この人頭いいなと思ったエピソード

山に登ると気温が低くなり雲が出て来るのですが、標高100mで何度低くなり湿度はどのくらい高くなるのでしょうか?
この差は場所や季節によって違いがあるのでしょうか?

また、東京スカイツリーのような高い場所は 少し空気が綺麗なのでしょうか?
東京でも標高が高くなれば空気が綺麗になるとしたら100m高くなれば 何%空気が綺麗になるのでしょうか?

教えて下さい宜しくお願いいたします。

A 回答 (1件)

標高と気温と湿度、この関係を説明するためには、まず1)標高と気温、2)気温と湿度


に分けて考えて、それを組合せて解釈する事が必要です。

1)標高と気温
 地面に立っている矩形底面の空気の柱が、その隣の柱と熱を交換せず、柱の中での
 空気の上下の対流も十分に遅いと考えれば(熱力学で言う断熱準静的過程)、空気が
理想気体である場合、簡単な熱力学計算から求められる気温低下は
100m当たり1.0℃ となります。
しかし、水蒸気を含み対流も準静的過程よりは速い実際の空気の気温低下は 100m
当たり0.65℃とされています。
これは空気中の水蒸気(分子状)が集まり凝縮し粒子に成る際に温められるためです。
 この値は場所や季節にそれほど影響されません。

2)気温と湿度
 これには、空気中に分子状態で存在できる蒸気の量(飽和蒸気量)が関係してきます。
 飽和蒸気量は温度の関数で、温度が低いほど少なくなります。
興味お有りでしたら下記URLを見てください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9% …

 温度と飽和蒸気量(Mw,max)のデータとして、ネットで見つけた
 25 ℃ ― 23.0 g/m3
20 ℃ ― 17.2 g/m3
15 ℃ ― 12.8 g/m3
10 ℃ ―  9.4 g/m3 を使い考えます。

 温度が25℃から20℃に低下した場合、23.0 – 17.2 = 5.8 g/m3 の蒸気が余分になり、
 凝結して水滴となります。その際に発熱します。

ここで注意しなければ成らないのは、「湿度も高くなる?」と質問されていることです。
湿度には次の2つの定義が有ります。
a) 相対湿度   (RH, Relative humidity ) = Mw/Mw,max x100 Mw:水蒸気量
b) 重量絶対湿度(SH, Specific humidity)= Mw/Mda x100   Mda:乾燥空気重量

今、温度25℃で15.0g./m3の蒸気を含む空気(RH=61%)が温度20℃に下がったとします。
この場合、湿度(RH)は87%となります。確かに湿度は上がります。
しかし、何か変です。

雲の質問ですので、温度25℃で23.0g./m3の蒸気を含む飽和の空気(RH=100%)が
温度20℃に下がったとします。この場合、湿度(RH)100%のまま、余分な蒸気は水滴
となります。もし水滴が壁に付着する等で空気から取り除かれると、湿度(RH)は変わりません。

両方の場合とも、湿度(SH)は変わりません。



山の空気は新鮮で綺麗とよく言います。これには粒子の拡散が絡んだ現象です。

空気中に浮遊する塵芥の微粒子は空気分子や塵芥粒子とぶつかり合い
日光や地熱からエネルギーを補充されランダムな運動を繰り返して浮遊しています。
微粒子には大きさの違いが有ります。重いものは次第に運動が遅くなり重力の影響を
受け降下します。
軽いものは何時までも運動し浮遊し続けます。空中に舞い上がった埃が大きいものは
速く落ち、小さなものがいつまでも舞っているのと同じです。
つまり、塵芥微粒子の密度と粒度は高くなるほど小さくなり、空気は綺麗になります。
雨の後で空が澄んでいるのは、雨滴が空気中の塵芥を掃除してくれるからです。

しかし、これは場所や気候条件に大きく影響されますので、「100m高くなれば
何%空気が綺麗になるのでしょうか?」 という質問への一般的な答えは無いと思います。
観測して、東京市街では平均的に云々、山岳地帯では平均的に云々と言える程度かと
思います。データが有ればの話しですが。

10m高くなると気圧は1.0hPa低くなると言いますから(1気圧は1013hPa)、空気に
混じっている微粒塵芥の量は空気中の分子の量と同じ程度と考えれば、
その量は空気の濃さにほぼ比例します。
気休めに、100m登れば1%程度綺麗になり、500m登れば5%程度綺麗になると
言うこともできます。
それに粒子の拡散・沈降効果が相乗的に効いてくる訳です。

超高層ビルにお住いでしたら、窓は開放して綺麗な空気の特典を楽しまれるよう
お勧めします。
    • good
    • 4
この回答へのお礼

詳しく解りやすいご説明誠に有難うございます。

なるぼど!思ったより標高で気温はかなり違うものなんですね。
超高層ビルは朝晩の気温差もありそうで冬場はちょっと寒そうですが、冬は窓開けるわけでもないし…1年間だけ1度でいいから住んでみたいです(笑)

でも都心の丘の上の普通の高層ビルでしたら超高層ビルに近い環境になってる場所が有りそうですね。

詳しく解りやすく教えて頂きまして有難うございました。
勉強になり楽しかったです。

お礼日時:2011/01/21 21:21

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています


おすすめ情報