企業視点のキャッシュマネジメント

あまりキャッシュマネジメントの知識は深くありません、インターネットでサイトを探しても、難しいので中々理解できません。
(1)もしキャッシュマネジメントのシステムが分かりやすいサイトなどを知っていましたら教えて下さい。

(2)キャッシュマネジメントを導入することによって企業はいくつかのメリットはあると思いますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか？

(3)またキャッシュマネジメントを導入することに対する企業のデメリットはあるのでしょうか？

(4)銀行にもキャッシュマネジメントにおいてメリット、デメリットはあるのでしょうか？

No.1 ベストアンサー 回答者： bigorange9 回答日時： 2008/05/13 19:44

１．書籍

事業会社のキャッシュマネジメントについてのまとまった本はありません。資金繰り管理の本はありますが、「中小企業の社長の資金繰り」みたいのが多いですね。
多少参考になるのが
『金融情報システム白書』（金融情報システムセンター）
『金融情報システム』（月間、同上）
かと思います。

２．メリット
（１）経理、資金管理事務の合理化、簡素化
　→　伝票や資料の圧縮、人員削減、情報管理合理化
（２）売掛金の早期回収、取引先の与信管理
　→　リスク管理、営業部門への情報還元、取引先選定への資料
（３）連結キャッシュフローの最適化と資金ポジションの効率化
　→　子会社・関連会社管理の合理化、資金効率の向上

３．デメリット
・　全社的なキャッシュマネジメントのための管理手続きを定め、維持するのが面倒。
・　システムの更新投資が負担になる。

４．銀行側のメリット
・　キャッシュマネジメントシステムは銀行側の口座管理と連動させる場合が多いので、システムを取り込めれば、その企業のメイン銀行として取引政策上有利になる。また資金ポジションを把握できるので与信管理上も情報を確保できる。

No.2 回答者： moonliver_2005 回答日時： 2008/05/17 14:42

(1)もしキャッシュマネジメントのシステムが分かりやすいサイトなどを知っていましたら教えて下さい。

質問者さんのいうキャッシュマネジメントは「キャッシュフローマネジメント」というべきでしょう。Googleで「「キャッシュフロー　マネジメント」で検索すると読み切れない程サイトが出てきます。下はそのほんの一例です。
http://web.resona-gr.co.jp/hiyaku/manage/it13.sh …

(2)キャッシュマネジメントを導入することによって企業はいくつかのメリットはあると思いますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか？(3)またキャッシュマネジメントを導入することに対する企業のデメリットはあるのでしょうか？(4)銀行にもキャッシュマネジメントにおいてメリット、デメリットはあるのでしょうか？

よくわかるキャッシュフロー経営―入門マネジメント&ストラテジー (入門マネジメント&ストラテジー) (単行本（ソフトカバー）)
林 聡 (著)

みたいな本を読めばより深く理解できるでしょう。（わたくしはこの本を読んでいません。Googleで一番最初に出てきた本に過ぎず、沢山類書はあるでしょう）

＞インターネットでサイトを探しても、難しいので中々理解できません。

難しい話は簡単に考えればよいのです。たとえば私の「簡単化した理解」は以下の通りです。（専門的には間違っている可能性があるので、鵜呑みにしないで、本やHPで必ずチェックしてください）

・企業会計の視点では、キャッシュフローとは要するに経常利益＋減価償却費のこと。どの企業も経常利益を最大化することに腐心するけれども、キャッシュフローマネジメントの立場では「これは誤り」ということになる。企業は「経常利益＋減価償却費の最大化」に腐心しなければならない。特に投資に際しては、その投資がもたらす利益だけに着目してはならず「経常利益＋減価償却費」に着目すべきである。

・ある土地が単価１億円で売りにだされていたとする。この土地の販売価格が相場より高いか安いかで判断してはならない。また将来値上がりする可能性だけで判断するのも間違っている。DCF（ディスカウント・キャッシュフローを計算し、投資収益をもってその土地の価格が適正か判断すべきである。これはすべての投資、たとえば典型的には企業買収価格、について言える。

これ位ですかね。あと重要なことはDCFはExcelの標準関数に用意されていて、非常に簡単に計算できてしまいます。そうするとキャッシュフローマネジメントの理屈は理屈として理解しておいて、身の回りの投資案件についてExcelでDCFを実際に計算してみると、この理論の長所・短所が、肌で理解できます。

私は昔、私の幾つかの投資案件についてExcelでDCFを何度も計算したことがありますが結論は、「結局、将来の金利動向や収益の予測の精度に問題の本質が置き変わるだけ。将来の金利動向や収益の予測を誤ればDCFも誤ることになり、投資判断の基準設定の難しさは何も変わらない」というものでした。質問者さんがこういう否定的な立場にならず、業務にDCFを積極的に活用することを祈ります。

ExcelでDCFを計算する場合の注意点は、答が１つでないことです。従って計算結果がおかしいという経験をしたこともありました。場合によっては方程式が収束しないことがあって、答えがあるのに答えが出てこないということもありました。私は金融工学関連の本を読んで、方程式と解の関係について調べて、この難点を克服できました。