日本海軍による通商破壊戦(太平洋戦争)
Wikipediaによると日本海軍は通商破壊戦を1942年9月まで行っていたとあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1% …
これについて質問なのですが、
開戦初期に潜水艦により通商破壊戦で戦果をあげているのに、なぜその通商破壊戦を中止したのでしょうか?その理由がWikipediaには書かれていないので、知ってる方、どうか教えて下さい。お願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは
開戦から'42年秋迄の10ヶ月間、組織的に継続して米国西海岸沿岸で
通商破壊作戦が行われていた、というよりは、アメリカ側の撹乱を
企図した作戦が、数度(確か4回)同地で実施された、というのが
本件の実相のような気がします。
と申しますのも、初回('41年12月)こそ、一時に合計9隻の潜水艦を
作戦に投入したものの、以後は2,3隻という少数しか投入しなかった
ことを見ると(とてもあの長大な米国西海岸沿岸の通商路を破壊する
には)あまりにも少な過ぎる戦力、ですから、本格的な通商破壊戦を
企図していたとは、考えにくいですね。
ただ、ほんの数回とは言え、艦船に対する攻撃以外にも、地上目標を
砲撃したり、搭載されている偵察機(水偵)に爆撃を敢行したりと、
今思うと"かなり無茶な"ことしたお陰で、特に米国の一般市民に恐怖
を与えたのは紛れもない事実ですから、かけたコスト(投入した戦力)
の小ささ(?)からすれば、それなりのリターン(戦果)は得られた
と言えるのかもしれません。
さて、何故この後パッタリと米西海岸での作戦行動を止めてしまった
か?なのですが
とどのつまりは"その作戦に回せる潜水艦が(余裕が)無くなった"と
いうことだと思います。
開戦時の帝国海軍の全潜水艦戦力は約60隻強で、そのうち外洋での
作戦行動が可能な大型艦(いわゆる 伊号潜水艦)が50隻弱でした。
全て稼働中ということは有り得ないので、即応状態のものが約3割
(他は、整備・補給・訓練など)と仮定しますと、稼動可能なフネは
15から(せいぜいいっても)20弱ではないか?と思われます。
ちょうど42年の夏以後から"ガダルカナル"に代表される"太平洋の島
をめぐる日米の争い"が激化してきましたので、海軍は超多忙であり、
当然潜水艦の稼働率もかなり高くなっていたものと想像されます。
そのような状況下で、往復するだけでも日数のかかる米西海岸での
作戦は優先順位が低くなってしまったのでしょう。
回答ありがとうございます。
アメリカ西海岸沿岸は優先順位が低かったという事でしょうか。
潜水艦も哨戒、偵察、輸送、艦隊戦への参加、通商破壊と色々な任務に振り向けられたようですし。
自分なりに調べたのですが、1942年に日本の潜水艦は24隻がインド洋で通商破壊戦に従事したそうですが、太平洋では13隻だそうです。この年はインド洋に高い優先順位が置かれたのでしょうね。
1943年は通商破壊戦に使用された潜水艦は23隻と減少するかわりに、輸送任務に40隻もの潜水艦が使われたそうです。この年はやはりガダルカナル方面が優先されたのでしょうね。
1944年はインド洋で6隻だけが通商破壊戦に従事したそうです。
通商破壊戦に限っていえば日本海軍は太平洋よりインド洋に重点を置いていたみたいですね。
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
研究に基づく知識ではなく私の想像なので参考程度にしてください。
同じウィキペディアのこの記事がヒントになりそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E5%85%AD% …
昭和の日本海軍の用兵思想として、潜水艦は通商破壊戦に使用するのではなく敵主力艦(戦艦・巡洋艦)を撃沈するために使用すると決めていました。
当時の仮想敵国はアメリカであり、戦争になった場合は日露戦争と同じく両国の戦艦同士の決戦で決着がつくと考えていました(海戦における飛行機の優位性が証明されたのは太平洋戦争が始まってからのことです)。
保有する戦艦は日本よりアメリカの方が多かったので、いきなり戦艦艦隊で決戦をすると日本は勝てません。なので、決戦前に潜水艦・駆逐艦の魚雷でアメリカ艦隊を攻撃してアメリカの戦艦を減らしておき、決戦で勝利に持ち込もうとしました。
もちろん、潜水艦は通商破壊戦に使用するのが効果的だと考えた日本海軍士官もいたはずですが、海軍首脳は上記の思想を支持し、それによって軍備を整え訓練をさせました。
というか海戦は戦艦のたたきあいで決着がつくと考える人でなければ日本海軍では出世できませんでした。非常に官僚的で、私はこれが日本海軍の敗因のひとつと考えています。
要は、日本海軍トップは潜水艦に通商破壊戦をさせるつもりはなかったと私は思うのです。
実際に戦争初期に通商破壊戦をおこなったのは現場指揮官の判断によるものでしょう。
それを愚かにもトップがやめさせたというところではないでしょうか。
回答ありがとうございます。
ここに質問してからも自分なりに調べたのですが、まだアメリカ西海岸沿岸でなぜ通商破壊戦が中止になったのかはわかりません。
その調べてる途中に知ったのですが、アメリカ西海岸沿岸では中止されても、南太平洋やインド洋では通商破壊戦が1944年までおこなわれたそうです。
ただ、全潜水艦が通商破壊戦に使われたのではなく、154隻中59隻が作戦を行ったそうで全潜水艦の3割ぐらいしか通商破壊作戦に使用されなかったそうです。
しかも、通商破壊戦に参加した潜水艦全てが、その作戦専属というわけではなかったようで、例えば第30潜水隊の潜水艦4隻は、インド洋で通商破壊戦を行った後に、こんどはミッドゥエー海戦の作戦に参加したそうです。
でも日本の潜水艦も通商破壊戦でそれなりに戦果をあげてるようで、大戦中に日本の潜水艦が沈めた軍艦は15隻にすぎませんが、輸送船はその10倍以上の170隻も沈めているそうです。
日本の潜水艦は、艦隊決戦での前衛部隊の役割の他に、哨戒、偵察、輸送など色々な作戦にも利用されたようです。
ありがとうございました。
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