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表題のように、品種改良で、見かけも違う生き物を人間はこの世に登場させてきました。これについてお教え頂きたいのですが、いったいどうやってこのように変わらせていったのでしょうか。

A 回答 (2件)

 マガモから各種のアヒル、ハイイロガンからガチョウ(フォアグラが有名ですね)、イノシシからブタ、野生ヤギからヤギとヒツジ、リビアヤマネコからイエネコ・・・ちなみに犬の祖先ははっきりしておりません。


 それらは品種改良といいます。具体的には選択育種。
 見た目ががらっと変わったように思えるかもしれませんが、これらの動物は実は見た目とある程度の行動様式、性質が変化しただけでもともとの動物と、ウミウシとタカほどにも差があるわけではありません。
 実際に、ブタはイノシシの牙が短くなり、巨大になり、脂肪を蓄えやすく人に馴れやすく、毛が柔らかく短めになり、子供を産む数も多くなりました。
 が、結局ブタを野放しにすれば数世代でイノシシに近い外見に戻ってしまいます。(イノシシそのものには戻りません)
 人間にも様々な性格や、特技を持った人がいますよね。それと同じように動物にも様々な性格、性質を持った個体がいます。
 そういった性質のうち、その当時の人間が好ましいと思った性質を持つ個体同士をかけ合わせて、その性質・性格を助長させる方向へ繁殖させるんです。そのグループの子供がすべてその性質・性格を備える(特有の性質として固定するまで)までです。特に伸びやすい性質の場合、やはり数世代で固定させることができることもあります。
 約1万6千年から2万年近く前から人間と同居していたことがわかっている犬には現在、世界的な犬種管理協会からは数百種類が認められています。中にはチワワからグレートデンのように見た目どころか大きささえ数十倍、数百倍も違うものがありますが、これも同じように選択育種の結果です。より小さくかわいらしい個体同士をかけあわせた結果、チワワが生まれたわけです。
 また、犬はそれぞれ血統書つきの種だと、その犬種が作られた目的に合わせた性質を強く持っているものがいます。何かの群れを見るとまとめあげたくなるとか、馬の傍らに寄り添って走りたいとか、何か物を持ち歩くことが好きだとか。
 それらは、矛盾して見えるかもしれませんが、狼に近いと考えられる種である犬の祖先がもともとすべて持っていた性質・傾向なんです。
 亜種は実際には、それほど作り出すのが難しいわけではありません。
 昔の人は選択育種なんて言葉は知らなかったでしょうが、生活に余裕があって趣味でペットを飼っているのではない以上、好ましからざる(当時の人たちにとって)性質・性格を持つ個体は飼いづらく、愛着も湧かなかったでしょう。結果世話が薄くなったり、より早く肉に化けてしまったりということもあったと思います。あるいは、子供も扱いやすいことを期待して、その個体の繁殖をより多めに心がけたかもしれません。その結果、徐々にそういった性質が強く顕れる亜種が誕生したのだと思います。
 何か他に疑問があったら補足いただけるでしょうか? 
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この回答へのお礼

大変わかりやすい解答を有り難う御座いました。大満足です。

お礼日時:2002/10/29 14:31

「品種」というのは、「種」とちがって、「種」の中にある「個性」みたいなもんだと思えばいいでしょう。

遺伝するのですが。

金魚は、フナの中で、赤いヤツをあつめ、赤いヤツのDNAを集めた結果、子孫に「赤い」遺伝子の率を高め、さらにその中で尾ひれのヒラヒラしたヤツを集めて子孫を残したり、目の出たヤツを集めて・・・、ということを繰り返して、特異な形質を集めていったわけです。

もともと、「野生」のものにはいろんな性質の遺伝子を持っており、普段はそれが隠されている。
(もし、赤いヤツやヒラヒラしたヤツが、「隠れていない遺伝子」であったなら、そういう遺伝子を持ったやつはみんな赤いヤツ、ヒラヒラしたヤツになって、天敵の格好の餌食になって、子孫を残せない。)

アヒルやブタも、そういう性質は野生の中に隠されているのですが、イノシシやカモにくらべて生存競争に向いていないので、自然界では見られない、ということになるでしょう。

ちなみに、三内丸山遺跡で発見された栗の花粉のDNA分析から、縄文人が栗の栽培をしていたことがわかっています。野生の栗の中で、おいしいヤツか、たくさん取れるヤツか、えらんで栽培していたそうです。

世界の種苗会社は、「野生」の中のオリジナルを捜して、辺境まで「種」さがしをしているそうな・・。その中から新しい品種に使えるDNAを見つけたがって。
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