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No.6ベストアンサー
- 回答日時:
再登場のNo.1です。
御質問と言いますか、『投げかけ』を頂いた様なので、回答方々モロモロの話など。>使用環境を想定しての耐久基準なら、
輸出仕様のある車など丈夫かもしれませんね。
御意。輸出、特にUS、EU以外の『その他の輸出』では道路事情も整備事情も劣悪な国向けもあり、国内向けを含む主要先進国とは違う部品を取り付けるケースもあります。
ただ・・・それならそういう仕様の部品を国内向けにもつけてくれたら更に長持ちなのに、とお考えかもしれませんが、それはそれで困ったことになります。
例えば懸架装置のばね。ばねは耐久基準を超えた使い方をすると極端なヘタリや折損につながるので、『その他の輸出』向けではより強力なモノにする事が多いですが、すると乗心地や操縦性は国内版より劣るモノとなってしまいます(そういう性能を多少犠牲にしても耐久性を上げている、という事です)。また丈夫な部品=重い部品となる事が多く、クルマを必要以上に重くするのは燃費悪化に直結します。そして勿論、丈夫な部品は余計に材料を使うかより丈夫な材料(=高価な金属、となります)を使う必要があるので、コストも上昇します。
つまりクルマの耐久基準は、性能を取るか耐久性を取るか、或いは価格を取るか耐久性を取るか、という選択のバランスの上に成り立っているという話です。
っというワケですが、ついでに耐久絡みの話でネタ御提供。
※No.3様が高速耐久の話を出されていますが、これと類似、と言いますか対極の話で。(この試験は新車開発中の試験ではなく、新車発売後にデータ取得の為に行う試験ですが・・・)
夏の日中、都内の交通情報をラジオで聞いて渋滞を追い掛けながら1日中エアコン全開で渋滞に並ぶ路上耐久試験があります。
この『渋滞耐久性』は輸入車では最も不足している性能で、あっさりオーバーヒートしたり、エアコンが効かなくなったり、或いはエンジンルームの雰囲気温度が規定値を超えてしまう(長い目で見ると、これはエンジンルーム内のプラスチック・ゴム部品や電線の劣化の原因になります)などという輸入車がいまだに大量にあります。
尚この試験、テスター(運転手)にしてみるとたまったモノではありません。試験にカリ出されるテストドライバの方々は、ボヤくことボヤくこと。(ハッキリ言ってつまらないし、タイクツであるが故にモーレツに疲れます・・・)
※まず、ワタシは三菱さんとは何ら関係がありません、という事を最初にお断りしておいて。(基礎研究が主たる業務である以上、間接的にはミツビシさんに限らず世界中の自動車メーカがクライアントだとは言えますが・・・)
色々と耐久性能上の不具合を出した三菱さんですが、多くの方が当時の報道を良く理解されていない様なので補足致します。ま、全く見当外れな報道をタレ流した某巨大新聞社もありましたが・・・
トラックのハブが壊れた話は、(当時の)三菱ふそうさんの『試験の手抜き』ではありません。あの時点では他の商業車3大メーカのどこも、ハブフランジ破損の明確なメカニズムを知り得ていなかったはずです。
耐久試験は、アビューズ試験と呼ばれる特殊な試験を除き、破壊に至るまでは実施しません。つまり各試験は基準値に対するOK/NGを判断するだけであり、社内基準をパスすれば販売を停止する理由は何もない、という事です。(ふそうさんのハブフランジ破壊は、設計段階で想定していなかった高剛性のホイール=アルミホイールを装着してしまったことが根本的な原因であり、当然耐久基準もホイールの交換を予測したモノではありませんでした。)
但し・・・極少数ながら市場不具合は既に発生しており、いすゞさんも日野さんもあの事件の10年以上も前から、市場情報に基き設計段階でモーレツな安全率を取り入れていたので、アルミホイールが普及し出しても壊れませんでした。(そして当時の日デさんはシェアが非常に小さく=販売台数が少なく、何かもっと大きなクラスと共通だったのか或いは日デさん得意の特装車を想定してか、最初から丈夫で重いハブを使っていました。)
ふそうさん、と言いますか当時の三菱さんが非難されるべきは『試験の手抜き』などというエンジニアリング面の話ではなく、市場不具合が設計にフィードバックされなかったとか、解析的・実験的に求められた問題点を放置したというマネージング面です。
勿論、ユーザにしてみれば壊れるのは一緒であり、リクツはどうでもふそうさんは攻撃されてしかるべきですが、しかし技術的に他メーカより劣ると考える根拠はナニもありませんし、現在では経営母体が変わり旧経営陣が一掃されています。
感覚的になんかヤだ、というお気持ちがあったとしてもそれは十分理解出来ますし、自分自身、正直なところ旧三菱及びふそう系のクルマは何かイヤですが、しかし現時点でも『劣ったクルマしか作れない会社』と考えるのは工学的・技術的でない感情論に過ぎない、という事を申し上げておきましょう。
※さて最後に、上記にてちょっと出た『アビューズ試験』ですが。
これはまさしく、No.5様が上げられている試験です。歩道の縁石や駐車場のバックストップにクルマをぶつけて全くヘーキなほど丈夫に作る必要はありませんが(農耕機や軍用車両ではないので、飛んだり落ちたりぶつかったり、で壊れないのは過剰性能です)、しかしイッパツで壊れるのは安全マージンが無さ過ぎです。
そこで『何回やれば壊れるか?』という試験を実施します。これがアビューズ試験と呼ばれる一連の試験方法です。このほか、ギヤをNにしてエンジンを最大トルク点まで回しておいて、いきなりギヤをDにタタキ込むとか(MTならギヤを1stに入れてクラッチを切り、エンジン回転を上げてからクラッチペダルをポンッ!と離します)、前輪をドブに落としたままハンドルをメ一杯切るとか・・・これら無謀な行為をしても、1回では壊れない程度の耐久性を持たせます。それでは何回やれば壊れるか?は『禁則事項なので・・・』
故に、
>確かに自分の車では敬遠してしまいますよね(^^;)
御意。御自身のクルマでチャレンジしてはダメです。アビューズ試験と同じことをやると壊れます。ただ『何回かは耐える』というだけです。
No.7
- 回答日時:
他の方もおっしゃっているとおり、耐久試験の内容も機密事項に相当するので、あまり公表することが出来ません。
そういう中でも、ひとつトピックを。
クルマのように耐久性が必要で、しかも屋外で使用される製品で頭が痛いのは”温度サイクル”という項目です。つまり、使用していなくても昼間は熱せられ、夜間は冷やされる。機械類にとっても毎日温度が極端に変化するのは非常に厳しいことで、寿命が縮む原因になるので、念入りに何度も温度サイクルを加えてテストされます。
No.4
- 回答日時:
こればっかりは、各メーカーによって違うものですね。
風評被害にあってしまった三菱には悪いですが、グループ会社の三菱ふそうトラックバスでは、ハブの強度不足の事故を起こしましたね。
試験の手抜きと言う事になってますね。
乗用車の三菱自動車ではそんなことはなかったのですが・・・
また、日本最大手の自動車メーカーでは、社内基準で落ちた部品にも拘らずOKを出して量産になり、あとからその部品が破損し、リコールになった車なんて言うのもあり、三菱ふそうトラックバスと同じ様な問題なのに、なぜかマスコミもほんの少ししか取り上げなかった。なんて話もありました。
基準なんて社内でいくら作っても、それを守る現場がいるかどうかという部分にも関わってきますので何とも言い難いものだと思うのですけどね。
私自身もメーカー基準の試験を何回か行ったことがありますが、1日で終わるものもありますし、2週間かかるものもあるかという感じですね。
全部が同じ基準ではありませんので。
ちなみに、一部は、JISで定められた試験内容というのもありますので、JISハンドブックを見るのもよいかも知れませんよ。
>社内基準で落ちた部品にも拘らずOKを出して量産
酷いですね。
最大手というとすぐ想像がつきますが、そんな事もあるのですね。
>全部が同じ基準ではありませんので。
そうでしたか・・・やはり開発費によるのですかね。
安い車は利幅もそれなりでしょうし・・・
回答ありがとうございました(^-^)
No.3
- 回答日時:
むかし仕事でやってましたよ。
入って一番最初にやらされたテストがリアハッチの開閉テスト
ちゃんとスピード測る器具をつけてひたすら開閉します。
これも閉めるスピードが決まっていて、回数も万回単位です。
最後にハッチのヒンジやロックする場所などの塗装を全部剥がして、浸透液をかけてクラックのチェックをします。
またNSXのタイヤテストもしたことあります。
300セットぐらいタイヤをひたすら組んで、オーバルコースで180kmでひたすら就業時間内を走ってました。
でタイヤの寿命や摩耗の状態などを細かくチェックしました。
これでも一つのグレードだけのテストです。
念入りどころだけではなく、すごい開発のもとに車はできてますよ!
まーメーカーによっては多少違うみたいですが。
今はこの仕事をしていないし、ずいぶん以前のことなので回答しました。
テストドライバーをされていたのですね。
オーバルコースをひたすら180km・・・うわ(^^;)
ご苦労様でした。
日本車の壊れにくさは、これからも世界一であってほしいですよね。
回答ありがとうございました(^-^)
No.2
- 回答日時:
自動車メーカー各社にとってトップシークレットの一つでしょう。
実際に走らせる、ドアを繰り返し開け閉めする、スイッチ類を何回も操作するなどいろいろな事をやります。
実際に走らせるにしても高速道路相当の道路を走らせるのと、悪路を走らせるのとでは同じ距離を走っても車にかかる負担は全く違います。
各メーカーはテストコースを持っていますが、テストコースはそれぞれ違います。例えば10万キロ走るテストコードがあったとしてどんな道路をどのくらいの割合で走らせるかは各メーカーのノウハウです。
日本の自動車メーカーは世界中で売っています。高速道路もなく未舗装路だらけや砂漠地帯、寒冷地、高地など日本ではありえない環境で売っており、車の故障がそれこそ命にかかわる所もあります。それぞれの市場でいろいろな不具合情報が上がってきます。それに基づき足りないテストがあれば付け足されていきます。その様にして出来上がっているのがテストコードです。
戦車のようにきわめて頑丈な車を作ることは簡単です。市場で耐久性を含め様々な性能(燃費とか)をいかに高いバランスで成立させるかが各自動車メーカーの腕の見せ所になります。
耐久性に関してフラッグシップ車を特に念入りにすることは無いでしょう。安い車が耐久性がなくてもいいことにはなりませんから。
乗用車系と商用車系(とくにトラック等)は違うかもしれません。
あらゆるテストを行っているのですね。
国別にパーツ構成が異なると聞きますが、
輸出モデルのある車など割と頑丈かもしれませんね。
>安い車が耐久性がなくてもいいことにはなりませんから。
そうですよね。均等な耐久性があると信じたいです。
回答ありがとうございました(^-^)
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No.1
- 回答日時:
クルマの研究を仕事としている者です。
>どんな内容で、どのくらいの期間行われるのですか?
クルマの耐久基準(試験方法や目標値など)は、各自動車メーカに於ける最高機密の一つです。過去にそういう種類の仕事に就いていたヒトの証言は得られるでしょうが、現状の(最新の)耐久基準に関しては、正確な回答は得られません、と断言出来ます。(もしそれをペラペラしゃべるヒトがいたら、それは機密情報のリークに該当します。)
っと言いつつ、それでは全く役に立たないので、差しさわりのないところで回答しましょう。
※クルマの耐久基準は、『一般路に於ける相当走行距離』を想定しています。
乗用車だと10~15km、小型トラックや路線バスなど高速道路の走行比率が比較的低い商用車だと30万km、大型トラックや観光バスの様に高速道路走行を前提とする商用車だと50~100万km辺りを一つの目安とする事が多いです。
※が、新車開発期間に於いて、実際に一般路を10万kmなり30万kmなり走る事はまずありません。そんな事をしていては時間がかかり過ぎます。
そこで、『加速耐久試験』というモノを実施します。これは一般路走行より過激な荷重がかかる走行パタンを規定し、例えば『3万km走行したら一般路の10万km相当』という様に見なしています。
この加速耐久のメーカ毎の内容はどんなモノか?加速耐久ではどれほどの距離を走行させるのか?実験期間はどのくらいか?加速耐久試験法と実走行の整合性はどれほど取れているのか?等は、上述した様に『機密事項なので』ここで詳しく述べるワケにはいきません。
内容はかなりハードで、普通の一般路走行では到底到達出来ないほどの過酷な試験、とだけ言っておきます。(故に、耐久基準以上の距離を走行しても壊れないクルマも有り得ますし、一方、例えば・・・クルマの取扱説明書で『1万km毎のオイル交換』と買いてあるところ、雑誌やショップ、ガソリンスタンドなどの受け売りで3000kmや5000km毎にオイルを交換するのは全くナンセンス、ということです。)
※更に、クルマとして仕立てる前に、各部品の耐久試験も実施しています。(例えば、何日にも渡りドアを何十万回も連続で開閉する、なんて言う実験があり、ひたすらドア開閉だけを行う為のロボットも作ります。具体的に何十万回開閉するか?は『禁則事項なので話せません』。勿論、ドア以外にもペダル類の踏み/離し耐久や、ウインカ・レバーやパワ・ウインドウのスイッチの動作耐久なんてモノまであります。)
>各メーカーのフラッグシップ車はさらに念入りに行うのでしょうか?
※フラッグシップだから長持ち、という事はありません。
クルマの耐久基準は、そのクルマの使用環境を想定して決定されます。(つまり、高価なクルマだから長持ちという事は無く、車種によって異なるという事です。上述した様に、乗用車と大型トラックでは5~10倍もの差があります。)
※但し。
耐久基準が『車種によって異なる』という事は、同じ乗用車の範疇に入るクルマでも、街乗りを優先して作られているモノ(ある種の小型車など)では、フルサイズで高速道路での走行を想定しているクルマと耐久基準が異なるという事は有り得ます。
これはなかなか微妙な話ですが・・・要するに、明らかに近距離移動を狙って作られたと思われる小型車でなくフツーの乗用車なら、フラッグシップ相当のクルマと耐久性に差があるという事は無い、という事です。
耐久基準は各社企業秘密なのですね・・・
というか考えてみれば当然のことですよね(^^;)
使用環境を想定しての耐久基準なら、
輸出仕様のある車など丈夫かもしれませんね。
回答ありがとうございました(^-^)
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