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- 回答日時:
ストークスの式 は、静止流体中を半径r の球が速さv で運動する(沈降する)とき、
球に作用する抵抗係数mγは、液体の粘性η に比例して、
mγ = 6πηr 1)
となる、というものです。
一方、アインシュタインの式は拡散係数Dと抵抗係数mγの間には
D = kT/γm 2)
の関係が成り立つというものです。
アインシュタインは、ブラウン粒子の半径がみな同じなら、ストークスの公式が
適用できると仮定して、1)式と2)式からストークス アインシュタインの式
D = kT/6πηr 3)
を導きました。
この式は、沈降や拡散に粒子の回転を考えないときの式と解釈できます。
粒子の回転を考慮した式がデバイ ストークス アインシュタインの式です。
溶液の粘度が高いときには、粒子の向きが変わりにくくなります。
つまり、粒子相互の回転相関時間、粒子が向きをかえるのにかかる平均時間、が
長くなります。
2個の粒子が、例えば電気双極子を持っていた場合、双極子の向きの相関は
粘度が高いほど長い時間保持されされます。その目安の緩和時間をτrotと
すると
τrot=Vη/kT 4)
ここに、Vは有効体積です。
この回答へのお礼
お礼日時:2009/09/09 23:02
ご回答いただきましてありがとうございました。
大変詳しい説明を頂きまして感謝いたしております。
ストークス‐アインシュタイン式ではより近似的な意味合いを含んでおり、デバイ‐ストークス‐アインシュタイン式の方が溶液中における球体の拡散をよりよく説明している、というように解釈いたしました。
似たような形を持つ式でも考慮されている相互作用に差異があるのですね。勉強になりました。
ありがとうございました。
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