
「正義」について
私は今、大学のレポートでプラトンの『国家』について書いています。
哲学に関しては全くの初心者で、授業の内容もあまり理解はできていないのですが…
『国家』でプラトンは、
「正義」とは、「魂を構成する理知・気慨・欲望、この三つの調和がとれた状態だ」
と述べています。
(これも合っているかどうか…)
しかし、私は漠然と正義は社会が作るものだと思っていました。
慣習や制定されたこと、判例にせよ、それは社会の中で形成され、
それを守ること・貫くことなどが正義と呼ばれるのではないでしょうか?
具体的に、プラトンが述べている「三つの調和」とはどのような状態なのでしょうか?
今まで哲学に触れたことは一切ないので、見当違いのことを言っていたらすみません。
自分が何を質問したいのかさえ、いまいち把握しきれて居ないのですが…
間違っていたりしたら、指摘していただけると嬉しいです。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
プラトンの言う3つの調和 の状態とは
簡単にいうと支配階層が成立している状態で
私が覚えているのは、
支配階層、防衛階層、職能階層に階層を分け
支配階層=知恵、
防衛階層=勇気、
職能階層=制約
の3つだった記憶があります。(歴史の履修過程なので、専門ではないですが)
日本で言う、士農工商の状態です。
それぞれに与えられた=の部分を 徳(正義)としていることから
支配する人は知恵を絞って国家を纏め上げ
防衛する人は勇気を持って国家を守り
職能(平民)は制約し、蓄えることが責務(贅沢は罪的な解釈)
この状態の均衡が取れたものが国家であり、それぞれの職に対しての 正義 という解釈をしています
つまりここで言う正義 とは ぶっちゃけた言い方をすると
人それぞれに身分があり、それに見合った働きをすることが正義ですよ。
という解釈ではないでしょうか
No.8
- 回答日時:
門外漢ですが
以下のサイトでわずかな出費で世界最高の講義を視聴出来ます。
参考にどうぞ
http://www.nhk.or.jp/harvard/archive.html
代理サーバ使用すれば
http://search.pandora.tv/?query=%E7%99%BD%E7%86% …
No.6
- 回答日時:
量子論的な世界像において、有限的な存在性(世界)は観測される事によって派生しており、そこに唯一存在する“価値”は、精神的充足感であって、善悪や正義といった社会的価値は、そうした環境認識の発達により可能になった社会性(分業・組織化)において、二次的に生じた方便に過ぎない。
深まる認識が、現象をより原理的に把握したり、また、組織化に於ける個体間相互作用を経験的に編成したりして、体系化(>世界観)する上で、経験の基底(移入)であると同時に意志として認識上に展開される衝動も、不可分に体系性(>価値観)を帯びてくる。
その中で、未だ認識化されない原理に基づく現象の経験的先入化による、あるいは組織化の分業に於ける相対的な環境の違いに基づく認識の違和の他律的原理化による、体系への編入(常識)は、そこに於ける衝動及びその原動力たる進化の展開が認識されぬ以上、自我(衝動充足)以外の先験的価値領域を形成する。
そこに於て、進化(反エントロピー=生~充足)方向現象に於ける自己中心的認識の補完を正義ないし善と呼べば、それに反する被淘汰(正エントロピー=死~非充足)方向のそれを悪と呼びうる。
その、短絡的利己の社会システム的(認識外)矯正としての、善-悪寄生体系は、より高まる認識に於て、内なる物理=自己の認識システムの存在原理(~不確定性)としての把握と、外なる物理=社会システムの自己の生命の延長としての把握による、全衝動の自己の生(反エントロピー)への集束によって、認識体系に吸収され、即ち全環境(宇宙)の自己としての理解と、全行動の(生産)の利己としての把握に到達する事により、その「意志による生=生存自体による充足」は、最高認識に基づく最大生存に於ける完全充足、即ち最大充足を実現する。
それこそ、現象の如何を問わず、一切の認識=全ての宇宙の、究極の理想であり、善悪の概念は、飽くまで妥協的修正(他律的常識)であって、善は過程として善(生産)であっても、本質として悪(非認識=非充足)に属する。
正義だの善だのを後生大事に掲げる西洋哲倫は、一種の宗教であり、前世紀の遺物である。
No.5
- 回答日時:
日本語で考えましょう。
「正義」=「正しい義」であり、なんのことかよくわかりません。
言葉の語源などで考えるのはよくありません。
本来作られた意味と現代使われている意味では異なるからです。
>慣習や制定されたこと、判例にせよ、それは社会の中で形成され、
>それを守ること・貫くことなどが正義と呼ばれるのではないでしょうか?
では社会に奴隷の慣習があったら、それを貫くことが正義なのですか?
仮にそれが正義だったとして、その言葉にどれ程の価値があるんでしょうか。
それは単なる保守主義ですよね。
正義とは、ロビンソン・クルーソーにはいらない言葉です。
正義とは社会にとって必要な言葉だからです。
そして正義とは、社会の中での価値基準として常にプラスのほうに位置づけられなければなりません。
正義とはマイナスの価値を持った言葉ではないのです。
では常に社会にとってプラスの価値を持つものとは、どのようなものなのでしょうか。
社会は、多くの人間の集まりで出来ています。
そのすべての人間にとって、共通の「良いもの」と言えば、まず公平が思い浮かびます。
不平等ではならないのです。もちろん、誰かが得をすれば、その得をした人にとってはよいものでしょう。しかし、それは社会にとってのよいものではないのです。だから正義ではありません。
次に、社会とは役割分担のために作られているということがわかると思います。
自分ではすべてをこなせないから、様々な特技を持った人間たちが、お互いにその能力で
作ったものを分け合うということです。
これはある意味信頼が必要になります。自分がこれをする、君にはそれを頼むぞ、ということです。
だからもうひとつの重要な社会にとってのプラスの価値は、社会におけるそれぞれの役割がそれぞれの役割を果たすということです。そうやってお互いの役割を果たすことで、みんなが安心して暮らせて、自分の仕事により集中できるからです。
正義とは公平を導くもの、また社会がその役割を果たすということだとわかりました。
その社会の仕組を果たす上で必要な国にとっての三つの得は、「知恵、勇気、節制」とされています。
これはそれぞれ、統治者の統治学としての知恵、国を守る人間の勇気、また商売をする人間の節制(儲け過ぎないで経済を考える)、という意味です。
それぞれの職分を果たしたり、公平をもたらすのは個々の人間です。
だから個々の人間にも得が必要です。
その得が、またもや「知恵、勇気、節制」の3つです。
自分をどう管理するかという知恵、やる気を出すという勇気、欲望に流されない節制
その6つの得は、どれが欠けてもだめなのです。すべてが十分にあり、調和していなければなりません。
No.4
- 回答日時:
ドイツ語で考えましょう。
「正義」=「Gerechtigkeit」であり、語幹には「Recht」(=権利)という言葉が入っています。
正義とは必ずしも正しいわけではなく、単純に「権利を主張する事」に過ぎない。
価値基準として考えれば正邪や善悪とは違う座標軸になります。
正しい事が必ず正義とは限らない。ドイツ語は単純で分かりやすいですね。
ちなみに権利とは力で勝ち取るものと言う考えが根底にあります。
ドイツの法学者、Rudolf von Jheringが書いた名著、権利闘争論(Der Kampf ums Recht)に権利は与えられるものではなく、勝ち取るものであるというようなことが書いてあります。
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