No.5ベストアンサー
- 回答日時:
わたしは専門家でも何でもありませんので、こういう質問に回答してよいのかどうか分かりませんが、参考として聞いてください。
精神分裂症は、鬱病以上に複雑な精神の失調状態です。鬱病の遺伝性については、先に、別の回答で次のように書きました(参考URL):
>鬱病は、体質や気質と関係あることが知られていて、体質や気質は遺伝します。けれども、同じ体質や気質を受け継いだ兄弟姉妹のなかで、全員が病気になるということはなく、何かのきっかけで、ある人が発病することがあります。
>「鬱」の因子と「躁」の因子,その他、色々複雑な原因があって、鬱病になるようです。鬱病というのは、一つの病気というより、色々な病気や症状が重なっている状態だとも言えます。
精神分裂症の場合、遺伝的素因というのものも確かに幾らかあるようです。しかし、仮に遺伝的素因があっても、一つではないと考えられます。
人間の主体自我は、構築がたいへん難しく、バランスが難しいです。それは社会や文化や地域の人々や伝統や、家族との関係などで、構成されて行きます。自我がどのように自己構成するかは、社会の文化や、家族関係や幼少期の経験、成長経過などが大きく関係します。
脳の神経伝達回路(ドーパミン回路)が、何かの理由で、神経伝達に失調を来すとき、分裂症を発症する場合としない場合があります。この神経伝達回路の失調の可能性は、決定的ではありませんが、遺伝的に何か影響関係があります。しかし、この回路の失調は、何がバランスの取れた状態かよく分からないというような面もあります。
分裂症を発症した人の場合、この回路がかなりおかしくなっていることが多く、過剰な神経伝達を抑えるための薬物を投薬します(これが普通、精神分裂症に対し、医師が投薬する薬で、メイジャー・トランキライザー=強力精神安定薬と言います。ただしこれは症状がきつい場合で、弱い場合は、マイナー・トランキライザーを処方します)。しかし、こういう過剰な失調、伝達回路の狂いが,遺伝的に決まっているかというと、これはそうでないようです。
この神経回路の失調、伝達異常は、普通の人でも一時的には起こり、鬱病の人でも、神経症の人でも、躁病の人でも起こります。誰でも起こるのだと言えます(更に、メタンフェタミンやコカインなどの覚醒剤を使っていると、この回路が狂ってきて、強い擬似精神分裂症状になります。この場合は、覚醒剤の成分物質が、脳の回路を壊しているのです。覚醒剤を使うと、誰でもこういうことになります。ただし、覚醒剤中毒と分裂症の症状は、強い場合,似ていますが、「本質は、まったく別」です)。
遺伝的な要因としては、この回路の伝達異常が比較的、起こりやすいというのがあるようです。しかし、それだけではなく、人間関係に関する、交際のなめらかさを決めるような遺伝的要因が関係している可能性があります。この場合も、こういう遺伝的な失調は、誰でもあることです。
他にも遺伝的素因があるかも知れないですが、発症していないで、家族などに分裂症に罹患した人がいる場合、確かに、こういう遺伝的素因がある可能性が高いですが、それは普通の人より、少し敏感な程度だと思えます。
成長の途上で、家族や外部の人と、色々な人間的関係を持って、自我が構成されて行くのですが、この過程で、遺伝的素因が強く影響する場合があるということです。
仮に遺伝的素因など、まずないといえる人、家族や親族を何代にも渡って調べても、分裂症の人などいない普通の人でも、育ち方や,置かれた環境によって、発症することがあります。
普通の人でも、断眠4日とか3日とかすると、幻覚が出てきますし、おかしな妄想的な思考も出てきます。また、長期に仕事が忙しく不眠の上に、不合理で納得行かない仕事上の圧力を耐えていると、妄想が段段できてきて、神経症になり、分裂症にもなります。
どの程度かということと、もう一つ、精神的に失調しても、外から見ると判断がつかず、普通に見える場合、そういう神経症的分裂症的時期をやり過ごすと、発症に誰も気づかないし、本人も気づかないで、そのまま生活を続けて行くということになります。
遺伝的素因とは別に、成長の途中の自我構成の時期に、失調の「表現様式」の学習のようなものがあり、外から見て、この人はおかしい、というような失調を言動などで外に示す人は、日常生活で、おかしいということになることがあります。
遺伝的な影響も、確かにあるのですが、それよりも、もっと、生育環境や、自我の構成の仕方や、社会の文化や、属する集団の「正気」の考え方、それとどううまく付き合って距離を取るかの「技術」の問題、広い意味で人格のありようと、その人格が生活する場、家庭、社会、集団のありようが大きな問題になります。
一卵性双生児の場合、遺伝的素因は同じですが、その後の成長でも、両者を一緒に育てると、互いに心や行動の了解が容易であるので、自分と兄弟の自我の区別がはっきりしない形になることがあります。無論、大人になれば、互いに他者ですが、幼児期や子供の時に、同じような自我構成を作り出してしまうことが多いのです。
一卵性双生児を別々に育てたても、発症の相関があったように思いますが、逆にこのことは、遺伝的「決定」ではないという証拠にもなるのです。(分裂症は、「素因」が「生育過程での自我構成」に作用し、これにストレスなどが加わって発症するのです。「素因」は強弱の違いで、すべての人が自我を構成する限り、すべての人にあると考えられます)。
遺伝的素因は、二つや三つではなく、もっとたくさんあると思えます。しかし、この「素因」というのは、精神分裂症になる遺伝的「決定因子」ではなく、普通の人より、失調に陥り易く、それから抜け出しにくいとか、それを外部に表現し易いとか、外部環境の圧力に対抗しずらい自我とか、対人的に臆病になりやすいような要因ということです。
精神分裂症は、極端には、すべての人が、軽い状態で短い期間なら、みな、そういう状態になると考えるのが妥当だと思います。
遺伝的素因は、間接的には確かにあるが、それはかなりに影響するに低く、主に、人格形成に関係し、19世紀の西欧の場合はともかく、現代の日本の社会では、精神分裂症を発症する人は、発症前の生活や言動に、発症後のありようと連続した特徴があるということになります。
普通の人が、ある日、突然におかしくなるのではないと言えます。元々自我は、WIN・OSではありませんが、おかしいことがたくさんあり、おかしいままに、自分自身と他者と、社会と集団とのあいだで,何とかバランスを取って日々生きているのが人間です。
お姉さんが発症されたとのことですが、年齢が分かりませんので、また、わたしは専門家でも何でもありませんので、間違っているかも知れませんが、お姉さんの発症前の状態、他人との関係や、自分についてどう思っていたか、何か変なところはなかったか考えてみられることです。多分、そういう性格特徴の延長上に発症症状があると思います。
何とかバランスを保っていたのが、維持できなくなるのが発症で、突然おかしくなるのではないのです。
あなた自身については、自分の性格や人生について、これはこれで「わたし」なのだと思うことです。色々悩みやその他のことがあっても、別におかしくない、「わたしはわたし」だと思うことです。他人と違うというのは、自我はみなそうなので、仮にかなり違うとか言われても、そういうわたし、なのだということで、「どう違うかをよく知った上」で、そういう自分だと自己肯定することです。
ある程度「ユーモア」を持って、自分を客観的に、距離を置いて眺めてみることを心がけることです。ユーモアを持ってというのは、自分の欠点や心の悩みを、まあ、人生はこういうもの、と「心の余裕」を失わないことです。
他人との関係で、悩むことがあれば、「他人は他人、わたしはわたし」で、冷静になり、どうも悩みがきつい場合は、気晴らしなどをして、拘らないようにすることです。別に、分裂症の予防とかではなく、精神のバランスを保って、ストレスをうまく乗り越えるには、going my way の心で、余裕とユーモアで、ものごとを、自分自身を眺めるということです。
また、精神分裂症をあまり気になさらないことです。仮にそうなったところで、大したことではないのです。重症の場合は困りますが、それは現代では珍しいですし、重症でも、時間をかけて治療すれば、ほとんどの人は軽い状態になります
あなたのお父さんですが、これまで何も目だった問題がないのなら、大丈夫です。妄想症の発症の可能性はありますが、歳を取ると、大体、妄想をみな持つようになります。不安神経症などの神経症と一緒になった場合は、困りますが、これまで、色々な苦労があっても、社会生活を営んでこられたのなら、気になさることはありません。
「なったときは、なったとき」とは無責任ですが、これが、ものごとを、冷静に客観的にユーモアを持って眺める、受け取るということです。「くよくよしないのが長生きの秘訣」というのもありますが、同じようなことが言えます。
>No.332425 質問:うつ病に処方される薬の役割
>http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=332425
No.10
- 回答日時:
精神疾患は,基本的には遺伝的因子と環境的因子の両者が作用して発症するといわれています。
精神疾患は,「脳の病気」と呼べるもので,脳内に何らかのバランスを崩した状態が発生しているわけです。そのバランスを崩す要因が,遺伝子から来る場合と環境から来る場合があるわけです。臨床的には,遺伝的因子を持っている人が一定の環境状態を満たせば発症すると考えたほうが良いようです。つまり,その疾患になりやすい遺伝子を持っていても,該当するような環境になければ発症しないということです。実際には,悲惨な環境に身を置かない,ストレスを感じるような考え方をしない,そういったことが現実的な対応策になるでしょう。
No.9
- 回答日時:
躁鬱病者です。
精神疾患の場合は、まず、「遺伝病ではない」ことをはっきり認識してください。
原因の一つは、「遺伝的体質」、それから「ストレス」が2大要素だと言われています。
加えて、統合失調症(旧称精神分裂病)や躁鬱病は、脳内物質の異常が指摘されています。
「遺伝的体質」とは、例えば、糖尿病のように、
家系的に病気の人がいると「なるかも」というもの。
あくまで「体質」なのです。
予防と言っては何ですが、私の「感情障害(躁鬱病、うつ病など)」では、
病前性格というものが重視されます。つまりは、病気になる前の性格です。
なりやすいのは、循環性格、メランコリー親和型などの、
責任感が強く、きちょうめん、
または陽気、大らか、人の面倒をよく見るなどの性格です。
社会的にはいいのですが、本人には負担になっていることが多く、ストレスの原因になります。
統合失調症については、病前性格はよくわからないのですが・・・。
ともかく、精神疾患は「遺伝病」ではありません。
体質は遺伝しますが、それも100%ではありません。
予防法も特にありません(感情障害の家系で、病前性格に心当たりがあれば、
少し控え気味にした方がいいと思いますが)。
こういうことを言うのは何ですが、精神疾患の人が多い家系では、優秀な人も多く出ています。
ゲーテやベートーヴェンなどがそうです。
いたずらに心配なさらず、お姉さまを大事にしてあげて下さい。
統合失調症も、今はよい薬ができています。
No.8
- 回答日時:
こんんちは。
こんな話するの嫌なのですが僕の父は精神科に通院しています。
でも僕はしっかりがんばって仕事しています。
ぜんぜん普通ですよ。
遺伝なんかするのかな?
本人次第ではないでしょうか?
遺伝なんかしたらたまんないですよね!!
あまりくよくよしたりしないほうが良いですよね。
では。
No.7
- 回答日時:
世間一般のことは判りませんが、自分の親戚などと見渡して~ 遺伝するな、、って思ったことが有ります。
精神病が遺伝するというより、神経が細いとか、敏感であるとか~ 脳の一部の成長が標準よりXX(判らない!)になりやすい遺伝子がある、とかそういう部分だと思います。発症するかどうかは生活態度や、性格の違いだと思います。
ただ・・・自分と病気・体質(体型も)・精神状態も良く似た、親戚のおばさんがいるので、遺伝的な要素ってあると思ってます。
No.6
- 回答日時:
精神病の遺伝は有り得ない事ではないそうです。
しかし、それは病気自体が遺伝するのではなく、要因、性格的な物であって、またそれよりも家庭・生活環境などが発病に大きな影響を及ぼすそうです。発病する、しないは何らかの引き金があってという例が多く(今まで発病要因を溜め込んでいても何気なくやり過ごしていた中、大きなショックがあったとか)要因を持っていても発病する、しないは人それぞれであると言えます。
故に、予防法も「ストレスを溜め込まない」(適度なストレスは却って良いそうです)程度しかないかと思われます。お姉様の事は、大変ご心配かと心中お察し致しますが、それで不安になり過ぎても良くありません。まずは、ご家族の方や良いお医者様とご一緒に少しでも良い道が開ける様、考えてゆくべきかと思います。
No.4
- 回答日時:
たとえば、色覚異常の遺伝を例に取れば、両親ともに色盲であれば、その子どもは必ず色盲ですが、男親が正常で女親が保因者なら子どもの半分ぐらいは色盲になります。
このように遺伝で決まるものは、確率に任せるよりほかなく、遺伝を予防することはできません。
しかし、ノーベル賞学者の湯川秀樹の実姉の方も統合失調症(精神分裂病)だったと言われています。そういう意味では、優秀な人も多いのです。(映画「ビューティフル・ライフ」で一般に知られることになったナッシュなどをはじめ多くの方がいます)
参考URL:http://movie.lycos.co.jp/feature/beautifulmind/i …
No.3
- 回答日時:
現在のところ、精神病について、「遺伝はしない」とされています。
>精神病は伝しないとの解説を読んだことがあるのですが、
このことは、現時点では正しいといえます。(これから医療技術・診断技術が発達してくれば違ってくるかもしれませんが・・・。)
現在のところ、精神病にかかるというのは、遺伝子的な問題ではないとされています。つまり、その人たちが生活した環境に一因があるのではないか、と考えられています。
>もし遺伝するなら私や父も予防が必要ですよね?
万が一、遺伝するとしても予防する方法って、無いんじゃないですか?
と言うよりも、こういうことを「怖がっている」「おそれている」と言った不安状況にいるあなたの心理的状況が危険だと思います。
と言うのも、精神病というものは、精神的不安状態に置かれることによってなりやすいと考えられているからです。(人によって、長い短いの差がありますが・・・)
もっと楽天的に、または、私は絶対そんな風にならない、と意識を強く持って、明るく生活なされることが一番ではないかと思います。(そのことが予防になると思いますが)
あまり物事を突き詰めて深く考たり、失敗したことについていつまでもくよくよと悩んだりしないことが一番だと思いますよ。(とはいえ、深く考えなければならない事柄もあると思いますけど。たとえば結婚の相手を決めると時とかね。)
参考になさってみてください。
No.2
- 回答日時:
遺伝するのは精神疾患そのものではなく、
罹患しやすい気質(生まれ持った性格)と体質(ホルモン分泌など)です。
精神疾患に罹患した親が作る家庭は、人格形成期の子供に独特な心理的プレッシャーとなる雰囲気を持つことがあるそうです。
つまり、ただでさえ罹患しやすい体質と気質を持っている上に、そういった環境的要因によって、余計に罹患しやすくなっている、というのが現状であると思います。
No.1
- 回答日時:
統合失調症(いわゆる精神分裂症)の場合、両親が健常者だった場合の発症率0.8%前後に比すると、両親のいずれかが患者だった場合の発症率は確かに若干高く、発症しやすい体質が遺伝すると言えるかもしれませんが、高いといっても半数が患者になるとかいうほどのものでもないようです(ただし一卵性双生児の一方が患者だった場合のもう一方の発症率は5割程度になります)
参考URL:http://bme.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/qrs/ps …
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