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ある実験で蛍光分光光度計を用いました。
グラフは、あるサイトのペリリンの定常スペクトルデータです。
ペリレンの場合は励起スペクトルと長波長側にずれた蛍光スペクトル(鏡像効果)の最大吸収波長がほぼ同じなので、2番目のピークの励起波長:410 nm、蛍光波長:470 nmを蛍光分光光度計の条件としました。
ある蛍光物質における最大励起波長(410 nm)と最大蛍光波長(470 nm)間の差(60 nm)をストークスシフトとよぶことを知りました。
観察に使用する際には、ストークスシフトの大きい蛍光物質のほうが、ストークスシフトの小さい蛍光物質よりもはるかに使いやすい。励起および発光の波長間にわずかな差しかない場合、標識されたターゲットが発する蛍光を励起光から切り離して観察するのは非常に困難であり、またバックグラウンド蛍光の問題も生じるらしいです。

ここで疑問なのですが、なぜ60 nmもずれているのでしょうか?
なぜストークスシフトができるのでしょうか?
詳しい方ぜひ簡潔に教えていただければ幸いです。

「蛍光分光光度計 ストークスシフト」の質問画像

A 回答 (1件)

済みませんが、大学で物理化学をどこまで習いましたか?量子論は当たり前ですが。

そこで基底状態(通常S0)と第一励起状態(S1)の振動構造が分子の対称性により大きく異なることは習いましたか?
ペリレンの場合分子構造の対称性が高いため、S0とS1の構造が似ているので、左右対称性が顕著に表われます。S0→S1の遷移が起きたあと、S1内で振動励起状態が振動基底状態へ落下します。
このときS1の構造の振動基底状態の位置からS1→S0の蛍光遷移が起きます。60nmはS0の振動基底状態とS1の振動基底状態のエネルギー差にあたります。
分子構造の対称性が低いと左右対称にはならず、60nmという狭い幅にもなりません。時にはS1は壊れてしまいます。
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