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市中の通貨がどうやって増えるのかどうしても納得できません。
もしくは国債を日銀が保有/引き受けしていけない理由がわかりません。

 中学レベルの基礎知識で恐縮ですが、日銀は貨幣を印刷して銀行に貸すということは知っています。また、その際の利子が公定歩合のはずです。
しかし、このモデルですと、日銀は市中に放出した通貨よりたくさん回収することになるので、市中から通貨が減っていってしまいます。

 国民が働いて生産しても、それを日銀に売って、日銀からお金をもらっているわけではないので、市中の通貨は増えないはずです。
 ということは貨幣価値がどんどん上がってくるはず。

 しかし、戦後の経済規模と今の経済規模を比べると明らかに今の方が規模が大きく、市中に出回っている通貨だけに限定しても明らかに今の方がたくさん出回っていますし、貨幣価値も上がっている様子はありません。このからくりがわかりません。

 一つの考え方が、国債です。政府が国債を発行し、それを日銀に持ってもらって(償還しない)、その分通貨を発行してもらうならその分市中の通貨が増えることは理解できます。
 しかし、その額は経済規模や国債発行高の比率としては案外少ないのです。(2割程度)
 にもかかわらず、日銀は引き受けてはいけないとか、保有させているのは危険だとか言われています。
 もちろん際限なくやればハイパーインフレになることは十分理解していますが、日銀が引き受け/保有してはいけないとすると、一体どうやって市中の貨幣を増やすことができるのか、私のシンプルな頭では理解できません。

 貿易黒字?かとも思いましたが、市中にドルが増えるかも知れませんが円が増えるわけではありません。もしドルを日銀に両替してもらうなら日銀が保有している外貨相当の円は市中に増えるでしょう。しかし、日銀は一般的な業務とし外貨の両替はしていないと思います。

 不胎化介入とは国債の売り買いを使って市中の通貨量を調整するオペレーションとも聞いています。

 最も基本的な考え方として、日銀は誰かに『タダ』で通貨を上げるようなことはできないはず。だけど、日銀は誰かから『物』をもらってその見返りに通貨を渡すということもしていないはず。(もしそんなことしていたら、世の中の富がみな日銀に集結する) この二つのルールに基づくと、市中の通貨が増える理由が、国債以外に考えられないのです。
 それも市中銀行が国債を引き受けた場合、彼らは通貨を国債と引き替えに支払うわけですから、市中銀行が引き受けた分は市中から通貨が減ります。日銀が引き受けた場合にのみ市中に増えてもおかしくありません。

 私のシンプルな頭でわかるようにどうやって市中の通貨が増えているのか説明して頂けるととてもうれしいです。

A 回答 (14件中1~10件)

質問の趣旨を勘違いしてたらごめんなさい。



A銀はZさんに100万円貸しつけた。ZさんはXさんに100万円で仕事を発注して、Xさんは100万円をB銀に預けた。
B銀はYさんに100万円貸しつけた。YさんはWさんに100万円で仕事を発注して、Wさんは100万円をA銀へ預金した。
A銀はVさんに100万円貸しつけた。VさんはZさんに100万円で仕事を発注して、Zさんは100万円をB銀に預けた。

「うゎ!100万円がなぜか300万円になっている。」と、疑問に思われているのは信用創造の話かな?という事での回答書き込みです。ご参考までに。

この回答への補足

関心を持って頂いてありがとうございます。
信用創造については一応知ってはいます。市中の通貨流通量が中央銀行の発行通貨額『より多い』ことの説明にはなると思いますが、ある時期に比べ『増える』ことの説明にはならない?と思ってました。
しかし、今回改めて準備率や貨幣乗数について勉強してみて、
・準備率が非常に低いこと(貨幣乗数が大きい)
・日銀保有国債は乗数かける前の額として影響する
・『準備率の操作で通貨量が増減する』ことは事実だが、準備率自体が減少したのか、経済規模と相関して下がってきたのかというとそうでもない?(昭和30年頃のデータと最近のデータしか見つかりませんでした)

ことを合わせて考えると、

『日銀保有国債に貨幣乗数かけた分』通貨が増加した
という理解で良さそうな気がしてきました。 いかがでしょうか?

日銀保有国債額と経済規模の相関のウラはとれておらず全くの推測です。

補足日時:2010/04/12 07:46
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ズブの素人ですが、もうしわけありません。



私も最近、経済のことを勉強する機会があり、ご質問の回答になるのではな
いか、と思い回答してみました。

GDPの総額を上げる為に必要なのは、市場に流れるお金の総額を上げるし
かないようですが、その方法として、「日銀が紙幣をすればいいじゃん」と、
単純に考えていたのですが、日銀はただ単純に紙幣を刷ったとしても、対価
がなければこれを市場に流通させることはできません。

日銀が積極的に市場に介入していく方法として、

1.市場に既に出回っている国債を引受ける。
2.政府が刷った国債を引受ける。

この2点しかないようです。
こう考えると、市場に出回るお金の総額を増やすことができる唯一の方法
は、

「日本国政府が国債を刷る」。

この方法以外に考えられません。いわゆる赤字国債のことです。
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2009/11/10/007 …

日本政府が刷る国債の引受け手は、その95%が日本国民(国内の銀行、その
他金融機関)であり、仮に国債が対外的に信用を失うことがあったとして
も、殆ど全てが国内で流通している以上、対外的な問題が原因で国債の金
利が上昇することは考えられません。

一方、国内で仮に国債の引受け手がなくなり、国債が札割れを起こすよう
な事体に陥ったとしても、日本は国内に通貨の造幣機関(日本銀行)を有
しているわけですから、日銀が紙幣を刷ってこれを引受けることにより、
国債の金利上昇を防ぐことができます。

ですが、日本では、毎年赤字国債が発行されているにも関わらず、もう何
十年もの間国債が札割れを起こしたことなどありあません。

これはどういうことか。つまり、日本の市場は現在、「金余り」の状態に
あるということです。ちなみに日本人が現金預金で保有している資産の総
額は800兆円を超えており、文句なしの世界一です。

つまり、日本では、政府が国債を発行することで過剰なインフレを起こす
ことなく、国内に流通するお金の総額を増やすことのできる条件を備えた
数少ない国のひとつです。(ちなみに日本以外にこの技が使える国はアメ
リカしかありません。ですが、アメリカは日本と違って、ハイパーインフ
レを起こすリスクを抱えています)

上記紹介サイト中で三橋貴明さんがこのことを詳しくご紹介されています。
彼の書籍を読めば、きっと貴方の中の疑問は全て解決されるのではないか、
と思っております。
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この回答へのお礼

covanonkiさん、ご意見ありがとうございます。
(一度お礼を書いたつもりですが、反映されていないので、再度書きます、、もし何らかの手違いで重複していたら申しわけありません)
三橋貴明さんのコラムは拝見致しました。彼のように理路整然と考えられていたわけではありませんが、国債に対する世の中のバッシングに違和感を感じている私としては同感できる内容でした。
三橋貴明さんの書籍、探してみたいと思います。

>市場に出回るお金の総額を増やすことができる唯一の方法は、
>「日本国政府が国債を刷る」。
>この方法以外に考えられません。いわゆる赤字国債のことです
 今回いろいろ勉強させて頂いて、国債発行と、信用創造(準備率変化)によって市中の通貨量が変わるのだという認識になりつつあります。
国債は必ずしも赤字国債じゃなくて、建設国債でも市中の通貨量が増えると思いますが、いかがでしょう?

お礼日時:2010/04/12 20:39

> 市中の通貨はどうやって増えるのか



まず、日本銀行券とは何か、ということを考えてみましょう。

日本銀行にとって、日本銀行券は負債です。これを発行するということは、それに見合った資産があるわけです。日本銀行では、現在のところ、国債と貸付金になります。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/ac07/ac1 …

とはいえ、日本銀行の発行銀行券自体が70兆円~80兆円ほどしかなく、市中の現金(m2+cd)は750兆円~800兆円ほどです。
この差は貨幣乗数になります。

預金準備率は日本銀行が決定できますから、預金準備率の操作と通貨発行によって通貨流通量を決定しています。

今は国債の買いオペなどが主流ですが、国債である必然性はありません。また、一昔前までは買いオペではなく貸付金が主流でした。したがって、
> 日銀は貨幣を印刷して銀行に貸すということは知っています。また、その際の利子が公定歩合のはずです。
という理解は正しいです。
しかしながら、銀行が儲けるということを失念しているようです。銀行が利子以上に儲ければ、当然にして市中の通貨は減らず、貨幣乗数の理論からむしろ増えることになります。

この回答への補足

at9_amさん 関心を持って頂いてありがとうございます。
この件、案外難しく、頂いたアドバイスを元に自分なりによく考えてみたいと思います。
 今日はまだ頂いたアドバイスを十分に租借できていないかも知れないことを先にお許し頂いて、とりあえず疑問に思ったことを書きます。

 複雑なモデルにするとわかりにくくなるので、日銀と、銀行と、生産者/消費者 というモデルにします。
 で、日銀が通貨を発行し、貨幣乗数分市中に通貨流通量が存在するとします。その状態から、銀行AがBさんに1000万貸しつけ、利子と共に1200万回収し銀行Aは200万の儲け、、、はおかしくありません。
 しかし、市中の総通貨量が日銀発行額と預金準備率で決まる場合、200万円は日銀から新たに出てきたわけではありませんから、市中の通貨が増えるわけではないのではないでしょうか?

補足日時:2010/04/12 19:45
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No.2です。



>国債は必ずしも赤字国債じゃなくて、建設国債でも市中の通貨量が増
えると思いますが、いかがでしょう?

赤字国債、建設国債を、本来の意味どおりに取ればそうだと思います。

ですが、このところ、TV報道を見ていると、赤字国債に対して、
「年間の予想される税収を上回る国債」という説明を見かけます。

この意味に解釈して赤字国債を判断すると、赤字でない部分は税収
でまかなわれるわけですから、年末には帳尻があい、税金として国庫
に当てられる、と考えれば、チャラになる、とも考えられるかと思
い、敢えて「国債」ではなく、「赤字国債」と表現しました。

個人的に、信用創造に関しては、「信用」という形の無いものに値段
をつけるわけで、これは本来の「通貨」と判断するにはあまりに曖昧
なものだと思います。

例えばリーマンの破綻までに全世界で出回った信用に付けられた金額
(フェイクマネー)の総額は実に6京円に上ります。実際、全世界から全てのお金をかき集めたとしても、とてもこんな金額は集めること
は不可能です。つまり、信用からは帳簿上、実際に市場に流通してい
る金額以上の金額が生まれてしまいます。

これを、「通貨」と呼べるかどうかに関しては、非常に疑問が残りま
す。

故に、市場に通貨を増やす唯一の方法は、「国債の発行」しかありま
せん。

ただ、日本銀行法37条1項に、
日本銀行は、金融機関(銀行その他の預金等(預金保険法 (昭和四
十六年法律第三十四号)第二条第二項 に規定する預金等及び貯金を
いう。)の受入れ及び為替取引を業として行う者をいう。以下同
じ。)その他の金融業を営む者であって政令で定めるもの(以下「金
融機関等」という。)において電子情報処理組織の故障その他の偶発
的な事由により予見し難い支払資金の一時的な不足が生じた場合で
あって、その不足する支払資金が直ちに確保されなければ当該金融機
関等の業務の遂行に著しい支障が生じるおそれがある場合において、
金融機関の間における資金決済の円滑の確保を図るために必要がある
と認めるときは、第三十三条第一項の規定にかかわらず、当該金融機
関等に対し、政令で定める期間を限度として、担保を徴求することな
くその不足する支払資金に相当する金額の資金の貸付けを行うことが
できる。

とあるので、特別な状況下においてのみ、金融機関への貸付でも通貨
の増加があるものと想像されます。

ちなみに景気回復後、国債が発行されなくなった後の市場の拡大に関
しては、税収が国債の返済に充てられるため、ここで市場に流通する
金額の総額は調整されるものと思われます。
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この回答へのお礼

covanonkiさん、再びありがとうございます。
いろんなご意見を賜ったことで、私の頭も整理されて参りました。

赤字国債であっても建設国債であっても市中の通貨は増えると思います。ただし、償還すればどちらも利子分どうなるのかわかりませんが、その効果/影響は消えますよね、、償還する/しないは赤字国債であっても建設国債であっても同じだと思います。
国債発行同様、貸し付けも返してしまえば(これも利息がどのような影響を生むのか結構難しいですが)元本分に関しては影響が消えます。
なので、継続的に市中に出回る通貨量を増やすのは国債を日銀が買い取ったとき(つまり、日銀が国債をお蔵入りさせ、その対価として通貨を日銀の外へ支払ったとき)だけではないかと思います。

 ハイパワードマネー(信用創造による部分)に関しては準備率を恒久的に減少させた場合は通貨量が増えますが、また元に戻すと減るので、信用創造そのものが通貨量を増やす原因ではないと考えるに至りました。恒久的に増えるのは日銀が買い取った国債額に貨幣乗数分をかけた分がハイパワードマネーの増分だと思います。

お礼日時:2010/04/13 21:23

まず、根本的なことを聞きます。

お金ってなんでしょう? お札だけ? 硬貨は? 円だけ? ドルは?

一応法律的なことをいえば、日本においては紙幣のみが「日本銀行券」で、日本銀行が発行しています。その他に、補助通貨として硬貨があります。これは財務省です。

これだけがお金かといえばそうではありません。
お金(現金)の範疇には、例えばキャッシュフロー計算基準では
現金とは、手許現金及び要求払預金(注・普通預金・当座預金など)をいう。
とあるように、即座に支払いに使える物全般を言います。要するに、銀行の口座に入っているのと貸金庫に入っているものを区別しない、というわけです。

したがって、ハイパワードマネーのように、日本銀行が発行したわけではない現金が市中に存在します。
ここから

> しかし、市中の総通貨量が日銀発行額と預金準備率で決まる場合、200万円は日銀から新たに出てきたわけではありませんから、市中の通貨が増えるわけではないのではないでしょうか?

は別に問題なく増えるわけです。


> ハイパワードマネー(信用創造による部分)に関しては準備率を恒久的に減少させた場合は通貨量が増えますが、また元に戻すと減るので、信用創造そのものが通貨量を増やす原因ではないと考えるに至りました。

準備率というよりも、日銀の市中銀行への貸し出しが主なポイントでした。かつて貸し出しが主なポイントであり、準備率が同じであっても
、貸出を増やしたり減らしたりすることによって通貨量をコントロールしていました。
現在は国債を介した売りオペ・買いオペに変わっていますが、基本的に同じことです。


> 恒久的に増えるのは日銀が買い取った国債額に貨幣乗数分をかけた分がハイパワードマネーの増分だと思います。

考えてみてください。日銀はその国債をどうするでしょう?

最終的に償還するか、売却するかのいずれかになるはずです。何れの場合でも、日銀の資産は減るので、それに見合った負債又は資本を減らさなければなりません。

売却の場合は、市中銀行の日銀当座を減らすこともできますが、償還した場合は現金(日銀にとって現金は負債である点に注意)を減らすことになります。

なので、恒久的に、というのは誤りです。
これは準備率の変更や各銀行への貸付についても同じことになります。



因みに、#4の回答において、

> 故に、市場に通貨を増やす唯一の方法は、「国債の発行」しかありません。

とかいておられますが、例えば日銀が直接変更することができる、日本銀行券について、2005年から2008年までほぼ変わらないか微増ですが、日銀の保有残高は3割以上減少しています。
なので、かなり無理のある話です。

この回答への補足

うまく整理できそうな気がしたのでちょっと補足

>> 恒久的に増えるのは日銀が買い取った国債額に
(中略)
>なので、恒久的に、というのは誤りです。
>これは準備率の変更や各銀行への貸付についても
>同じことになります。
 つまり、恒久的な通貨の増加は以下の行為のいずれによっても起こらないという理解で良いですよね?
・償還前提の日銀の国債買い取り
・準備率の一時的な変更
・銀行への貸し付け

逆に以下の行為では恒久的に通貨量が増えると理解しています。
・償還しない前提の日銀の国債買い取り(これを引き受けと言う?)
・準備率の恒久的な低減

他に恒久的な通貨量の増加を実現する手段ありますか?

 今回いろいろ勉強させて頂いて、すくなくとも私がひとつ誤解していたことに気がつきました。
 例えば国内の富の蓄積が進んだ場合、それに見合う通貨量の増加が必要だ、、そうじゃないと通貨の価値が上がってしまう、、と漠然と思っていたのですが、必ずしもそうではない ということ、すなわち資産額と通貨量が釣り合わなくてはならない理由は無い、、ということです。多分、これは私だけのバカな思いこみだったので今回の件とどう結びつくのかわからないかもしれませんが、実はこの誤解が今回の疑問の根本部分に関わっていたのです。この気づきを元に、もう一度よく考え直してみようと思います。皆様どうもありがとうございました。

補足日時:2010/04/14 23:02
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この回答へのお礼

通貨にはハイパワードマネーを含めて考えています。

200万円の件は『銀行が儲けた場合』全体のパイとしての通貨量が増えるか という点がポイントでしたね?
銀行が儲けるというのは、貸したお金に利子が付いて帰ってきたということだと思いました。 
 例えば私が200万円持っていて、銀行Aから1000万かりて、期日に1200万円返したとします。銀行は200万円のもうけになりますが、全体の通貨量は変わらないのではないかということを私は言っております。

>考えてみてください。日銀はその国債をどうするでしょう?
私の表現がよくなかったかもしれません。私が日銀が買い取る、というのは引き受けるということ、すなわち、償還を凍結した買いのことを意図しておりました。

前後しますが
>準備率というよりも、日銀の市中銀行への貸し出しが
>主なポイントでした。
ここのところ、よく考えてみます。ありがとうございました。

お礼日時:2010/04/14 22:56

補足とコメント。



> 200万円の件は『銀行が儲けた場合』全体のパイとしての通貨量が増えるか という点がポイントでしたね? 銀行が儲けるというのは、貸したお金に利子が付いて帰ってきたということだと思いました。 

> 例えば私が200万円持っていて、銀行Aから1000万かりて、期日に1200万円返したとします。銀行は200万円のもうけになりますが、全体の通貨量は変わらないのではないかということを私は言っております。

銀行(金融機関)から借りた時点で、銀行から外に出ていくので1000万円増加しています。
そして、銀行に返済した時点で1200万円減少します。

が、銀行はそのお金をいつまでも持っている、という仮定は、はたして現実に妥当するでしょうか? あるいは、1200万円をタンス預金のような形にする、それははたして現実に妥当するでしょうか?
圧倒的大多数は、銀行から借りた1200万円は誰かに支払われ、結局は銀行の口座へと帰ることになるでしょう。その内の法定準備金を除いた部分は、結局は誰かへと貸し出されることでしょう(このサイクルが貨幣乗数です)。
返済されたお金でも同じことになります。



> つまり、恒久的な通貨の増加は以下の行為のいずれによっても起こらないという理解で良いですよね?

というよりも、逆のことをすればどの操作であっても通貨の減少を引き起こすことができ、日銀にとって減らすことが技術的にできない方法はありません。
あるとすれば、もう一つ通貨発行機関を作った場合位です。


> ・償還しない前提の日銀の国債買い取り(これを引き受けと言う?)

償還されない国債はありえません。
債権放棄であっても、お金が入ってこないだけで資産としての国債は減少します。
これは、バランスシート上、必ずそうなります。


> 例えば国内の富の蓄積が進んだ場合、それに見合う通貨量の増加が必要だ

通貨量の増加は、富の蓄積というストックではなく、経済がどの程度動いているのかというフローに見合った量が必要になります。なぜかといえば、通貨の本質的な機能の一つは決済手段であるからです。
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No.4です。



No.5の方から、
>例えば日銀が直接変更することができる、日本銀行券について、
>2005年から2008年までほぼ変わらないか微増ですが、日銀の保有残
>高は3割以上減少しています。
>なので、かなり無理のある話です。

と訂正を受けたのですが、その理由がいまいち理解できません。
そもそも、「市中」が何を意図しているのかによっても解釈は分かれ
ると思うのですが、政府が国債を発行する以外に通貨の総額を増加さ
せる方法があるのなら、その方法をお伺いしたいと思います。

そもそも国債は、国債を発行するだけでは通貨の量を増加させる手法
とはならないはずです。国債を発行し、これを現金に換えて、公共事
業(もしくは補助金等)として国が市場にこれを発注し、または流通
させるからこそ通貨の総量は拡大するのだと思うのですが。(日本銀
行が保有する現金の総額が3割も減少した、ということは、それこそ
まさに貨幣が通貨として市場に補填され、結果通貨の総額が増した、
といっているようにしか聞こえないのですが)

銀行にストックされているマネーも、日銀が発行し、市場に流通させ
ている以上、既にバランスシートには記載されているはずです。
逆に言うと、好景気経済下では通貨の量を増やす必要がありませんよ
ね。なぜならば、すでに市場へ流出した通貨が無理なく循環し、わざ
わざ国債を発行することをせずとも一人ひとりの国民の手元へ行き届
いているのですから。

素人である私にはよく分かりませんが、そもそも公共事業費(もしく
は補助金等)として初期投入された政府支出に期待されているもの
は、この初期投入費を市場で循環させ、これに関連した支出を家計や
企業に行わせることによって、家計にストックされている1400兆に上
る金融資産を市場へ引き出すことが目的とされているはずです。

この家計に計上されてあるストックも、既にバランスシートには記さ
れているはずです。どこからも空から降ってくるかのように新たな通
貨が生まれる魔法のような手法は産み出だされません。

国債も(政府の)借金だといわれれば、確かにその通りかもしれませ
んが、日本と言う国のシステム上、日本の国債は全世界的に見ても、
最も破綻するリスクが少なく、流動性の高い金融商品です。実際にそ
のリスクを背負うのは日本国政府ですから、国債の価値がなくなる、
ということは同時に日本銀行券の価値がなくなってしまう(ハイパー
インフレーション)ということ。以上のことから、国債を通貨と同等
に扱うことは決して誤りではないと思います。

ハイパワードマネーが日本銀行が発行したものではない現金だ、と表
現されていますが、それは既に現金ではないのではないですか?
(※現金とは、現在の日本を例に挙げれば日本銀行券と政府発行の補
助貨幣がそれにあたる:Wikiより)

特に、現在のようなデフレ経済下において、信用などという流動性の
低いものに、通貨としての価値を見出すことは、非常に危険だと思い
ます。

結局、何かを対価として通貨と交換する以上、これはいずれかの時代
において日本銀行が発行した「日本銀行券」に他なりません。

大切なのは、家計にストックされている現金を、いかにして市場に引
き出し、これを流通させるのかということ=富の再分配なのではあり
ませんか?

ちなみに、ご質問者さんの、
>例えば国内の富の蓄積が進んだ場合、それに見合う通貨量の増加が
>必要だ、、そうじゃないと通貨の価値が上がってしまう、、と漠然
>と思っていた
というお考えですが、これは決して誤りではないと思います。

国内の富の蓄積が進んだ(家計が現金の貯蓄率を増加させた)場合、
それに見合う通貨量の増加が必要だ(市場に流通する通貨が不足す
る)、「そうじゃないと通貨の価値が上がってしまう」=その結果現
在のデフレ経済(物価に対して通貨の価値が高すぎる経済)が生まれ
るとは、まさしく今の日本の経済状況をずばりと言い当てた表現だと
は思いませんか?
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回答者同士の議論はルール違反なので簡単に。



> 政府が国債を発行する以外に通貨の総額を増加させる方法があるのなら、その方法をお伺いしたいと思います。

ありません。
通貨総額を増加させるのは政府ではなく中央銀行です。

政府のできることは、精々、中央銀行(日銀)から発行され市中銀行(日銀以外の金融機関)の保有しているお金を、国債という形で吸い上げ、市場に出すことだけです。
しかもそのお金は、国債に回らなければ別のルート(例えば企業への貸付)で銀行から外へ出るお金です(そうでなければその銀行は早晩つぶれます)。
銀行が国に貸す場合と企業に貸す場合で、銀行から外へ出ていくお金の量が変わるわけもありません。

したがって、国債を発行することで通貨総額は増えません。

また、現在日銀がお金を市中銀行に渡す際に国債を買うという手段を使っていますが、必ずしも国債を使う必要はありません。例えば日銀は1994年までは貸付を使っていました。
別に土地や株を買うことでも、または貸付を行うことでも、通貨発行という点についての効果は変わりません。


> 国内の富の蓄積が進んだ(家計が現金の貯蓄率を増加させた)場合、それに見合う通貨量の増加が必要だ(市場に流通する通貨が不足する)

例えば株(一億円)を持っている人と持っていない人を考えましょう。持っている人が株を売らなかったとして、他の条件は全く同じとします。株の配当などはないことにします。
この時、二人の人に必要な通貨量は異なるでしょうか? 全く同じになることが分かると思います。
通貨量が異なるのは、この株を売ったり、配当を受け取ったりした場合だけ、すなわちストックではなくフローの場合だけです。
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荒らすつもりはないのですが、疑問がぬぐえません。



No.8の回答で説明されているのは、買いオペの内第一段階まで。
第2段階。つまり、日銀が日本銀行券を増刷し、直接国債の買受を
行った場合の説明がなされていません。

私が「通貨の総額が増える」といっているのはその部分です。

よもや、政府が緊急の補正予算等で赤字国債を刷り、これを市場に流
した場合、日銀が市中銀行から政府が発行した赤字国債と同額分を引
き上げる、などということをするでしょうか。

しかも、通貨が増えないと言うのであれば、その引き上げた紙幣を裁
断し、使用できない状態にする必要があります。

日銀のバランスシートには、はっきりと「発行銀行券」という項目が
あります。赤字国債の買受をるために日本銀行券を発行する以上、こ
の項目が増額することを止めることはできません。

実際、そこまでいってしまうということは、国債が札割れを起こして
いるということになりますから、日本経済がよほど危険な状態になっ
ていると言うことだとは思いますが。

それと、私は一応「市場に出回っている通貨の総額」と「市場で流通
している通貨の総額」は意図的に分けて使っています。

「市場に流通する通貨の総額」で考えた場合でも、例えば折角政府が
政策として公共事業の発注を行ったのに、その額を調整するために銀
行の社債を償還させ、通貨を引き上げるような真似をするでしょうか。

そんなことは絶対にないと思います。

現在は供給の量が大幅にGDPを上回り(デフレギャップ)、その差
額は30兆~40兆円に上ります(GDPの8%程度)。

デフレギャップがおきているのは、GDPの総額が明らかに不足して
いるからおきている現象です。政府が赤字国債を刷ってまでも市場に
投入しようとする理由は正しくそこにあります。(なのに日銀がそれ
と真逆のことを行ったのでは、それこそ「無駄な公共投資」以外のな
にものでもなくなってしまいます)

何度も言いますが、問題なのは家計にストックされている1400兆もの
の資産が市場に出てこないこと。だから市場に流通する通貨が不足す
るんです。だからデフレ経済になります。

これが無理なく流通するのであれば、市場に流通する通貨が不足する
こともありませんし、その総額など放っておいても増加します。

ただし、家計が保有する資産の内、現金預金が不足してしまうとまた
再び市場に流通するお金が不足し、国債を発行する必要がでてきま
す。(サブプライムショックを発端とする現在のイギリスなどヨー
ロッパ経済の現状などは正しくこの状態ですよね)

こうなってしまうと国内で流通している通貨だけでは足りなくなって
しまいますから(市中銀行に預金残高が不足しますから、市中銀行が
買い受ける国債の原資が不足します)、国内だけではなく、外国から
もお金を借りてくる必要が生まれます。

この場合、初めて国債の金利が上昇し(国債の価値がなくなり)、同
時に日本円の信頼も失われます。=ハイパーインフレーションに対す
るリスクを背負うことになります。結果、国債をいくら発行しても意
味のない状態がうまれるんです。

「家計のストック」を有価証券に換えて保有する=信用を通貨として
保有することの危険性はここにあるんです。そのせいで今ヨーロッパ
経済は大変なことになってるんですから。
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回答者同士の議論はルール違反なので、これ以上の反応はしませんのであらかじめ。




> No.8の回答で説明されているのは、買いオペの内第一段階まで。第2段階。つまり、日銀が日本銀行券を増刷し、直接国債の買受を行った場合の説明がなされていません。

少し考えてみれば分かることだが、これは、政府が国債を発行する効果ではない。日銀が買いオペを行った効果である。
例えば政府が国債を発行せず、日銀が買いオペを行ったとしても、或いは政府が土地を売却し、その土地を日銀が買い取っても、同様の効果が表れるのは分かるはずだ。


> よもや、政府が緊急の補正予算等で赤字国債を刷り、これを市場に流した場合、日銀が市中銀行から政府が発行した赤字国債と同額分を引き上げる、などということをするでしょうか。

国債を買うためのお金はどこから出てくるでしょうか?
日銀が買いオペをして供給する(つまり日銀が増やした)か、あるいは他の投資に回っている/回るはずである資金が国債に回っただけです。
ここで重要なのは、銀行が現金を持っているわけではなく、したがってお金を銀行が国債を買うためには「他の条件が一緒ならば」他からの投資を引き揚げるか今後の投資を抑制するかのいずれかしかない、ということです。


> それと、私は一応「市場に出回っている通貨の総額」と「市場で流通している通貨の総額」は意図的に分けて使っています。

どのような定義をされているのかは興味がない。しかし、通常は市中銀行などの外にある通貨のストック量で定義されている。
そして、どこでどちらの意味でつかわれていたかについても、読み返しても私には分からない部分が多々あった。

例えば、#7中、
> 政府が国債を発行する以外に通貨の総額を増加させる方法があるのなら、その方法をお伺いしたいと思います。
とある中の「通貨」は、一体いずれだろうか? 或いは
> 逆に言うと、好景気経済下では通貨の量を増やす必要がありませんよね。
とあるのは、一体いずれだろうか?
前者はストックであると思われる一方で、後者は、「すでに市場へ流出した通貨が無理なく循環し、」とあるからフローである可能性が高い。もちろん、違うかもしれない。
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