人生最悪の忘れ物

よく受験参考書では、電荷qが電場↑E(ベクトルE)から受ける力
↑F=q↑E というのを「定義」だと書いているのですが、私は
これは「定義」ではなく、実験的に得られた経験則だと思います。
つまり、電場↑Eの定義は「+1クーロンが受ける力」であって、
これをもとに電場↑Eを測定した上で、+2クーロン、+3クーロン…
の受ける力を実験で測定していくと、
↑F=q↑Eという結果が得られたということ。
+1クーロンの受ける力を電場と定義する、つまり、
+1クーロンのとき、↑F=↑Eと定義したところで、
じゃあ、+qクーロンなら↑F=q↑Eであり、これは定義から
直接導かれたからこれも定義だろうというのは、はっきり言って
短絡思考だと思います。
実験で確認したら、もしかしたら、↑F=q^2↑Eなどとなっている
かもしれないからです。
私は以上のように考えているのですがいかがなものでしょうか。

A 回答 (6件)

>定義と経験則(実験式)の二つから導かれる式を


>全て定義と呼んでいてはほとんどの式が定義になってしまうことも
>考えると、やっぱり定義は少ない方が明確だと思うので、

2つの意味で間違いでしょう。
ひとつに、定義と経験則から定義を「導く」ことはできないこと。
もうひとつに、定義は少なくとも物理変数の数だけあり、
矛盾しない限り好きなだけ定義してよいこと。

>電場は、↑F=q↑E で定義されるのではなく、
>+1クーロンが受ける力と定義されるものであって、

この定義こそ明確ではないですね。
「1秒当りに進む距離を速さと定義するが、2秒でどうなるかは実験してみないと
わからない」と言っているようにしか聞こえません。
実際の運動がどうであろうと関係なく距離÷時間を速さと定義しているのです。


あと他に言いたいことはNo.5さんとほとんど同じですので繰り返しません。
これでmaxwell方程式も経験則だと思われたならそう呼んでください。
ただ、質問者様が「経験則」だと感じていらっしゃるものを、一般の人は単に
「法則」と呼んでいるようです。
個人的には、経験則といえばもっとD=εEだとかボイル・シャルルの法則のような
近似式的なものを思い浮かべますが、経験則という言葉自体の厳密な定義には
あまり興味がわきません。

この回答への補足

歴史的経緯に則るのではなく、少なくとも
現代の古典電磁気学の完成された体系に則って議論するのであれば、
Maxwell方程式は、経験則であり、電磁気学の「基本」法則です。
ここではMaxwell方程式がどうのこうのと言っているのではなく、
↑F=q↑Eがどういうものであるのか?と言っているのです。

ローレンツ力は、歴史的には電流が磁場から受ける力の測定から
入っているわけです。むしろ、どうも電流が磁場から受ける力
は↑F=l↑I×↑Bとかけそうだ。↑I=-ens↑vだろう。
じゃあnslでわってやると、一個あたりの力はおそらく
↑f=-e↑v×↑Bになる。ああだから電荷が磁場から受ける力は
q↑v×↑Bと思えば良いんだみたいに言ったわけだけれど、
現代の古典電磁気学の立場で話をしているわけだから、
↑f=-e↑v×↑Bを経験則だということでスタートにして、
↑F=l↑I×↑Bが導出できると認識しておけば良いわけです。

これと同じように考えれば、電場の定義はどうであるかという話を
脇に置くとしても、F=q↑Eは、クーロンの法則から得られた
経験則だと思えば良いのだと思っております。
いかがなものでしょうか。

補足日時:2009/01/31 14:29
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この回答へのお礼

一つ付け加えますが、経験則と法則は相容れないものでは
ないと思います。
経験則というのは、「経験」的に得られた法「則」のことで、
結局は法則であるからです。

とにかく回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/01/31 14:39

Maxwell方程式は、電荷が与えられた時に電磁場を求めるための方程式です。

電磁場中の電荷の運動はMaxwell方程式からは絶対に出てきませんよね。電荷の運動方程式としてどれ(ニュートン力学、特殊相対論etc.)を採用するかは、考える現象によるでしょうがりますが、どの式を使うにしても、電磁場が運動方程式にどういう形で入るのか、という事を仮定しなければ(理論計算ができないので)、実験との比較ができませんよね?

電磁気学では、Maxwell方程式,(電磁場中の)電荷の運動方程式を要請しておいて、そこから、どんな事が言えるのか、という事を考えていくんです。そのような基礎方程式は普通は「経験則」とは呼ばないと思いますが、いかがでしょうか。
もし、どの基礎方程式を採用するかは実験と比較して決める事だから、全ての基礎方程式は経験則だというのなら、確かにF=qEというのも経験則です。Maxwell方程式,シュレーディンガー方程式も含めて全部経験則です。

この回答への補足

>>そのような基礎方程式は普通は「経験則」とは呼ばないと思いますが
運動方程式のような基礎方程式だって経験則だと通常は教えられます。

補足日時:2009/01/31 14:32
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この回答へのお礼

結局身の回りの現象をつきつめていけばどんづまりに
至るわけです。そのどんづまりが力学であれば
運動方程式であると。
その運動方程式はどんづまりであるため、なぜ運動方程式
というものが成り立つのかは誰も説明できない。
だってそれは経験的に得られた法則、つまり経験則だから。

回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/01/31 14:58

#1さんへの補足で


>私が言っているのは、電場は、↑F=q↑E で定義されるのではなく、
>+1クーロンが受ける力と定義されるものであって、
という事を書いていらっしゃいますが、そのように「電場」と定義したとして、その物理的な意味は何ですか?(数学だったら定義したいからしたという事でいいでしょうが、自然科学である以上意味のないものは定義するべきではありません)
場合によっては、決して特別な値ではない「1クーロン」を基準にした理由も必要かもしれません。


#1さんの[1]式を[2],[3]と変形する事で電場というのが登場します。数学的にはただの式変形です。ひょっとしたら、貴方もただの式変形だ、というくらいにしか思っていないのかもしれませんが、電場の概念を導入する前と後では考え方が全く違います。
電場を使わない[1]式では電荷が他の電荷に直接働きかける(遠隔作用)と考えています。一方、電場の概念を導入した[2]+[3]式では電荷が電場を作り電場が他の電荷に働きかける(近接作用)と考えています。いわば、電場が「力を媒介」しているんですね。

こういう「力を媒介するもの」が存在する(と思える)かどうかってのは、自明ではありませんので、電場という「力を媒介するもの」を導入するのなら、まず、その事に答えなければいけません。
クーロンの法則からF/qという量に存在する(少なくとも存在すると思える)という事がいえるから、E=F/qに「電場」という名前をつけたんです。
※これが数学であれば#1さんが仰るように[2'],[3']でもOKでしょうが、[2'][3']では物理的な意味がないのでNGです。(別の意味を見出せるのなら話は別ですが)

もちろん、天下り的に電場(という「媒介」)を導入するのでも構わないでしょう。
>しかし、Maxwell方程式から演繹的に・・・
という事なので、むしろ、こっちの話をした方がいいのでしょう。
天下り的に導入するのであっても、そうやって導入した電場なるものがが実験結果にどう関連するのかを決めないと、導入した意味がありませんよね。電場については、F=qEを満たすという事が最初の段階で要請されていますので、F=qEが定義(みたいなもの)である事は変わりません。


>定義と経験則(実験式)の二つから導かれる式を
>全て定義と呼んでいてはほとんどの式が定義になってしまうことも
>考えると、やっぱり定義は少ない方が明確だと思うので、
>定義と経験則(実験式)の二つから導かれる式は経験則と呼ぼうかな
>と思います。
経験則に基づいてE=F/qと「定義」したのであって、経験則と定義からF=qEが導かれるのではありません。
もし、経験則が前提にある以上、F=qEが経験則だと思いたければそうすればいいでしょうが、当然、ma=Fという「経験則」に基づいて出てきたp=mvとかW=F・Δxも「運動量の定義」「仕事の定義」ではなく、いずれも「経験則」という事になるんですね?

この回答への補足

>>ひょっとしたら、貴方もただの式変形だ、というくらいにしか
>>思っていないのかもしれませんが、
>>電場の概念を導入する前と後では考え方が全く違います。
既知です。

>>経験則に基づいてE=F/qと「定義」したのであって、経験則と定義か
>>らF=qEが導かれるのではありません。
それは歴史上の経緯に則ってクーロンの法則などの議論をした後に
Maxwell方程式を考えていく場合のことですよね。
私は、電磁気学の体系に則ってMaxwell方程式から演繹的に
考えていく立場では、電場は+1クーロンが受ける力だと定義される
ものであって、その定義に基づいて実験をすると、
F=qEという経験則が得られたと
考えるのが筋ではないのかと思うのです。

>>ma=Fという「経験則」に基づいて出てきたp=mvとかW=F・Δx
>>も「運動量の定義」「仕事の定義」ではなく、いずれも
>>「経験則」という事になるんですね?
これらは経験則をいじくることによって
出てきたものを別の文字に置きなおしたにすぎないため、
経験則ではなく定義であると理解しています。
ところが、実験によって経験的に判明したF=qEというものは、
出てきたものを別の文字に置きなおしてはいないため、
そのまま経験則であると理解しています。

補足日時:2009/01/30 01:07
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>私が言っているのは、電場は、↑F=q↑E で定義されるのではなく、


>+1クーロンが受ける力と定義されるものであって、
その定義に基づいて電場を計測し、そして、その電場から電荷が
>受ける力を電荷が2クーロンの場合、3クーロン場合、…と計測
>していくと、↑F=(q^2)↑Eあるいは↑F=(q^3)↑Eという結果が得ら
>れるかもしれない。

つまりこういうことですね。
[1] q=1のときE=F
[2] F(=kQq/r^2)∝q
[3] F=qE
3式は、1式という定義と2式という実験でもって得られるのではないか、と。

しかしこれではまだ電荷を定義していないという点でクーロンの法則よりも弱いです。
ある電荷と他の電荷が同じ量だということをどう確かめるのですか?
これが解決しない限り2クーロン3クーロンの電荷を用意できません。
(アンペアからクーロンを定義する立場でも磁場に関して全く同じ議論になります。)

もしクーロンの法則を既知のものとして認めるのであれば、No.2の方も
おっしゃるように2式の実験はクーロンの法則の再現実験でしかありません。

定義と経験則(実験式)の二つから導かれる式を全て経験則と呼んでいては
ほとんどの式が経験則になってしまいます。

この回答への補足

>>[1] q=1のときE=F
>>[2] F(=kQq/r^2)∝q
>>[3] F=qE
>>3式は、1式という定義と2式という実験でもって得られるのではない>>か、と。
>>定義と経験則(実験式)の二つから導かれる式を全て
>>経験則と呼んでいてはほとんどの式が経験則になってしまいます。
はい、私は、定義と経験則によってF=qEが得られたのだと思うので、
これを定義と呼ぶのはいかがなものか?と言いました。
確かに、だからと言ってこれを経験則だと言ってしまうのも
いかがなものか、と言うことですよね。では、私は、F=qEという式
は、定義と経験則によって導かれた式だと理解しようと思います。

補足日時:2009/01/29 11:47
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この回答へのお礼

先ほどでは、私は、F=qEという式
は、定義と経験則によって導かれた式だと理解しようと思います。
と書きましたが、定義と経験則(実験式)の二つから導かれる式を
全て定義と呼んでいてはほとんどの式が定義になってしまうことも
考えると、やっぱり定義は少ない方が明確だと思うので、
定義と経験則(実験式)の二つから導かれる式は経験則と呼ぼうかな
と思います。

ありがとうございました。

お礼日時:2009/01/29 12:02

何の脈絡もなく(実験的な根拠なしに)F=qEと定義したと思っていらっしゃるように感じますが、この定義は、クーロンの法則に基づくものですよ。



>電場は、↑F=q↑E で定義されるのではなく、
>+1クーロンが受ける力と定義されるものであって、
クーロンの法則を認めるのであれば、どちらの定義でも同じものです。単なる言葉の違いでしかありません。
ただ、定義通りに電場を測定しようと思った時には、F=qEと定義しておいた方がいくらか楽ですね。貴方の定義では、(2クーロンや0.5クーロンではなく)1クーロンの試験電荷が必要になってしまう。

この回答への補足

>>何の脈絡もなく(実験的な根拠なしに)F=qEと定義したと
>>思っていらっしゃるように感じますが

いえ、私は、実験的な根拠があってF=qEという経験則が
得られたと言うのが正しいのではないかと言っているのです。

補足日時:2009/01/29 00:58
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この回答へのお礼

失礼しました。
「私自身が」何の脈絡もなく(実験的な根拠なしに)F=qEと定義したと思っていらっしゃるように
ではなくて、
「多くの人は」何の脈絡もなく(実験的な根拠なしに)F=qEと定義したと「私は」思っていらっしゃるように
という意味ですね。確かに多くの参考書では何の脈絡もなく
F=qEと定義しているように見えます。

確かにクーロンの法則を認めるのであれば、
>電場は、↑F=q↑E で定義されるのではなく、
>+1クーロンが受ける力と定義されるものであって、
は、どちらの定義でも同じものです。
しかし、Maxwell方程式から演繹的にクーロンの法則などを
導いていく立場ではどちらの定義も同じものだとは言えないと
思うのです。

とにかくありがとうございました。

お礼日時:2009/01/29 11:57

電場を定義する前から電場を測ることは不可能です。


定義というのは同時に測り方の定義でもあるからです。

もしかしたらF=(q^2)E'となっているかもしれないというのは、
別の方法でE'(とq)が定義されていて初めて言えることだと思います。
そしてそのE'は現在電場と言われているEとはまた違う量だというだけの話です。

[1] F=kQq/r^2
[2] F=qE
[3] E=kQ/r^2

[1]の式がご存じクーロンの法則という「経験則」ですが、これを認めることは
逆に電荷の定義を力の定義に依存させて決められることを意味しています。
つまり力を測ることによって電荷を測ることができるということです。
(初めはk=1として電荷の単位を定める静電単位系(esu)が使われていました。)

ファラデーは[1]の式を[2]と[3]に分割したとされていますが、分割の方法は別に

[2'] F=(q^2)E'
[3'] E'=kQ/qr^2

でも良かったはずです。しかしファラデーはそうしませんでした。
[2]を選んだのは場を作る電荷Qと場を感じる電荷qを分離したかったからでしょう。
つまり実験でEを測って[2]を定めたのではなくて、あくまで便宜的な理由です。
むしろ[2]を定義することで初めて電場をE=F/qとして「測る」ことができるように
なったわけです。

この回答への補足

>>電場を定義する前から電場を測ることは不可能です。
>>定義というのは同時に測り方の定義でもあるからです。

>>もしかしたらF=(q^2)E'となっているかもしれないというのは、
>>別の方法でE'(とq)が定義されていて初めて言えることだと思います。
>>そしてそのE'は現在電場と言われているEとはまた違う量だというだ>>けの話です。
私が言っているのは、電場は、↑F=q↑E で定義されるのではなく、
+1クーロンが受ける力と定義されるものであって、
その定義に基づいて電場を計測し、そして、その電場から電荷が
受ける力を電荷が2クーロンの場合、3クーロン場合、…と計測
していくと、↑F=(q^2)↑Eあるいは↑F=(q^3)↑Eという結果が得ら
れるかもしれない。したがって、特に電磁気学をMaxwell方程式から
演繹的に考えていく立場では、↑F=q↑Eは電場の定義と呼ぶ
べきではなく、経験則と呼ぶべきであるのではないかと
言っているのです。

補足日時:2009/01/28 15:23
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