![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/pc/qa/question_title.png?e8efa67)
電荷密度Qで一様に帯電した直線が中心点から距離rの位置につくる電場の強さを求めよ。といった問題なのですが、
直線上のある点r0はrとrと直線のなす角をθとおくと、
r0=r/(cosθ)とあらわせ、また、その電場Er0は
Er0=k*Q/r0*(1/cosθ)=k*Qcosθ/r^2 となるから
∫_{-π/2}^{π/2}k*Qcosθ/r^2dθ
=k*Q/r^2[sinθ]_{-π/2}^{π/2}
=2k*Q/r^2
となると考えたのですが、これで正しいでしょうか?
解答がなく、不安なので質問させていただきました。
よろしくお願いいたします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
>> 電荷密度 Q の直線電荷から 垂直距離 r の位置 P での電場を求めよ。といった問題なのですが。
P から直線電荷上の任意点 A への距離を r0 とし、r0とrの角をθとおくと r0=r/(cosθ) とあらわせ、また、その電場Er0はEr0=k*Q/r0^2=k*Q/(rcosθ)^2 となるから <<
(少し直しました。)
式は最後のイコールの所だけ違ってますが、肝心なのは考え方の方で、それは100%オーケーです。(それにもう一つ追加がありますので、後で。)
1.
まず式を;
0 A
───┬──-━───直線電荷 Q [C/m]
| /
r|θ/r0
|/
P
電場ベクトルは AP のライン上ですよね。どっち向いてるかは Q の正負によりますが。 で、下図のような A と対称の位置 A’からの電場との和を考えると、
A' 0 A
─━─-─┬──-━───
\ r| /
r0' \θ|θ/r0
\ | /
P
P点での電場の拡大は、
P点
/|\
Aからの / ↓ \ A’からの電場 Er0'
電場 Er0 垂直
成分
水平成分は左右逆向きだから打ち消され、ベクトル加算は垂直成分だけでよい。垂直成分は上図から
Er0の垂直成分 = Er0 cosθ …(1)
です。これに君が求めた
Er0 = kQ/r0^2 = kQ/(r/cosθ)^2 …(2)
を使うと、
Er0の垂直成分 = kQ cos^3θ/r^2 …(3)
でした。ほんのすこし違ってましたねw、
で、
直線電荷を全線にわたって AA'と同様な BB'、CC'、…とペアに分割して総和を取る、これが積分です。
が、ここに見落としがあるのでした。
2.
最初の図です; 積分は dθきざみの足し算ですが、
0 A
───┯──-━━───
| /
r|θ/r0
|/
P
気付きましたか? Pの直下で微小に dθ振ったのと、θが大きい所(r0が大きい所)で同じく dθ振ったときの 直線電荷がカバーされる長さは 後者が長い。その分、切り取られる電荷が多いのです! だから この割合を(3)式に掛けておく必要があるのでした。
上図 r0 を dθ振った円弧の長さ=r0dθ、その円弧≒二等辺三角形の底辺、その底辺長を 直線電荷へ射影した長さ=rdθ/cos^2θ、よってこれを(3)式に乗じて
Er0の垂直成分 = kQcosθdθ/r …(4)
これを あなたがやった積分と同様にθを9時から3時まで振ると、
E = kQ/(2πr) = kQ/円周
ベクトル E は直線電荷と垂直、方向は Q が正なら外向き。
3.
静電気や静磁気の問題は、これとほとんど同じような事ばっかりやります。見た目が全然ちがう問題でもよーく考えると同じな事が多いです。で、この方法を一般化したのが他の回答にもある「ガウス定理」です。 ではガウス定理を数学的に制覇すれば静電気問題はサクサク解けるのかと言えば、残念ですが(略)
余談というか、こっちの方をお持ち帰りして欲しいと言うか; dθを振ったら 他の微分量がどうなのか、のような追い方を 記憶に留めてください。考え方が役立つことがあるかも知れません。
図まで書いていただいた回答ありがとうございます。
No.2の解答の方へのお礼にも書きましたが、
>>Pの直下で微小に dθ振ったのと、θが大きい所(r0が大>>きい所)で同じく dθ振ったときの 直線電荷がカバーさ>>れる長さは 後者が長い。その分、切り取られる電荷が多>>いのです! だから この割合を(3)式に掛けておく必要>>があるのでした。
の部分が肝でしたね。この部分をさらに詳しく解説していただいたおかげでスムーズに理解できました。
確かにこの考え方は他の問題でも役立つかもしれませんね。しっかり覚えておきます。
ご回答ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
いくつか説明不足と誤りがあります。
(1)定数kは何を表している?
式の形から、点電荷qから距離rの点の電場の強さを E = kq/(r^2) としているものと思います。この場合、SIでは k = 1/(4πε。) となります。 ε。は真空の誘電率です。 クーロンの法則を F = kqq'/(r^2) と書いて便宜上、kを使用して習っているかもしれませんが、kという記号が一般にこの意味で通用するわけではありません。
(2)r0は何の長さ?
「直線上のある点r0」とあるので、r0は点の名前に見えますが、すぐあとの式でr0が出てきて、r0は何かの長さであることがわかります。
ここはやはり、点の名前と距離は区別するべきです。
(3)θは何の角度?
「rとrと直線のなす角をθとおくと」とありますが、どこの角かわかりません。
(4)k*Q/r0*(1/cosθ)=k*Qcosθ/r^2
左辺と右辺が一致しません。
(5)Er0は何によって作られる電場?
電荷が直線上に一様に分布しているのだから、点r0の電荷は何クーロンなどと決められないはずです。直線からある長さを切り取って、はじめてその電荷を決められます。
(6)=2k*Q/r^2
この場合、電気力線はすべて、帯電直線を中心軸とする円柱の半径方向を向いています。したがって、電場の大きさは距離の2乗に反比例でなく、距離に反比例するはずです。
---------------------------------------
解答の修正を試みます。
(1)k = 1/(4πε。)とおきます。
(2)帯電直線から距離rにある点Aでの電場の大きさをEとします。
(3)Aから帯電直線に引いた垂線と、帯電直線の交点をOとします。
(4)帯電直線上に任意の点Cをとります。
(5)Oを原点として帯電直線上の座標を考え、Cの座標をxとします。
(6)∠OBC = θとします。x>0のときθ>0, x<0のときθ<0とします。
(7)このとき、x = r tan(θ) となります。
(8)θで微分するとdx = r/((cos(θ))^2) dθ となります。
(9)C点にある帯電直線の微小部分dxが有する電荷dqは、
dq = Q dx = Q r/((cos(θ))^2) dθ
となります。
(10)CAの距離は、r/cos(θ) です。
(11)dqがA点に作る電場の大きさは、k dq/(r^2) です。しかし、電場のうち、帯電直線に平行な成分は、Oの両側で反対方向になり打ち消しあうので、半径方向の成分だけを考えればよいのです。そこで、電場の半径方向の成分をdEとすると
dE = k cos(θ) dq /((r^2)/((cos(θ))^2)) = (k Q /r) cos(θ)dθ
(12)ゆえに、A点の電場は、
∫[-π/2→π/2] dE = ∫[-π/2→π/2] (k Q /r) cos(θ)dθ= 2 k Q /r = Q/(2πε。r)
-------------------------------------
この問題の計算は、ガウスの法則の積分形を使うほうがはるかに簡単です。
∫[閉曲面S] D・n dS = q
Dは電束密度(真空中では D = ε。E)、Sは閉曲面、nはS上の単位法線ベクトル、dSはS上の微小面積、qは閉曲面の内部の電荷、・はベクトルの内積 を表わします。
この問題では:
帯電直線を中心とし、A点を表面に含む長さLの円柱を考えます。円柱側面上の電場の大きさはどこでも等しく、円柱底面の電場は0です。また、電場と法線の方向は一致しているので、
D・n = ε。E
円柱側面の面積は2πrLですから、
∫[閉曲面S] D・n dS = 2πr Lε。E
内部の電荷はq = Q L なので
2πrLε。E = Q L
ゆえに、E = Q /( 2πε。r)
※わかりにくい点があれば、補足してください。
解答ありがとうございます。
(7)このとき、x = r tan(θ) となります。
(8)θで微分するとdx = r/((cos(θ))^2) dθ となります。
の部分が肝だったですね。改めて図を書いて考えてみると
納得できました。xもθの関数なのでθを変化させるときには、xの変化にも注意が必要だったんですね。
ガウスの定理の説明もありがとうございます。
閉曲面上の電束密度=閉曲面内の電荷の総和
ということですよね。確かにこれを使うと簡単に求められますね。今後は解ける限りこちらを使っていこうと思います。
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