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日銀の利益の大部分は通貨発行益だって聞きましたが、それってのは発行したお金で国債を買い、その国債の利子によって利益が上がるのでその利益のことをいっているのでしょうか?
それとも、ただお金を印刷する度に何らかの利益が上がるんでしょうか?
あと、お金を刷るためのコストは、どうやって調達するんでしょうか、そのお金も自分で作るのかな?

A 回答 (1件)

>日銀の利益の大部分は通貨発行益だって聞きましたが、それってのは発行したお金で国債を買い、その国債の利子によって利益が上がるのでその利益のことをいっているのでしょうか?



その通りだと私も思います。日銀の資産のすべてが国債なわけではありませんが、経常収益はほとんど国債がらみ(売却&償還益も含む)ですから、そのようにまとめてよいと思います。(日銀の業務概況書からの引用「日本銀行の利益は、その大部分が銀行券の独占的発行権に基づくものであることから…」)

具体的には、
日銀のHPにある平成13年度決算報告によれば、
銀行券製造費629億円
日銀券の発行残高58兆6745億円(12年3月末比1兆5542億円の増)
発行残高の増加は、実際には新規発行とボロボロになったりして使えなくなった紙幣の回収との差額ですから、発行コストそのものではありませんが、結果としては紙幣発行量の増加1万円当りのコストは、405円(=629÷15,542×10,000)だった事になります。発行平均残高を便宜的に12年3月末残+13年3月末残÷2=57兆8974億円とすると、発行残全体に対しては、629÷578,974=0.11%のコストと考える事もできます。

日銀の総資産は、115兆0952億円(12年3月末比8兆8943億円の増加)なので、総資産平均は(上と同様の計算で)110兆6481億円となります。これに対する経常収益は2兆4106億円なので、資産の「平均利回り」は2.2%です。金に色は無いので、日銀券という負債に対する利回りも同じと考えると、発行差益は、利回りでは2.1%(=2.2-0.1)、金額にして、約1兆2千億円(=日銀券平均残高×2.1%)と考えられると思います。(但し、総資産には、国債借入レポがらみで、資産・負債の両側にのっている国債がありますから、本当はその分減らすべきでしょうが手抜きをさせて頂きました。)

市場金利が非常に低いので、通貨増発コスト>増加させた事で増える経常収益となっていて、通貨を増やせば増やすほど損する構造ではあるが、既に発行してしまってコストがかからない部分の利益で、全体としては利益を維持している、というところでしょうか。

>お金を刷るためのコストは、どうやって調達するんでしょうか、そのお金も自分で作るのかな?

「お金を自分で作る」というのが、「印刷する」という意味ではなく、「発行益である利鞘の一部から払っている」という意味であれば、これもその通りだろうと思います。(上の計算もその前提です)理由は、
1. 日銀の決算書の経常収益に、発行コストを誰かから受け取ったような項目が見つからない。(受け取ったのと払ったものの差額が、銀行券製造費となっている可能性もゼロではないが、それならそのように注記されていてよさそう)
2. 日銀が発行コストを転嫁するとすれば、当座預金を紙幣の形で引き下ろす民間金融機関しかいないだろうが、金融機関も紙幣を引き下ろす預金者との間に立っているだけなので、そこに払わせるのもちょっとムチャに思えるので…。

日銀のHPは、決算だけでなく、結構いろんな情報が載っているので、一度ご覧になる事をお薦めします。

尚、「自信:あり」にしたのは、それなりに真面目に日銀の決算を見た、という事であって、もっとよく御存知の方がいれば、是非訂正お願いします。

参考URL:http://www.boj.or.jp/about/kaikei/act00.htm
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この回答へのお礼

日銀の総資産に対する運用利回りが2、2%ってのは、なるほどなとべんきょうになりました。また、純粋にお札を作るのに405円(古くなった緒札の回収を考えなければその分やすくなるんでしょうけど)ってのはびっくりしました。もっとやすいと思ってましたので。

あと、お金を作るためのコストは
>日銀の決算書の経常収益に、発行コストを誰かから受け取ったような項目が見つからない
ということは、自分で用意してるってことですね。
日銀のページは見たりするんですが専門用語がでてきて理解できなくなるので難しいページはあまり読めません。どうも

お礼日時:2002/02/22 21:43

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