現在高度4kMからスピンをかけて放出、
高度1KMまで落下する間にスピンから安定状態
=水平位置、もしくは鉛直下向き、前者が望ましい
トなるような航空機の設計を行いたいと考えています。
しかしこれを実現する上でどのように設計すればよいのか全く見当が
できず困っています。
航空機力学の本を読んでみても、安定に飛ぶ飛行機を
設計する上での指針は見つかるのですが、自律的に
ある一定姿勢をとろうとする機体の設計法はよくわかりませんでした。
理論的解析はできないものの、とりあえず実験として
「竹ひごにおもりをつけ、重心位置を変化させてスピンをかけてなげる。
最終的にどういう姿勢になるかは調べました」
その結果、どうも重心位置を真中、かつ下方向にもっていけばよさそう
だとはわかったのですが・・理論的説明ができないため少し不安です。
模型飛行機版で回答を募集したのですがどうも
理論的な回答が返ってこなくて困っています
物理に強い皆さん、どうかよろしくお願いいたします。
A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
最初は momi-1987 さんの意向が分からず、いい加減なものかと思い回答に失礼な部分がありました。
私は、設計する方でなく飛ぶ方なので適切な回答、アドバイスが出来ないかとは思いますが、感じた点を述べます。
>この機体は尾翼を跳ね上げることで、大気圏突入の際のスピードを一気に減速、スピンから水平で安定な姿勢に推移、落下。
SPACE-SHIP-ONE の映像を見ました。見た感じでは、「尾翼を跳ね上げる」だけでなく主翼の後縁部も一著に跳ね上げていますね。主翼面積を大きく減らすと同時に、巨大な(面積比)スポイラーを立てた機になっています。結果、垂直に近い降下となるため水平尾翼を降下スロープに合わせた位置に持っていき(跳ね上げ)、機をコントロールできるようにしたのではないかと思いました。また、空気が薄いから出来る技ではないかとも感じました。
軍用機の中には主翼の中央全スパンにわたりスポイラーを立てる機もあります。垂直に近い降下をさせるには翼前縁にスポイラーを立てる手もあるかと思いますが、機体を水平にするには水平尾翼はフライング翼にし、可動範囲を大きくすればなんとかなるのではとも思います。
逆の発想で、GPSのアンテナ自体を水平に保ち垂直尾翼に埋め込む手もあるのではないでしょうか。簡便な方法としてアンテナをジンバル構造に乗せ、錘で水平を保つなどというのもあります。
No.2
- 回答日時:
>ずっと”スピン”と、”回転”の区別がつかなかったのですが
実機(実際の航空機)の世界で、“スピン”は、日本語で「失速旋回」(あまり使わないので?)といいます。 “回転”は「ロール」「ローリング」といい、機軸(ロール軸)に対して機体が回転することを言います。 ローリングは時間がたてば自己回復します。 また“旋回”は、機外の或る点を中心にその周りをぐるぐる回ることをいいます。
ご存知でしょうが、ちなみに機の重心位置の上下軸を中心とした回転を“ヨーイング”といい、左右(両翼方向)軸に対するそれを“ピッチング”と呼んでます。
“スピン”は日本語から推察できるように、失速状態で旋回することで、深い穴のある渦の淵をぐるぐる回りながら落ちていく感じです。このとき主翼から始まる3舵のいずれか、もしくは全部が失速状態に入っているときに“スピン”(状態)といいます。
>重心が真ん中、かつ下の方にある物体なら必ず水平状態で降りてくるから、これを翼をつけた状態で実現スレばよいという・・・
>現状のデザマライザー案・・・
今回「デザマ」「デザマライザー」と言う言葉を初めて聞きました。調べてみましたが、模型飛行機が風に流されて目的空域から出て行くのを防止するために考え出されたようですね。言葉の出処もいまいち分かりません。模型飛行機にはあまり興味がありませんでしたし、うん十年間の航空生活でも聞いたことがありません。
「水平状態で降りてくる」このこと自体はよしとしても、「重心が真ん中」にあれば殆ど“垂直降下”ですよね。実機では如何に滑空比を上げようか、どの程度の滑空比にするかは設計の最重要点事項なので、“垂直降下”(= 落下?)は、考慮外の事項です。
滑空比がよければ、飛行中にたとえ全エンジンが止まっても、かなりの飛行距離が確保され良好な不時着点、運がよければ飛行場に着陸できる可能性があります。
また、降下率も低いので滞空時間が長く取れ、対応、対処に多くの時間を取ることが可能になります。
>放出時に”回転して”しまうのを自律的に水平状態に安定させる航空機を作りたいというコンセプト
このことが実際の航空機に必要ですか?
特にジェット機の場合、プロペラの反作用による機軸の回転力は受けないので、通常、回転することはありません。 両主翼の揚力差もゼロちかくになっていますので、主翼を失速状態に入れても、手放しでも機体は回転しないでただ機首が下に落ち失速から回復し、“スピン”には殆ど入らなくなっています。
現に、コンピュータを駆使してエンジンと機体をコントロールし、パイロットの操作ミスなどでも“スピン”どころか“失速”にも入らないようになっている航空機も飛んでいます。
せっかくのあなたの研究心、向学心に水を差すようで申し訳ないのですが、あなたが冒頭に上げた「高度4kMからスピンをかけて放出・・・」云々は、プロペラ機に対しては言えることでしょうが、それでも“スピン”に入った飛行機を「設計」の段階で「定状態=水平位置」に復することは無理と考えます。
研究、思考の方向を少し変えられてみては如何ですか?
この回答への補足
(お礼の続きです)
>「重心がまんなか」
何度か模型を作り実験してみました。
結論から言うと重心位置は前方にあっても問題はなさそうです。
重心”位置”よりも主翼と重心の相対的位置関係がポイントだと
いうことがわかってきました。
通常の航空機ですと重心の後ろに主翼の圧力中心が
位置しますが、このまま単にデサマライザーをかけると
お尻の方から、もしくは回転して落下します。
水平に落下させる為には主翼の圧力中心が重心より前にある
ことがポイントの一つのようです。この場合、静安定を確保するため
尾翼は揚力尾翼にしています。
>このことが実際の航空機に必要ですか?
今回私は研究として行っているわけではなく、あくまで
ミッションに対する解決策の一つとしてこのアイディアに
取り組んでいます。
マイコンでの制御技術が私の中で確立されていない現状
制御を行うことで安定状態に移行するよりも
”制御しなくても安定に飛ぶ”ように設計することが
ポイントになると考えています。
実際の研究として取り組む場合については
ご指摘いただいた通り"通常の"航空機に
おいては必要がないと思います。
ただし何か特別なミッションを考える場合には
議論の余地があるかと思っています。
重ね重ね貴重なインサイトをどうもありがとうございました。
貴重なインサイトをどうもありがとうございます。
>今回「デザマ」「デザマライザー」と言う言葉を初めて聞きました。調
>べてみましたが、
SPACEーSHIPONEという民間初の宇宙船が”デサマライザー”からヒントを得たシステムを利用していたことに着目しました。
この機体は尾翼を跳ね上げることで、大気圏突入の際のスピードを
一気に減速、スピンから水平で安定な姿勢に推移、落下。
(彼らはこの機構のことを”フェザー”と呼んでいました。)
ある一定高度に達したのちにフェザーを解除し滑空飛行して着陸する
ということを行っています。
>「水平状態で降りてくる」このこと自体はよしとしても、「重心が真ん
>中」にあれば殆ど“垂直降下”ですよね。
おっしゃる通りですが今回のミッションにはまさにふさわしい機構
なのかもしれないと考えています。
ミッションのことを今回書いていなかったのですが我々は
模型飛行機と同じぐらい
(全長240mm、スパン300mm、全備重量700G)の
非常に小型な機体を高度4kmから落下させようとしています。
その時に問題になったことが今回質問させていただいた
スピンからの回復、もう一つが”風”でした。
上空では平均20M/S以上の風が吹いているようなんですが
我々のような小型な機体、低推力故の低速(11M/S弱)では
とても飛行できませんし効率もよくありません。
そこで風が弱くなる高度(500M弱)へ降下、そこから
本格的に飛行し目的地点へ着地することを考えています。
飛行の際の制御はすべて機体に搭載したマイコンを
用いて行います。
機体はgpsを用いて位置を測位します。gpsの確実な取得を考えれば
なるべく"水平状態”で飛行しなければなりません。
というわけでデサマライザーによる垂直降下が生きてくるのかも
しれないと現在検討を進めています。
高度500mに達するまで常にデサマライザー状態で水平降下するかどうかは議論の余地があると思います。デサマライザ―状態だとある程度は
沈下率が増大しますがやはり落ちてくる間に風に流されてしまいます。
分離の際にかかる"回転”からの回復時のみデサマライザーを用いて
水平状態になり、それ以後はダイブすることで高度を一気に下げるのが
よいのかもしれません。
No.1
- 回答日時:
>スピンから安定状態=水平位置、もしくは鉛直下向き、前者が望ましいトなるような航空機の設計を行いたいと考えています
スピンとは、どういう状態になっているのか誤解してませんか?
ただ回転しながら降下するのは、スピンとはいいません。
主翼が完全に失速状態に入る(エルロンが使えなくなる)と、機首が下がり、そのとき何らかの原因で機体が旋回を始めると、やがて水平尾翼も失速状態に入り(エレベーターも使えなくなる)ます。それが進むと垂直尾翼も失速して(ラダーも使えなくなる)しまいます。
訓練では、残りの垂直尾翼が失速状態に入っていない時期にラダーを使って回復操作を行い(旋回を止める)ます。
垂直尾翼も失速してしまえば、もはや回復する手段はありません。やがて機は徐々に機種を上げていきます。この状態をフラットスピンと呼んでいます。降下速度も落ちてきます。
花びらがひらひら舞い落ちる様に似ています。
いったん完全にスピンに入った飛行機は回復しません。
スピンに入った飛行機が、機体の設計のみで、つまり、リカバリー操作をしないで、回復するのであれば、その飛行機はスピンに入らない飛行機であるということになります。
結局は、スピンに入らない飛行機を設計するということですか?
「4000メートルから降下開始して3000メートル落下する間に回復する」といえば、本格的な飛行機設計と言うことになりますが、それを風洞実験をしたとでもいうならまだしも、「「竹ひごにおもりをつけ、重心位置を変化させてスピンをかけてなげる。」・・・ その結果、「重心位置を真中、かつ下方向にもっていけばよさそうだ」
重心位置が真中・・・これで飛行機が飛ぶの?
「竹ひごにおもりをつけ」・・・竹ひごが飛行機代り?
「「竹ひごに・・・スピンをかけてなげる。」・・・竹ひごをくるくる回して投げたのが、飛行機のスピンですか?
いったい何を考えているの?
お礼が遅くなり申し訳ありません。
どうもありがとうございました。
「放出時に”回転して”しまうのを自律的に水平状態に安定させる
航空機を作りたいというコンセプト」でずっと考えていました。
現状、デザマライザーというのでしょうか?尾翼を跳ね上げる機構を
機体に持たせることで、最初にどんな回転状態から投げても水平状態に安定して落ちてきそうだということがわかってきました。
当初竹ひごにおもりをつけて実験していたのは
単純に重心が真ん中、かつ下の方にある物体なら必ず
水平状態で降りてくるから、これを翼をつけた状態で実現スレば
よいという、なんとも素人的なアプローチから考えたものです。
結局現状のデザマライザー案も模型飛行機におもりをつけたり
放り投げたりすることで見つけました。ただ、この現象の
力学的説明はまだうまくできていません。
今度はこれを実機の設計にフィードバックさせていきたいと思います。
ずっと”スピン”と、”回転”の区別がつかなかったのですが
スピン=翼の失速が他の翼の失速を伴う回転?で
回転=失速を伴わない回転?
ということでよろしいのでしょうか。
いずれにしてもありがとうございました。
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