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京都の寺院について調べてみると、臨済宗で、釈迦如来を本尊とする寺院が多いように思いました。
これはなぜですか?

また、臨済宗や釈迦如来の他に京都の寺院に多い宗教、本尊は何か分かれば教えてください。

A 回答 (1件)

京都に限らず、「臨済宗」という宗派では、釈迦如来を本尊にしています。


これは、以下のような話によります。

仏教を開いたのはお釈迦さまで、そのお釈迦さまがある日、説法をするため弟子の前に立たれ、1本の花をすっと目の前にかざして見せました。何も話さず、ただ花を見せられただけで、弟子たちは皆、何のことか分かりませんでした。ただ一人、摩訶迦葉だけがにっこり笑ったので、それを見たお釈迦さまが「私の教えは、ただ一人、摩訶迦葉に伝わった」と言ったということです。
現在も「以心伝心」という言葉が残っていますが、臨済宗の教えは、言葉ではなく、心から心へ伝わっていくもの、「不立文字」(言葉によらない教え)であるとしています。
このように、言葉を用いず、摩訶迦葉は阿難尊者に伝え、阿難尊者は商那和修尊者に伝え……という具合に、二十八祖達磨大師(臨済宗の開祖=だるまさん)までお釈迦さまの教えが伝えられ、さらに中国へ伝わり、日本へ伝わり……という具合に伝わっていきました。
つまり、臨済宗の教えのもとをたどればお釈迦さまに行きつくことから、臨済宗ではお釈迦さまを本尊としているのです。

その他の宗派では、浄土宗は「阿弥陀如来」、真言宗は「大日如来」、曹洞宗は「釈迦如来」(臨済宗と同じ“禅宗”なので本尊も同じ)といった感じです。お寺によっては、各種の事情から違う本尊を祀っている場合もあります。

その他、浄土真宗では「南無阿弥陀仏」という“六字の名号”が本尊だったと思います(浄土真宗は浄土宗の流れですから、阿弥陀仏が本尊だったかもしれません)。
日蓮宗では日蓮聖人直筆の「南無妙法蓮華経」という書、いわゆる“鬚曼陀羅”が本尊であったと思います(日蓮宗には詳しくないので間違っているかも)。

さらに、天台宗は、円密禅戒(円教〈天台の教え〉、密教、禅、戒律)という四宗兼学の宗派ですから、お寺によって本尊が違っていると思います。

さらに、奈良の薬師寺は名前の通り薬師如来が本尊ですし、法隆寺は釈迦如来かな、阿弥陀三尊もあったし、観音さまもあったし、どれが本尊か分かりません。

法隆寺に限らずどこのお寺でも、特に大きいお寺であればあるほど、たくさんお堂があって、そのお堂ごとに祀ってある本尊が違うので、一概に、このお寺の本尊はこれ、と言えない状態です。

京都には各宗派のお寺が点在しています。
どのお寺が何宗かに属するかが分かれば、だいたい本尊が何かが決まってきます(あくまで目安にしかなりませんが)。
京都にどの宗派が多いかは、一概には言えませんが、曹洞宗のお寺は少ないと思います。特に拝観を許可しているようなお寺さんはなかったと思います。
また、奈良に多い、いわゆる旧仏教(奈良時代の宗派)は、京都には少ないと思います。有名どころでは清水寺が奈良仏教の流れを汲む「北法相宗」という宗派で、こちらのご本尊は観音菩薩だったと記憶しています(違ったらすみません)。

以上、各宗派の本尊に関しては、記憶をたよりに書きましたので、細かい点で間違っているかもしれません。参考程度にご覧ください。
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