおありなら以下にダウンロード法を書いておきます。モデル描画方法やシミュレーション方法はここに書ききれないので追加質問してください。
【Maxwell SVダウンロード手順】
私はすでに登録しているので、新規登録だと手順が若干違うかもしれませんが、これは今日、私が実際やってみてダウンロードした手順です。ダウンロードするファイルのサイズは36MB、インストールすると94MBになりますのでハードディスクの空き容量を確認しておいてください(私は Dドライブにインストールしました)。
(1) Maxwell SVのサイト(http://www.ansoft.com/maxwellsv/)に入る
(2) 「Download Maxwell SV now!」をクリック
(3) 右側の Not a Member? の下の Click here をクリック
(4) *印の欄を書き込んで、(Job Titleは職種で、私はengineerと書きました)、一番下の submit をクリック(パスワードのメモを忘れずに)。
(5) 記入したメールアドレスに確認メールが届くので、「Visit」以降に書かれているURLをクリック
(6) (3)と同じ画面ですが、今度は左側の欄にメールアドレスとパスワードを記入して submit をクリック
(7) しばらくするとメールが届く。中の文章の Click the link below to reactivate your account: 以降のURLをクリック。
(8) Download Maxwell SV をクリック
(9) Download Maxwell SV (35.9 MB) をクリック → 実行 → ダウンロード開始(終了後セキュリティーの注意が出たら「実行」)
(10) インストール画面になって勝手に進む → Welcome to the ... と出たら Next をクリック → Yes をクリック → User Name と Company Name を記入(両方書かないと次に進めない)し Next をクリック
(11) インストール先の指定 → Next :指定しないと C:\Ansoft にインストールされる(私は D:\Ansoft に変更しました。フォルダは勝手に作られます)
(12) Next → Next → インストール開始(数十秒) → Finish をクリック
(13) デスクトップに勝手に Maxwell SV というショートカットが作成されています
Maxwell SVの機能は [1] の表に出ていますが、ACとDCの磁場解析、DCの電場解析、ACとDCの導電性解析ができます。モデル作図や実行環境は製品版 [2] と同じです。Maxwell はメッシュを自動的に切ってくれて、計算しながらメッシュを細かくしていって収束するまで計算するので作図したらすぐにシミュレーションできます。主な磁性材料のデータは入っていますが、任意のBHカーブを作成することもできます。実際、モデルを作るとしたら以下のようになると思います(R-Z座標系なのでZ軸を中心にした回転体の形状になります)。他に磁場解析のフリーソフト [3] があるようですが、私は使ったことがありません。
Z
↑
┝━┓
│ ┃磁石
┝━┛
│
│
├──────→ R
↑このあたりの磁場を解析
【図1 磁石が真上にある状態】
Z
↑
┝━┓
│ ┃磁石
┝━┛
│ ┏┓
┝━━━━┛┃鉄板
┝━━━━━┛
├───────────→ R
├─── 10mm ───→↑このあたりの磁場を解析
【図2 磁石が10mm離れた状態】
[1] Maxwell SVの機能 http://www.ansoft.com/maxwellsv/capabilities.cfm
[2] Maxwell2D/3Dの機能 http://www.ansoft.co.jp/upload_images/productpdf …
[3] 磁場解析フリーソフト Super Moment2.1 http://www.vector.co.jp/soft/win95/edu/se078148. …
ありがとうございます!
毎回丁寧な説明で非常に助かります。
しかも、実際にダウンロードまで試みていただけるとは・・・。
Maxwell、週末、じっくりチャレンジして是非モノにしたいと思います。
No.11
- 回答日時:
>自己減磁作用もシミュレーションでちゃんと再現されるようですね。
エッジでのBrが跳ね上がっています。馬蹄形(U字)の磁石の先端に鉄板がくっつけてあるのは減磁を減らすため(磁石の劣化を防ぐ)です。鉄板をくっつけると磁力線が鉄板に集中するので、磁力線ループの戻りが磁石を貫通するのを防げます。
>磁石メーカーによると、φ2×6 の表面磁束密度は0.355Tとなっています。
磁石をNdFe35からNdFe30に変えると表面Bzは0.579971Tから0.531542Tに変わりますが、0.355Tまでは落ちません。しかし表面磁束密度は、下表のように、磁石底面からの距離によってかなり変わることが分かりました。これは磁石が縦に細長いからだと思います。NeoMagのNdFe磁石を購入したことがありますが、使っていたのは平べったい磁石だったので表面磁束密度の低下は見られませんでした。
Z[mm] Bz [T]
0.01 0.555487
0.1 0.510817
0.2 0.467291
0.3 0.425592
0.4 0.349659
0.5 0.316003
0.6 0.285349
0.7 0.257643
Webに出ている表面磁束密度は、もしかしたらGaussメータのプローブの保護膜の厚さだけ浮いていて、表面から0.5mm程度での値を記載しているのではないでしょうか(Niメッキの厚さは数十μなので関係ないでしょう)。磁石から離れた位置については [1] にMeoMagのホームページに「表面磁束密度及び吸着力試算ツール」がございますとありますが、どこにあるのか分かりません。でも5mm離れた位置なら誤差は大きくないと思います。
[1] 磁石関連Q&A集(磁石から離れたポイントの磁力は?)http://www.neomag.jp/support/magnet_qas.html#3
No.10
- 回答日時:
(訂正)
ANo.9 の [2] シミュレーション条件
【誤】減磁Hc
【正】保磁力Hc
【電磁石による磁界の計算】
Maxwellは空芯コイルや磁性体をコアとしたコイルで発生した磁界もシミュレーションできます。コイルは普通円形に巻くのでR-Z座標系でシミュレーションします。コイルの断面は正確には円形ですが、簡単化する場合は、コイルの重なりを全部くっつけてしまって、コイル全体の断面を長方形としてシミュレーションします(もちろん巻き数分の円を描いて、それぞれに電流を流したときのシミュレーションもできます。作図はコピー機能があるのでそれほどめんどくさくはありません)。ここでは、簡単化してコイルを長方形断面としたときのシミュレーション方法を紹介します。磁石の場合と違うのはコイル電流を設定するところ (2)~(6) だけです。
(1) 鉄心(コア)を長方形で描く(材質はIronやフェライトなど) →長方形の外側に コイルに相当する長方形を描く(材質はCopper)
(2) Setup Boundaries/Sources・・ → メニューの Edit → Select → Object → By clicking → 設定したいobject(コイル)をクリック → 2重線に変わる
(3) カーソル(↑)を図の中に置いた状態でマウスを右クリック (これで設定状態から抜ける)
(4) メニューの Assign → Source →Solid
(5) 右下の部分で Current にチェック(レ)が入っていて、Total のラジオボタンがチェックされている状態で、Value欄に電流値(コイルがN回巻きならば、コイル電流×N)を記入 → Assignをクリック
(6) メニューのFile → Exit → Yes
(7) Setup Executive Parameters → Flux Lines → Exit
(8) Setup Solution Options・・で収束条件を入力
(9) Solve
磁力線を描くと分かりますが、コイルは非磁性体(透磁率~1)なので、コイルの境界で磁力線は曲がらず、あたかもコイルが存在しないかのような磁力線分布になります。
【電磁石によって鉄板が吸いつけられる力の計算】
これは上のモデルに鉄板を追加した後
(1) Setup Excecutive Parameters・・→ Force(力)を選択 → 左側の名前欄から力を受けるobjectを選択(選択されると2重線に変わる) → 右下の Yes をクリック → Exit
(2) Setup Solution Options・・で収束条件を入力 → Solve → 上の Convergence をクリックして出る表の右端に出ている Mag Force(N)が、選択した鉄板が受ける力(単位N)です。
とするだけです。この場合も全体の磁界を計算しているので全体の磁力線などを表示することができます。
なお、磁力線表示などを行った後に、磁束密度データを保存しようとして、Lineを選んでも何も出てこない場合があります。原因は分かりませんが、このようなときは、一旦、プログラムを全部終了して(処理中のものがありますというメッセージが出るかもしれませんが強制終了するのでYes)、再度Maxwellを立ち上げ、モデルを読み込んだ後、何もせずに、Post Process・・から Data → Calculator でデータを保存します。
No.9
- 回答日時:
>磁石のカタログに記載されている表面磁束密度が、R=0,Z=0でのシミュレート結果と一致しません。
磁石の残留磁束密度と表面磁束密度はもともと一致しません [1] が、磁石の形状が着磁方向に平べったいほど、自己減磁作用が大きくなって、中央付近の磁束密度が下がります(円柱側面位置の磁束密度が最大になる)。カタログに記載されているサイズとシミュレーションサイズは同じでしょうか。ちなみに、φ2mm・長さ6mmのNdFe磁石(Maxwellに入っている磁石)を使って、[2]の条件で表面磁束密度をMaxwellでシミュレーションしたところ
(R,Z) = (0,0) で Bz = -0.579971 T、Br = 0.00288119 T
(R,Z) = (1mm,0) で Bz = -0.785306 T、Br = 2.10591T
となりました(Bz<0なのは下向きの着磁のため)。R = 0 でBr≠0 なのはシミュレーション誤差でしょう(といっても |Br/Bz| は 0.5% とわずか)。
[1] 残留磁束密度と表面磁束密度の違い http://26magnet.co.jp/qa/qa26.html
[2] シミュレーションの条件
磁石: NdFe35(残留磁束密度Br=1.23T、減磁Hc=-8.9×10^5A/m)
φ2mm(半径R=1mm)・長さZ=6mmの円柱
磁石下面中央が(R,Z) = (0,0)
シミュレーション範囲: -20mm≦Z≦20mm、0≦R≦20mm、R=0の直線以外をBalloonとする
磁束密度測定位置: (0,0)-(10mm,0) の直線(1001分割)
収束条件(Stoping Criterion): 最大繰り返し回数(Number of requested passes)=40、許容誤差(Percent Error)=0.015(普通は0.1~0.2でやりますが、今回は精度を上げました→計算時間数十分!)
ありがとうございます。毎回勉強になります。
>磁石の残留磁束密度と表面磁束密度はもともと一致しません [1] が、磁石の形状が着磁方向に平べったいほど、自己減磁作用が大きくなって、中央付近の磁束密度が下がります(円柱側面位置の磁束密度が最大になる)。
なるほど。自己減磁作用もシミュレーションでちゃんと再現されるようですね。エッジでのBrが跳ね上がっています。
磁石メーカーによると、φ2×6 の表面磁束密度は0.355Tとなっています。
→ http://www.neomag.jp/neoexpress/shoppingcart/ite …
Br,Hcは定かではありませんが、ネオジであればそれほど大きな差はないようです(大きくても1~2割程度のようですね)。シミュレーションの結果は (R,Z) = (0,0) でBz=0.579971T です。この大きな差は何に起因するのでしょうか。シミュレーションでは再現できないのでしょうか。
No.8
- 回答日時:
>ほぼ一致しました
よかったですね。
>シミュレーション結果で磁石直下付近(R=0~1)のBrがリニアにならないのですが
何に対してリニアでないのでしょうか( Z or R )。それともガタガタしているという意味でしょうか。測定位置がシミュレーションの境界近くにあるとメッシュが粗くなるので精度が落ちます。シミュレーション範囲の下側を広げるか、あるいは、測定ラインを囲むようにダミー材料(透磁率を1とする)を入れると、材料のあるところはメッシュを細かくする性質があるので計算精度が上がるはずです。
>磁石はφ2×6mmのネオジでシミュレートしています。
こちらでもシミュレーションしてみます。
表現が曖昧でしたね。「リニアにならない」はガタガタしているという意味です。境界に近いためなのですね。
また疑問が沸いてきたのですが・・・。磁石のカタログに記載されている表面磁束密度が、R=0,Z=0でのシミュレート結果と一致しません。これは何故なのでしょう。カタログ記載の表面磁束密度の方が4割程度小さくなってしまいます。実測結果はカタログ記載値にほぼ一致しています。私の表面磁束密度の理解が間違っていますか?
No.7
- 回答日時:
すでに磁束密度のプロットまでできるようなのでマスターされていると思いますが・・・
【磁石の着磁方向の設定】
メイン画面の Setup Materials・・ → Modofy → 磁石のオブジェクト(object?)を選択→ Assign → Align with a given direction をチェック( given direction とは図に→で示されている方向) → Angleに数値を入れる(90度なら↑方向、270度なら↓方向) → 下のほうのView Angle をクリック → 図の磁石の中のどこかをクリックすると、着磁方向が赤い矢印で示される) → OK → Exit → Yes
【新しい磁石の登録】
メイン画面の Setup Materials・・ → Modofy → Materialをドラッグして Add → 右下のデータを書き換える
default ではμとHc しか変えられないが、Br を変えるには、Optionをクリック → myuのチェックをはずす → Br をチェック → OK
【磁力線の描き方】
(1) メイン画面の Post Process・・ → メニューのPlot → Fields → Plot Quantity の Flux Lines を選択 → On Geometry の Surface -all- を選択 → In Area の -all- を選択 → OK
(2) Filledのチェックをはずす → Divisions(磁力線本数) を入力 → OK
No.6
- 回答日時:
>おかげさまで、なんとか磁束密度のプロットまでたどり着けました
独学でそこまでいけるとはすごいですね。
>ポインタを合わせた位置の磁束密度を数値で知るためにはどうしたら
1点だけでなく、ある直線上の磁束密度(BrとBz)のデータを保存できます。
【磁束密度データの保存】
(1) Post Process・・をクリック
(2) メニューのGeometry → Create → Line
(3) 始点の位置をカーソルで合わしてクリックするか、または、左側のR Z の欄に座標を入力して、左側のEnter をクリック(始点に×印がつく)
(4) 終点の位置をカーソルで合わしてクリックするか、または、左側のR Z の欄に座標を入力して、左側のEnter をクリック(始点に+印がつく)
(5) 左側の Num points を「直線の距離(mm)/測定間隔(mm) + 1 」とする。デフォルトでは 1000 になっていますが、そのままだとデータ間隔が中途半端な数値になるので、例えば1000分割するなら 1001 にします(ここがMaxwellのよくないなところ)。
(6) 左側の Done をクリック。
(データの保存)
(7) グラフ画面のまま、メニューの Data →
(8) Field Calclator画面の上側枠内に書かれている文字の1つを触って、その下のボタン列の Clear → はい
(9) 下側のボタン列の Qty → B → Geom → Line1 を選んで OK → 下側のボタン列の Value → 下側のボタン列の Write をクリックして、適当な名前(BrBz1など)保存 → OK → 一番下の Done
(Excelへのインポート)
(10) Excelの ファイル → 開く → ファイルの種類を「すべてのファイル」に変更 → インストール時のドライブの Ansoft フォルダ → Maxwell → project_dirs → defaults → 作成したmodel名.pjt → 保存した名前(BrBz1)をダブルクリック → 次へ → 区切り文字のスペースをチェック → 完了
(11) シートに読み込まれたデータは、左の列から
R 座標、Z座標(固定値)、(3次元のときの3番目の座標)、Br [T]、Bz [T]、(3次元のときの3番目の座標成分)
となっています。
なお、データの最初の数値が ○○E-310 とかになっているのは、最初の計算のときだけで、理由は分かりませんが、2度目以降はちゃんとした値になっています。
(測定位置の変更)
上の (2) で作った直線を変更するには、(1) の 2D Post Processor 画面に入って、Geometry → Modefy → Line → Line1を選んで OK
以降の手順は (3) 以降と同じ
>シミュレーション結果は実測に比べて2~3mT大きい(0~20mTの範囲にて)のですが、この原因としては何が考えられますでしょうか。
境界条件が正しくないか、計算するときの収束条件が甘いか、あるいはその両方かもしれません。境界条件はシミュレーション範囲(赤い枠)を「Baloon」とするのが普通です(以下の手順で)。これは、その境界から先は自由空間として計算するものです。計算精度の設定は私が使っていた条件ですが、これで充分かどうか調べていません。確認するのなら、厳密に解けるモデル(空間に円筒形磁石が置かれているときの外部磁束密度)と比較すればいいと思います。
(境界条件設定)
Project画面の Setup Boundaries/Sources・・ をクリック → Modify → メニューの Edit → Select → Edge → カーソルをシミュレーション範囲の枠の1辺に合わせてクリック(2重線に変わる) → 対称軸(R=0)を除く3辺全部を、同様の手順で2重線にする → 下の Enter → 「カーソルが図形の中にある状態で」マウスを右クリック(この操作は他の画面でも作業を中断したいときに使えます) → メニューの Assign → Boundary → Balloon → Assign → メニューのFile → Exit → Yes
(計算設定)
(1) Project画面の Setup Solution Options・・をクリック → 上側の Starting Mesh の Current(現在のメッシュ)を Initial に変更(これでメッシュがリセットされる) → 下のほうの Number of requested passes を 30 に変更 → Percent error を 0.05 に変更(繰り返し回数が 30回になるか、数値変動が 0.05%未満になったら計算を打ち切るという意味)
(2) Solve で計算開始 → 収束状況は上側の Convergence をクリックすると見られます
>磁石メーカーのカタログに記載されていたBrとHcを指定しています
ガウスメータの測定値はプローブ面に垂直な成分ですが、シミュレーションの磁束密度は磁束密度の大きさ B = √( Br^2 + Bz^2 ) ではないでしょうか。磁石直下なら Br = 0 ですから、B = Bz ですが、磁力線が傾斜していると両者に違いが出ます。上の方法で Bz だけ抽出すればガウスメータと比較できるはずです。磁石のいバラツキがどれくらいあるかは、磁石表面(円筒の端の中心部)の磁束密度をガウスメータで測定して、その部分のシミュレーション(その部分を測定位置とする)の結果の Bz と比較してみてはいかがでしょうか。その部分の磁束密度は、磁石がある程度大きければ、距離が少々変わっても変わらないので割と正確に測定できるはずです。バラツキは測定したことがありませんが、磁石のグレードによっては熱減磁が大きいので、高温にすると弱くなります(メーカのカタログに耐熱グレードが描いてあると思います)。
アドバイスありがとうございます。感謝の一言に尽きます。
実測との差についても解決できました。ホールICで検出していたのはBzだったんですね。それとホールICの表面から中のセンサまでの距離を考慮したところ、ほぼ一致しました。
ひとつ疑問があります。シミュレーション結果で磁石直下付近(R=0~1)のBrがリニアにならないのですが、これはシミュレーションの限界でしょうか。それとも何か条件設定が欠けているのでしょうか。
ちなみに磁石はφ2×6mmのネオジでシミュレートしています。
No.5
- 回答日時:
ダウンロードした後の手順を書きます(これを初めて使ったときに操作マニュアルを作っていました)。
(1) Maxwell SVの起動(デスクトップに作られた Maxwell SV をダブルクリック) → PROJECTS をクリック → NEW をクリック → Name のところににモデル名を記入( Model1 など) → OK
(2) 新しいウィンドウができるので、Solver のところのプルダウンメニューから Magnetostatic (静磁場解析) を選択 → Drawing のプルダウンメニューから R-Z Plane を選択(R-Z座標の意味) → Define Model のプルダウンメニューから Draw Model を選択
(3) ここからモデルを作図します。赤い四角の枠が表示されますが、これがシミュレーション範囲です。最初は横が100mm、縦が70mmになっていますが、これは一番上のメニューにある Model → Drawing Size→ 数値変更 → OK で変更することができます。Minima は赤い四角の左下隅の座標、Maxima は右上隅の座標です。
(4) モデルを描きます。画面上のABCの右側にある □ をクリックすると、矩形を描くことができます。描く手順は
開始点にマウスポインタを合わせクリック → 終了点にマウスポインタを合わせをクリック → オブジェクト名(magnetなど)を入力 → 色を指定 → OK
この方法では、画面上の・で示されたグリッド単位の矩形しか描けませんが、中途半端は数値の座標をもつ矩形を描きたいときは、以下のようにします。
メニューバーの Object → Polyline → ステータスバーのU座標欄をダブルクリック → U座標(円筒座標系ではR座標に対応)の値を入力 → Tabキーを押すかまたはマウスポインタでV(Z)座標をクリックして値を入力 → Enter → 描画を終了するときは最後に描いた頂点をダブルクリック
書き損じたときは以下の方法で図形を削除できます。
削除したい図形の一部をクリック(輪郭が二重線に変わる)→ Deleteキーを押す
(5) 描画終了(今まで描いたモデルを保存)
Ctrl + Q、または メニューバーの File → Exit → はい → Yes → メイン画面に戻ると「Define Model」の右側がチェックされている(モデル作成済という意味) → Exit → Exit → Yes でモデルは保存されます。
質問はこのまま締め切らないでおいてください。随時、手順を書いていきます。
丁寧なご説明、ほんとうにありがとうございます。
おかげさまで、なんとか磁束密度のプロットまでたどり着けました。感動です!
そこで質問なのですが、最終的な磁束密度の分布は色のグラデーションで表現されますが、ポインタを合わせた位置の磁束密度を数値で知るためにはどうしたらよいのでしょうか。
もう一点。シミュレーション結果は実測に比べて2~3mT大きい(0~20mTの範囲にて)のですが、この原因としては何が考えられますでしょうか。磁石のパラメータについては磁石メーカーのカタログに記載されていたBrとHcを指定しています。磁石自体のばらつきなのでしょうか。それとも、私のシミュレーションの設定に何か不足があるのでしょうか。
No.3
- 回答日時:
AN48830Bはデジタル出力で、検出感度も固定(60G以上でL、5G以下でH)ですね。
リニア出力のホールICのほうが自由度があるのですが、AN48830Bを使うのであれば、鉄板などで磁束密度を減らして感度調節する方法があります。何もしない状態では10mm離しても磁束密度が強すぎるので、離れたときにだけ磁力を弱めたいわけですね。ちゃんと磁気シミュレーションする必要がありますが(私は以前NdFeの磁気回路のシミュレーションをやっていました)、単純には以下のようにすれば、離れたときの磁束密度を下げることができると思います。
磁石
┏┓S → ┏┓S
┗┛N ┗┛N
┌┐ ┗━━━━┛鉄板(SPCC)
Hall素子
テキスト画面で磁力線を描くことはできないのですが、磁石が真上にあるときは下向きの磁力線が出てHall素子を貫通します。磁石が横に動いたときに、磁石の下には透磁率の高い鉄板(軟鉄)があるので、磁力線はここに集中して、鉄板外部に出る成分が減りますのでHall素子を貫通する磁力線が減るはずです。鉄板の角が曲げてあるのは、磁力線にループをつけるためです(どれくらいの長さにすればいいかはシミュレーションしないと分かりません)。角の部分を長くするほど、鉄板から磁力線が漏れにくくなりますが、磁石の動きの邪魔になるかもしれないので図ではあまり長くしていません。鉄板の厚さによって漏れ磁界は大きく変わるので実験してみてください(t0.1~t1程度)。Hall素子と鉄板が近すぎると、磁力線が鉄板側に湾曲して、磁石が真上にあるときに磁束密度が減ってしまうので、鉄板のサイズや位置は実験的に決めるほうが良いと思います。
詳細な説明ありがとうございます。非常に参考になります。
早速実験したいと思います。
ところで、磁石のばらつきや温度変化に対して機構の信頼性を保証するには、やはりシミュレーションが必須のように思います。inaraさんは磁気回路のシミュレーションのご経験があるようですが、単純に、磁石からある距離(直上直下だけでなくXY座標位置)の磁束密度を求めるソフトウェアはないでしょうか。Web上を検索してみましたが複雑なものばかりで・・・。差し支えなければご紹介いただければ幸いです。
No.2
- 回答日時:
磁石は板状で厚さ方向に着磁されているタイプですね?
単純に、Hall素子の出力電圧が、磁石が10mm離れたときのホール電圧より大きいときにON、小さいときにOFFするようにすればいいと思います。Hall素子の感度バラツキや周囲温度変化、NdFe磁石の磁束密度のバラツキ、磁石の上下動などによって、磁石が10mm離れたときのホール電圧が変わるので、確実に動作させるなら、その磁石とHall素子の組み合わせで合わせ込む必要がありますが、以下のような回路でいけるのではないでしょうか。
┌─ 5V
┏┿┓ 5V
┃↓┃定電流ダイオード(5mA程度) │
┗┿┛ VH*( 1 + R2/R1 ) コンパレータ R4
│ THS123 ↓VH ┏━┓ ↓ ┏━┓ │
│2 ┌───────┨- ┠─┬───┨- ┠─┬─┴─ 出力
│┏┷┓3 ┌┨+ ┃ │ ┌┨+ ┃ │ 近づいた時 H
1└┨ ┠───-┐ │┗━┛ │ │┗━┛ │ 離れた時 L
┗┯┛┏━┓ │ ├─ R2 ─┘ ├─ R4 ─┘
4└─┨- ┠┘ │ 5V │
┌┨+ ┃ R1 │ R3
┷┗━┛ ┷ VR ←┤
OPアンプ1 OPアンプ2 │ C
┷ ┷
GND
この回路はHall素子にTH123 [1] を使った場合で、Hall素子の端子1, 3 が駆動端子、2,4 がHall電圧端子になります。端子2とGND(0V)の間にHall電圧(VH) が出るように、OPアンプ1で端子3の電圧を制御しています。端子2のHall電圧をOPアンプ2で 1 + R2/R2 倍して、次のコンパレータで基準電圧と比較して、電圧が高ければ出力がHレベル(5V)、低ければLレベル(0V)になるようにしています。この後トランジスタやリレーなど入れれば、HレベルをONにするかOFFにするかは任意に変えられますが、負荷が分からないので回路図には描いてありません。
抵抗値などを決めるには、磁石を最も近づけたときのHall電圧 と10mm離したときのHall電圧がいくつか知る必要があります。Hall素子の型番、使えるOPアンプと電源電圧、負荷が何か(モータ?)を教えてください。
[1] THS123データシート(英語) http://pdf1.alldatasheet.com/datasheet-pdf/view/ …
回答ありがとうございます。
回路案まで書いていただきとても参考になります。
リニア出力のホールICを使用するということですね。実はCMOSロジック出力のホールICと、小さな円柱形の磁石(ネオジ φ4XL5程度 L方向に着磁)を想定しています。電源スイッチとして使いたいので待機状態(磁束検出状態)での周辺回路の消費電力を極力抑えたいと考えています。
磁石の移動先に金属片などを置くことで磁束を歪曲させて、ホールICが検出する磁束を強制的にゼロに近づけるようなことはできないものか、と思った次第です。こういう考え方は邪道なのでしょうか?
ホールICデータシート http://www.semicon.panasonic.co.jp/ds2/SPC00017A …
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