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40代のおっさんです。
高校化学の授業で、チンダル(ティンダル)現象の説明の時
先生が「教科書には散乱と書いてあるが乱反射の間違いだ。散乱は当てた光の色と違う色が見えるものだ」と言っていました。
最近ではネットで色々調べることができますが「チンダル現象は散乱」と書いてあるものが多く、少しは乱反射と書いてあるものもありますが、何となく怪しいような気がします。

雨の後に見られる虹は散乱の一種だそうですが
あれは散乱角に振動数依存性があるので
白色光が当たると白い色が分解(分散)されるわけですが
チンダル現象は当てた光と同じ色だから、散乱ではないというわけです。
上記の情報のどれかには間違いがある筈ですが、何が間違いなのでしょう?

A 回答 (4件)

なかなか難しい問題ですね。



乱反射の場合は、表面に細かい凹凸がある場合にいろいろな方向に反射光が出て行くことをさしますが、少なくとも局所的には反射の法則~つまり入射角と反射角が等しい~を満たしている現象を指しています。(添付図左)

一方、散乱の場合は一つの物体から同時に多方向に光が出て行く場合を指します。(添付図右)

ただ面倒なのは、反射の場合も微視的に見れば各原子内の電子の振動によっていろいろな方向に散乱光が放出されており、それらを重ね合わせた結果として反射の法則を満たす方向だけが強め合う方向になっているため、反射も各原子からの散乱の結果であると言えなくもありません。ただ、通常は、マクロに見て(原子サイズに比べて大きいが日常の感覚からは局所的に)反射の法則が成立していれば反射として散乱とは区別するのが普通ではないかと思います。

一つ確かなことは、

>散乱は当てた光の色と違う色が見えるものだ」と言っていました。

が間違いであるということで、入射光と散乱光で色が変わらない(つまりエネルギー変化がない)散乱は弾性散乱と呼ばれるごく普通の散乱です。

>雨の後に見られる虹は散乱の一種だそうですが

これは微妙ですが、虹は水滴の中で屈折と反射を繰り返すことでおきるものなので、個人的には散乱ではないと思います。といって、乱反射でもないです。


以上は主に光の散乱を念頭に置いた説明ですが、粒子同士の衝突の場合はこれとは少しことなる説明が必要になります。ラザフォード散乱などの場合です。が、ご質問の主旨とは外れるように思いますので、割愛します。
「散乱と乱反射の違い」の回答画像4
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#1にチンダル現象とミー散乱についての解説があります。



チンダル現象がミー散乱によるとするとコロイドの大きさは光の波長程度であるという事になります。
これが混乱のもとになっていると思います。
コロイドの大きさの分布はもっと範囲が広いです。
光の波長程度以上の大きさのものが分散していれば濁って見えます。
空気中に水滴が漂っていれば霧になって見えます。
水の中にあれば泥水の濁りのように見えます。牛乳も同じです。薄めてもすっきりとは透明になりません。
でもこういう風に濁ったものだけがコロイドではありません。
透明な濁りのないコロイドもあります。
硫酸銅の水溶液と水酸化鉄コロイドの水溶液をビーカーに入れて並べてみてください。
どちらも綺麗な透明です。濁りは全くありません。硫酸銅は青い溶液、水酸化鉄は濃い紅茶のような色の溶液です。でもチンダル現象で区別ができます。硫酸銅の水溶液はチンダル現象を示しません。水酸化鉄の溶液はチンダル現象を示します。

濁って見えるコロイドはコロイドが存在していることがすぐに分かります。大きさが波長程度、またはそれ以上であるというコロイドは乳濁液と呼ばれていました。
大きさが波長程度以下の微粒子が分散していれば透明です。濁りは見えません。
コロイドの大きさを辞典で調べると1nm~1μmであると書かれています。
溶けていれば成分分子、またはイオンにまでばらばらになっているはずです。
普通の分子やイオンの大きさは1nm以下(0.1nm前後)ですからかなりの数の分子、またはイオンがくっついたままの状態でいることになります。
コロイドとは「固体、または液体の微粒子が安定に分散している状態」を示している言葉であるという事もできます。「溶けていないのに分離してこない状態」と考えてもいいでしょう。
大きさが小さいコロイドでは色が変化します。
煙草の煙を紫煙ということがありますが煙の粒子の色が紫なのではありません。粒が小さいからです。
牛乳を水で薄めても紫色がかかって見えてきます。(向こうが見えるぐらいに薄めないとだめです。濃いとただ白く見えるだけです。)
金のコロイドは金色ではなくて赤く見えるそうです。(金の微粒子をガラスの中に練り込むと赤くなるという記述もよく見ます。)

透明な溶液を作るようなコロイドの場合、色が変化するということは珍しい事ではありません。見ただけでは区別できないのですからチンダル現象が力を発揮します。散乱であるという表現はここからきているでしょう。

水滴や牛乳だけがコロイドのイメージであれば乱反射という事になってしまいます。
でも牛乳でも色がついて見えるということで言えば境目はハッキリしません。

※水酸化鉄のコロイドは高校の化学の教科書によく出てきます。疎水性のコロイドの代表です。
 実験もよくやられています。入試にも出てきます。
 水溶液は綺麗な紅茶色ですが凝集させると赤っぽいレンガ色の固体が沈澱します。
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こんばんわ。


起こっている現象を一つの言葉で表すって難しいかもしれませんね。
少し考えてみました。

「散乱」を wikipediaで検索してみると
「光などの波や粒子がターゲットと衝突あるいは相互作用して方向を変えられること。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%A3%E4%B9%B1

とあります。
ですので、散乱では必ずしも光の色が異なる(振動数が変わる)必要はないと思います。

どちらかというと、「乱反射」というのは用語としては存在しないような気がします。
個々の点(面)においては反射という現象になっていて、
それらの点が異なる方向を向いていることで結果「乱れて」いることになっている。
ですので、現象としてはあくまでも反射ではないかと・・・。


現象の特徴(振動数が変わる・変わらないといったこと)を理解するために、
そのような表現を用いるというのは「あり」だとも思います。
結論らしい結論になっていませんが、参考になれば幸いです。
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「散乱は当てた光の色と違う色が見えるものだ」 と言える散乱もあれば、


そうとは言えない散乱もある とのことでしょう

Wikipediaより

レイリー散乱:
光の波長よりも小さいサイズの粒子による光の散乱である。
透明な液体や固体中でも起きるが、典型的な現象は気体中の散乱であり、太陽光が大気で散乱されて、空が青くみえるのはレイリー散乱による。

ミー散乱:
光の波長程度以上の大きさの球形の粒子による光の散乱現象である。
雲が白く見える一因である。 これは雲を構成する雲粒の半径が数~数10μmの大きさで、太陽光の可視光線の波長にたいしてミー散乱の領域となり、可視域の太陽放射がどの波長域でもほぼ同程度に散乱される為である。

チンダル現象:
分散系に光を通したときに、光が主にミー散乱によって散乱され、光の通路がその斜めや横からでも光って見える現象を言う。
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