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刑事ドラマなどの刑事の台詞で
「警官殺しは重罪だぞ!」
なんてキメ台詞、よく聞きますよね。
最近何かの裁判の判決で【量刑】などという基準を聞き、何やら
〔犯罪の残忍さよりも犯罪の人数によって刑が重くなる〕ような事をテレビで言ってました。これ自体疑問もあるのですが、犯罪人が警察から必死で逃れる過程において結果的に死に至らしめてしまった場合ってあると思うんです。不幸にも警察官という職上、一般市民職とは異質で常に危険と隣り合わせですから死亡率も高そうに思えます。
論点が少しズレてしまいましたが、同じ人間一人を殺害した場合、社会的に重要だったかそうではなかったか(例えば一方はホームレスを残忍に一人殺害した被告と逃走過程で警官一人を殺害した被告)で法律的に刑罰の重さは変わるものなのか。分かる人がいれば教えてください。

A 回答 (4件)

よく聞くのかどうかはちょっと分かりませんけど……。



全くの嘘とも言い切れませんが、少なくとも正しいとはいえません。

現行の刑法第26章「殺人の罪」には、被害者の社会的身分によって量刑に差を設ける規定はありません。

〈刑法第199条〉
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

日本の刑法の特徴でもあるのですが、各犯罪の量刑については割と大ざっぱに定められています。
これは個々のケースにおいて柔軟に対応するためで、それこそ、
>一方はホームレスを残忍に一人殺害した被告と逃走過程で警官一人を殺害した被告
のそれぞれについて、適切な量刑判断を下せるように、ということのようです。
したがって、警察官を殺したから自動的に、例えば懲役10年以上が確定する、といったようなことはありません。

とはいえ実際問題として、全く基準がないのも困るので、
裁判官など法律の専門家は、長い裁判の歴史で積み上げられてきた各種のケースを元に、
例えば「このケースなら懲役7年が相場だな」というような、専門家なりの「アタリ」をつけるそうです。
私は専門家ではないので、残念ながら分からないのですが、
この意味では、もしかしたら被害者の社会的重要度が考慮に入れられることがあるのかも知れません。
また、検察官にとって警察官はいわば仲間なわけですから、
それを殺した人間に対して求刑を重くしがちだ、という理由もあるかも知れません。

とはいえ、量刑判断にあたっては実にさまざまな事情が考慮されるので、単純に「警官殺しは重罪だぞ!」というのは正しくないでしょう。
やはりこれは脚本家が(知ってか知らずか分かりませんが)エンターテインメント性を高めるために使った言葉か、
あるいは法的な理屈抜きで、刑事としての心情、倫理的非難をこめた台詞と考えるべきだと思います。
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この回答へのお礼

「アタリ」ですか。
確かに基準を設けるにはあまりにも難しいですよね
でも分かりやすく説明くださいまして有難うございます。
胸の痞えがとれました。

お礼日時:2009/04/28 12:59

まず、ご指摘の事例はきわめて端的に論点を示されていると考えます。




しかしながら、そのような量刑の差異があるとしてもそれは社会的身分によるものではないでしょうね。

一般的に、警察官が連続殺人鬼などの凶悪犯を追跡して逮捕することで、社会の平穏に資するわけですから、警察官であることを認識しながら追跡するため殺害したような場合、事件の与えた社会的影響を考慮して、より重い刑を科すことはありえることです。


もちろん、刑事ドラマであるようなご指摘のセリフは極論ですけどね。
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この回答へのお礼

皆さんからの回答を拝見いたしますとやっぱり、ドラマ的なセリフが濃厚のようですね。
有難うございました。

お礼日時:2009/04/28 13:10

職務執行中の警官であることをわかって殺したのであれば、殺人罪に加えて公務執行妨害罪も成立しますから、求刑・判決においてはその点も考慮されます。



観念的競合で、法定刑は変わりませんが、一般的には保護法益の異なる複数の犯罪に当てはまる行為をした場合は、一つの犯罪に当てはまる行為よりも重く処罰されます。
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この回答へのお礼

「公務執行妨害」
よく耳にする罪状ですね。確かに罪が重くなりますね。
有難うございました。

お礼日時:2009/04/28 13:08

殺された人の職業、身分で罪の重さが変わることはありません。

当然、相手が警察官であっても一般人であっても適用される刑法の条項は殺人罪(刑法199条)です。刑は死刑または無期もしくは5年以上の懲役に処せられます。

しかしながら警察官は社会の治安と安寧を守るための職務があり、常人より危険にさらされやすい職業でもあります。そのような職務の人間と知って殺すことは秩序ある平和な社会、あるいは国家への悪質かつ重大な挑戦と言える訳です。

このため検察官は「社会に与える悪影響」や罪状の重さを主張して、より厳しい刑を求める傾向があるのではないでしょうか? 裁判官の量刑も同じ傾向にあると思います。

殺人の客体は「人(ひと)」です。命の重さに変わりはありませんから、相手が政治家だろうが著名人だろうが、ヤクザだろうが殺人の罪の重さは同じです。しかし前述したように、量刑にはその犯罪の社会的影響が大きな要素を占めます。

そして犯罪時の状況や当事者たちのそれぞれの関係なども量刑に影響があります。ご質問の例が実際にあるか、どんな量刑だったかは資料もなく分かりませんが、社会的弱者であり無抵抗のホームレスを、たとえそれが一人であっても殴り殺すのは殺人罪の中でも非常に悪質な例でしょう。逃走中に追いかけてきた警察官(公務執行中)を殺すのはその社会的影響からやはりこれも同様に悪質な殺人だと思います。
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この回答へのお礼

なるほど。
「社会に与える悪影響」
「国家への悪質かつ重大な挑戦」
ですね。
参考になりました。有難うございます。

お礼日時:2009/04/28 13:05

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