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排出権・排出権取引・環境負荷物質と気になる。
『高温空気燃焼技術』でいうところの低質燃料ってどんなもの?

A 回答 (3件)

数字が間違っていました。

ちょっと修正です。

↑   **    <サーマルノックスが多い領域>
温  *  * <<------------------------------- 1100℃
度 *    *  <サーマルノックスが少ない領域>
        * * * * *
  火炎中心からの距離→


まずは、文中の800℃は、すべて約1100℃と読み替えてください。

で、追加です。
従来の燃焼を見ますと、平均温度は600℃弱くらいになるんじゃないかと思います。
これを平均温度800℃強~1000℃前後の領域に持っていこうとしているのが高温空気燃焼技術ですね。
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高温空気燃焼技術に関連して云われる低質燃料とは、主に石炭やゴミなどの、「石油・ガスに比較して、単位質量当たりの熱量が低い燃料」の事ですね。




ついでに蛇足を。

基本にあるのは、「熱回収のためには、ガス温度が出来るだけ高いほうが効率が良い」って事と、「800℃で空気中の酸素と窒素が反応して二酸化窒素が発生する」って事なんですね。

物を燃やすと、火炎が発生しますよね?
で、この時に、「火炎の中心点からの距離」をX軸に置き、「温度」をY軸に置くと、「燃焼中心点からの距離ごとの温度」ってグラフが出来ます。

それを見ると、下のような形になるんです。
(形が崩れていたら失礼)

↑   **    <サーマルノックスが多い領域>
温  *  * <<------------------------------- 800℃
度 *    *  <サーマルノックスが少ない領域>
        * * * * *
  火炎中心からの距離→

この場合、火炎の最高温度は高いんですが、距離が離れると温度は対数的に低下しますから、距離ごとの温度を平均すると「低温」になるんですね。
 
つまり、「火炎の先端付近では800℃を超えてサーマルノックスが一気に発生する。でも、距離ごとの温度の平均を採ると低いから効率は悪い」って事です。

ですから燃焼は出来るだけ800℃以下で行いながら、広い範囲で「800℃の燃焼を発生」させたいという、「高温燃焼技術」の思想が出てきました。


火力発電では、主に液体or気体燃料を使いますから、この思想は1970年代にすでに採り入れられているんですよ。

火口ではあえて不十分な空気、例えば80%くらいの空気しか与えずに不完全燃焼で火炎の温度を800℃未満にしておく、残りの20%の空気は、火炎からすこし離れた、温度が800℃を大きく下回るところに供給して、そこでも新しい燃焼を発生させるって具合ですね。

ところが、ゴミや石炭などの固体燃料については、これが非常に難しいんですね。
というのも、これらの固体燃料は、燃焼が不安定だとか、固体だからバーナーで吹き込むわけにも行かず、適切な空気との混合が難しい(部分部分では空気が過剰になって800℃を超える燃焼を起こす)とか、さまざまな理由があるからです。
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>『高温空気燃焼技術』でいうところの低質燃料ってどんなもの?⇒火力発電所のメンテナンス部門で仕事しています。



発電所で使用する燃料には原油と重油があります。それらの中にサルファー(硫黄)分が多い燃料が含まれます。簡単に言うと原油ではアラビア産の原油(日本名はアラビアンライト等と言われます)がサルファ分が高く、南スマトラ産の原油(日本名はミナス)はサルファ分が低い原油となります。

火力発電所ではミナス原油が使われる事が多く、一般的には重質原油と呼ばれています。つまりサルファが少ない燃料ほど、NoxやSoxが少なくなります。
重油の場合はABCの重油があり、C重油が一番重く、サルファ分の多い重油となります。C重油も燃料として使いますが、この場合、脱硝装置や脱硫装置を通しNoxやSoxの排出量を低下させる必要があり、その分コストがかかる事になります。こう言う事から、低質燃料はサルファ分の高い燃料と一般的に言われています。

原油の種類についてお聞きになりたいのでしたら、補足要求して下さい。元々は製油所勤務の人間でしたので…。

by yama585
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