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炎症反応に関して

アラキドン酸カスケードの反応について質問です。

ステロイドを使用すると、ホスホリパーゼの働きを阻害するため、PG、TX、LTそれぞれの作用を抑制するものと思っていました。

となれば、たとえばTXの作用である『血小板凝集作用』を阻害することで出血傾向 が起こりそうな気がするのですが、そういった副作用は見受けられません。

考え方のどこに誤りがあるのでしょうか?

A 回答 (2件)

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のアスピリンは抗血小板作用があるのに対して、ステロイドではないのは


アラキドン酸カスケードに対する作用機序が異なることで説明できると思います。

まずNSAIDsはシクロオキシゲナーゼ(COX)を非可逆的に阻害します。このため核のない血小板ではCOXが
阻害されやすく、血小板凝集作用のあるトロンボキサンA2の産生が抑制され、抗血小板作用があらわれます。
しかしNSAIDsの量が多いと血管壁のCOXも抑制され、その結果抗血小板作用のあるプロスタグランジン(PG)
の産生が低下し、抗血小板作用が打ち消されます(アスピリンジレンマ)。

ステロイドは核内受容体と結合して、タンパクの合成を調整します。その結果、ホスホリパーゼが阻害されて結果アラキドン酸カスケードの抑制がおこります。

1.このため核のない血小板に対してNSAIDsのように選択的に作用するといえず、むしろ作用しにくいと考えられる。
2.トロンボキサンもプロスタグランジンも両方とも抑制する結果、抗血小板作用は現れない。

しっかりした文献で確かめてはいませんがだいたい上のような理屈と思います。
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社会/医療カテゴリの方が適しているようです。

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