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バイパス飼料とはいったい何なのでしょうか?教えてください。少しでも詳しいほうが有難いです。お願いします。

A 回答 (2件)

 バイパス飼料は、反芻家畜である乳牛に特定の養分を効率よく供給するために開発されました。

当初は、必須アミノ酸で欠乏しやすいメチオニン、リジンの利用が検討されました。それは、乳牛が高能力化とくに乳量増加が育種技術の努力で可能になった結果、要求養分量が増加したためです。効率よく養分を摂取させるには、反芻胃の機能が障害になります。蛋白質の場合、(1)反芻胃での微生物による吸収(2)微生物蛋白質の合成(3)微生物の死滅(4)小腸での分解と吸収(5)体内での再合成 の経過があり利用効率は25%前後まで低下します。生草・乾草。サイレージなど粗飼料を多給する酪農では、蛋白質は不足しやすく高価ですので、バイパス飼料の研究が行われたのは20年も前のイギリスの飼養標準ARCでの提案が発端でした。「反芻胃での分解を避け、小腸以下で分解することで養分利用率を高める技術」と定義できます。
 日本でも実用化が検討されましたが日本では穀物を多給されており、元来飼料のバイパス性が高く、商品化と普及に問題が生じました。バイパス化はアミノ酸などを炭水化物、分解性のプラスチックでコーティングすることで、反芻胃での微生物による分解を避け、小腸で分解するよう加工されます。いまも細々と脂肪酸、アミノ酸や特定要素のバイパス飼料が販売されていますが、(1)高価である(2)多量に給与しにくい(3)Dynamic Modelとして、飼料の体内滞留時間や養分利用率を理解しようと2001年のアメリカNRC飼養飼養標準でも検討されていますが、推定式はあまりに複雑で提案に止まっている。このような経過で、必ずしも当初の目的が達成されているとは思いません。ARCとNRCの2つの飼養標準・乳牛編にはくわしく説明されておりますので、時間があれば参照ください。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。詳しく解説していただき、助かりました。

お礼日時:2010/02/06 16:25

農林水産省のホームページに載ってました。



回答
牛には4つの胃があり、種々の微生物(ルーメン微生物)が飼料の発酵などを行い、飼料の消化を助けています。
例えば脂肪分の多い飼料を与えると、第一胃で飼料の脂肪分が分解し脂肪酸となると、発酵を行っている微生物の活動を干渉して、繊維消化の阻害やCaやMgなどの利用性を低下させる弊害があります。
その障害を防ぐために与えるのがバイパス飼料です。
バイパス飼料は、牛の第1胃から第3胃では分解されずに、そのルーメン微生物に影響を及ぼさず、第四胃の胃酸により分解され、小腸で吸収されるよう加工を施した飼料であり、バイパスタンパクやバイパス油脂などがあります。
バイパス飼料の給与により、乳用牛の泌乳初期におけるエネルギー不足の低減、乳脂肪率の向上などの効果が見られます。

参考URL:http://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/0405/10.html
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。気づきませんでした。

お礼日時:2010/02/06 16:24

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