
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
まずアルキンの場合ですが、三重結合の隣にある水素は酸性度が高く比較的容易に脱離します。
そこにAgが入ることで、Silver Acetylideが生成されこれが沈殿として出てきます。
H-C≡C-H + 2AgNO3 → AgC≡CAg + 2HNO3
http://www.ucc.ie/ucc/depts/chem/dolchem/html/di …
アルケンでは、アルキンのような活性な水素は存在しませんが、二重結合がAg(それ以外の金属でも)と配位結合を形成できます。
このあたりを詳しく書こうとすると、ややこしくなるので省略します。
ここからは推測になりますが、この反応でできる物質はおそらく水に溶けないでしょう。
それでも沈殿を析出しないのは、アンモニア性硝酸銀ではAgがすでにアンモニウムと結合しており、アルケンが結合できなくなっているからだと思います。
最後にアルカンですが、これは単純に反応しないからでしょう。
特に活性の高い部位があるわけでもないですし、反応性の乏しい単結合を切るような試薬も入っていないので。
No.3
- 回答日時:
> アセチレン(アルキン)
アセチレンとアルキンを同じに考えてはいけません。お書きの『アンモニア性硝酸銀水溶液と反応して沈殿を作る』反応も総てのアルキンが起こすわけではありません。
この反応を起こすのはアセチレンなどの「末端アルキン」です。三重結合を持つ化合物は総て「アルキン」ですが,分子内部に三重結合を持つ化合物ではお書きの反応は起こりませんね。
> アルカンやアルケンでは反応が起こらないのはなぜですか??
末端アルキンの「-C≡C-H」結合が,アルカンの「-CH2-H」結合やアルケンの「-C=C-H」結合と異なり,酸性を示すからです。
何故末端アルキンのみが酸性を示すかですが,その理由は各炭素軌道の混成状態によります。アルカンは sp^3 混成軌道,アルケンは sp^2 混成 軌道,アルキンは sp 混成軌道をとっています。
電子軌道の s 軌道は p 軌道に比べて原子核に近く,軌道内の電子はより強く原子核に引き付けられています。そのため,s 性が高い混成軌道の電子ほど炭素原子核に引き付けられており,「C-H」間の結合電子が減少します。その結果,「C-H」結合は弱くなり,「H+」を放しやすく,酸性度が高くなります。
「末端アルキン(sp で s 性 50%)」,「アルケン(sp^2 で s 性 33%)」,「アルカン(sp^3 で s 性 25%)」はこの順で s 性が小さくなり,酸性も弱くなります。
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