今、学校で海水、純水の定量・定性実験を行っているのですが、測定濃度がマイナス(-)に出ている物質があったり、再現性がなく同じ試料(海水)であっても1回目と2回目の測定値が異なっていました。これらの原因や要因など教えてください。
実験方法
海水50mL(原液)をろ過 → 誘導結合プラズマ発光分光分析装置Optima4300DV(Perkin Elmer)で測定 → 結果
実験結果
Li,B,Mg,Al,Ca,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Sr,Ag,Cd,In,Ba,Tl,Pb,Bi,Sn
A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
えーっとICP-AESでの定性、定量分析で測定値がマイナス表示になってしまうと言う事でしょうか?
ICP-AESでの定性分析の場合、殆どがICPのソフトに記憶された検量線に対して測定で得られた発光強度を単純に比較しているだけであり、更に記憶されている検量線も非常に大雑把な1点検量線が殆どなので、サンプルのマトリックスやプラズマの状態、RFパワーなどの条件が、最初にICP-AESに定性用に検量線を引いたときと異なっていれば定量値の信頼性が低下するのは当然の現象です。
また微量元素の測定については、塩の影響で物理干渉(海水と言う事で、塩の影響で粘度が上がっていますから噴霧効率が落ちています、同じ濃度であっても標準液と海水サンプルであれば発光強度が異なります、これが物理干渉ですね)を起こして発光強度が落ちる結果になります、それによって濃度はマイナスを示す事が有ると思います。
もしもある程度キチンした定性分析を行う必要があるのであれば、大雑把にまず定性分析を行って、その後目的物の濃度に合った定性分析用の検量線を再度引きなおしてから定性分析を行います。
その時の測定時のポイントは、海水などのマトリックスの高いサンプルを測定する場合には物理干渉が無視できる濃度まで希釈するか、検出下限の問題から希釈が出来ない場合には塩化ナトリウム等のマトリックス物質を標準液に添加してサンプルのマトリックスをあわせる必要があるります。
これらのポイントを押さえる事によって、ある程度定性分析は巧く行くと思います。
また、定量分析を行う場合には、マトリックスを合わせる事も重要ですが、その他に内標準法で分析したり標準添加法を利用する事によって分析精度を上げる事が出来ます。
そこらへんを注意して分析を行ってみてください。
頑張ってください。
大変ご丁寧な回答ありがとうございました。大体ではありますが、要因がわかったような気がします。これから、もっと詳しく調べてみたいと思います。ありがとうございました。
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