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グラフェン、Weyl方程式について

現在グラフェンの理論についての論文を呼んでいる者です。
グラフェンをtight bindingモデルで考え、K、K'点付近で有効質量近似を用いると
包絡関数についてWeyl方程式、
k・σ FK(r) = ε FK(r)
k・σ FK'(r) = ε FK'(r)
の2式が得られます。ここでkは2次元波数演算子ベクトル、σ=(σx σy)(Pauli行列)、
FK(r)=(FKA(r),FKB(r)) FK'(r)=(FK'A(r),FK'B(r))はそれぞれA、Bという単位構造内の2つの異なる格子点での包絡関数をKorK'点でまとめたものです。
(グラフェンの特異な物理 安藤恒也氏 より)

ここでFK(r),FK'(r)という2つの包絡関数が質量0のニュートリノのDirac方程式に一致するというのですがこのときFK(r),FK'(r)というスピンに対応する2成分の関数は何に当たるのでしょうか?
調べた結果実際のスピンでないことはわかりました。
このように置いたら一致したというだけではどうも腑に落ちません。

もし分かる方いらっしゃいましたらよろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

 方程式が同じ形になるので、対応する項に同じ様な名前をつけているだけです。


ただ、本当のスピンじゃないから『擬』(英語だとpseudo)をつけています。
これは、半導体中のキャリアが『有効』質量を持っていると言うのと同じ様なことです。

 半導体中で有効質量m_eをもっているキャリア同士にG*(m_e)^2の重力相互作用が働く訳
でもなく、粒子ー反粒子対(半導体では自由電子ー正孔対)をつくるのに、m_eやm_hに
比例したエネルギーがいるわけでもありませんね。あくまで、有効質量近似をした時に
たまたま包絡関数が自由空間の質量粒子のシュレーディンガー方程式と同じ形になるから
質量に対応する項に有効質量の名前を与えただけ。グラフェンでも、たまたま有効質量近似
をした時に、包絡関数が、スピンを持つ質量0の相対論的粒子の式と同じ形になるから
スピン、でも本物じゃないから擬スピンって言うだけです。
 グラフェンは本物のスピンでも面白い物性を示すので、あまり名称にこだわっていると
両者を混同しかねないのでご注意を。

 グラフェンの和文の解説文としては、若林先生のものもわかりやすいですね。

http://web.me.com/k.wakaba/

 あと、pseudo spin graphene で検索すれば、色々と面白そうなものが見つかりました。
ご参考まで。



 
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この回答へのお礼

助かりました!
参考にさせていただきます。
自分でももう少し粘り強く勉強しようと思います。

本当にありがとうございました☆

お礼日時:2010/10/26 08:59

No.1です。

中途半端な状態で投稿してしまいました。

偏りが生じますの前に、『エッジにおいて』、を追加してください。
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いわゆる擬スピンですね。



 質問中に書かれている通り、単位格子中に2つの原子が含まれていることにより現れる
ものです。完全結晶の場合両者に偏りは現れませんが、たとえば有限サイズの結晶の場合、
A、Bに偏りが生じます。

参考URL:http://ci.nii.ac.jp/naid/110006985283
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
コメントや参考論文、とても参考になりました。
現在は擬スピンについてより一般的な性質等を調べています。
軌道自由度という縮退(?)が関係していることも分かったのですが・・・。
なぜ擬スピンというのかも気になります。
もし参考になりそうなページがありましたら是非教えてください。

よろしくお願いします。

お礼日時:2010/10/25 16:46

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