
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
これは例外という以外の説明はつかないと思います。
歴史的にさかのぼると古英語で saegth [saejθ], saegde [saejde](ae は綴り、発音記号ともつながった文字と考えてください。th に相当する古英語・中英語の文字は th で代用しておきます。不定詞・一人称単数・複数はそれぞれ secgan, secge, secgath で cg は bridge の dg のように発音します。この発音はすぐに二、三人称の g [j] に統一されました)
中英語で seyeth [sei(j)eθ], seyde [seide]
いずれも [ei] ないし [ej] で、短母音で発音されたことはありません。中英語期は正書法のようなものは厳密にはなく、書き手によって違いがありますが、それでも各々が発音をなるべく正確に写そうと工夫したもので、[seθ, sed] と読める綴りはありません。近代英語になり徐々に三単現は s に置き換わるようになりましたがやはり [e] と明確に読ませるような綴りはありません。これはつまり発音がいつ頃 [e] になったのかを特定するのがほぼ不可能ということです。
ここで、今では古文体専用となった thou に対する形を見ると
thou sayest / sayst
の2通りの綴りがあります。これらは [seiist / seist] であり [sest] という発音はありません。古英語・中英語でも saegst[saejst], sey(e)st[sei(je)st] で [e] ではありません。
大昔から、現代において古文として読むときまで [sest] と発音されたことはないことになります。
綴りに目に見える変化が現れれば、大体そのころ発音の変化が起きたことが想像がつきますが、変化がない場合時代を特定するのは非常に困難になります。録音が可能になってからの変化であれば辞書に古い発音として載ることもありますが、それすらないということはそれ以前にはすでに変わっていたということです。again(st) の gai が [ge, gei] ともに発音されることはご存知と思いますが、これも同様にいつ変わったのかよく分かりません。
このように、いつ変わったのかは特定不可能ですが、「なぜ」変わったのかのヒントになりそうなことはあります。ただしそれについて書かれた文圏を見たことがありませんので、あくまで推測です。
それは says, said の「弱形」の存在です。一般的な動詞はアクセントを持たないときも発音が大きく変わることはありませんが、say, said は直接話法や that 節を導入する際、ay/ai の部分がほとんど曖昧母音になることがあるそうです。これはあくまで現代語の場合ですが、昔 [seiz, seid] が通常の発音だった頃、弱い形として二重母音が短母音になったことがあるではあるまいか。そしてこれが標準的な発音にとって代わったのではないか、と想像することができます。
says/said の弱形については記載していない辞書もあるかと思いますが、参考にした岩波英和大辞典には記載があります。
なお、
>anで後ろに子音から始まる単語は発音しづらいから
冠詞はアクセントを持たないという点が重要です。n と子音が接触することよりも an にアクセントがないと *an man が ほとんど 'n man のようになり語頭に不自然な子音結合ができるので、これを避けることを選択するようになった結果です。冠詞にアクセントがあると不自然さはありませんが、an man のような言い方は結局廃れ a [ei] man となりました。
大変勉強になりました。身近に調べる術がありませんので感謝いたします。
おっしゃるように、
「昔 [seiz, seid] が通常の発音だった頃、弱い形として二重母音が短母音になったことがあるではあるまいか。そしてこれが標準的な発音にとって代わったのではないか、と想像することができます。」
と考えるのが自然かもしれませんね。
本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
No.3
- 回答日時:
(1) 近くの店で「偉大なるご馳走」 great treat とう看板を、何となく見ているうちに、このご質問を思い出しました。
1。great [greit] 「偉大なる」
2。treat [tri:t] 「ご馳走」
3。street [stri:t] 「道路」
1と2は、スペルは最初の文字が違うだけです。ところが発音の方は母音まで音が違います。3は終わりの方は2と発音は同じですが、スペルが違います。こうみるとすぺると発音の関係は、#2さんのおっしゃる通り、暗記した方が早道のようです。
(2)大学でお聞きになったことは、不定冠詞 a のことですね。 say と said にも a が入っているので、そちらの関係かと勘違いしておりました。
不定冠詞のもとは、ご記憶通り次のような歴史があります。
one「一つ」 > an > a (子音の前で)
ドイツ語は物持ちがいいので ein 「一つ」、ein (不定冠詞)と同じです。
an から a に移る段階で、はじめは母音ではじまる言葉に n がくっついて残る、という現象も起きました。「あだ名」のことをニックネームと言いますが、eke「又の」 name 「名前」に、もともとはなかった an の終わりの n がくっついて、イークネームからニックネームが出来ました。
英語のスペルと発音には、一つ一つの単語について、異なった歴史があるのですが、何と言ってもいろいろなところから侵略される度に、みんな勝手な言葉のお土産を英語に押し付けたので、一筋縄では片付きません。みんな例外みたいな言葉です。
No.1
- 回答日時:
歴史的な理由は、まず材料から参りましょう。
say の不定形は、古英語で secgan でした。
その3現単の形は segp (ここでは形の似た p を代用いたしましたが、縦棒が上まで抜けた言わば小文字の b と p をくっつけたような thorn と呼ばれる文字で、読みは、今の英語の thin の th と考えられています)
その過去形は saegde
その過去分詞形は gesaegd
segp が says に、saegde が said になりました。
これで分かることは、現代英語のスペルは、古英語とあまり似ていない、ということでしょう。また大学でお聞きになったこともあまり意味がないようです。
ご指導ありがとうございます、単語によっては古英語があまり参考にならいということが分かりました。
segp が says に、saegde が said になったことは覚えておきたいと思います。
本当にありがとうございました。 私のように浅い知識での質問にご指導くださりありがとうございました。
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