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日本が生き延びるためにはTPP加盟は不可避だと思うが、問題は農業。玄葉さんあたりの話を聞いていても、農業対策は法人参入などを含めた大規模化というのが大勢のようです。しかし、この人たちは本当に日本の農業を真剣に考えているのだろうか。米国や豪州の農業の話を聞いていると規模がドデカすぎて、少々大規模化しても絶対に追いつかない。しかも、問題となっているコメは水田で作られており、こんなものは大規模なんかやれる訳がない。そこで、日本人はいくら海外からコメが入ってきてもまずい外国のコメを食うとは思えない。また、日本のうまいコメは中国や東南アジアに輸出すれば結構売れるんじゃないか。大規模以外に妙案は有りませんか。
No.13
- 回答日時:
日本の米が旨いから売れると思っているのは、日本人だけ。
日本の米が売れる場所は、その場所の食品が危険だからであり旨いからではないのですね。その危険回避のひとつの方法として日本の米を買う富裕層が一部いるというだけです。
TPPがこのまま進むと10年後には日本もそのような地域となっていってしまう可能性が高い。そうなってしまえば安心安全の食品は日本と中国を中心とした富裕層専用の食品となり、大多数の日本国民は安全基準が極めて低く家畜の餌並の米が日本に大量に流通する事態になってしまいますね。
TPPの食料安全基準を前提にした基準をもうけること。それが出来なければ日本はTPPを脱退する必要があります。
要は日本はTPPを脱退する準備をしてTPP交渉に入ることですね。日本の有識者はTPP参加を前提に話していますが、交渉前から参加決定をするような馬鹿な社長さんは鴨にしかなりません。
TPP参加国のトータルGDPは日米だけで9割です。アメリカの立場からすれば、日本をTPPに参加させなければ、TPPの旨みなどほぼないに等しく意味がありません。
食料自給率100%以下の国が農業輸出を使用など土台無理な話なのですね。もちろん輸出する業者があっても良いわけですが、
食料自給率40%以下の状態で国が輸出を前提にした農業体制にしようなどとは余りに荒唐無稽なアホ戦略でしかないですね。
しかもTPPのアホらしいところは、米国だけが日本市場を食い荒らせるような仕組み化であるところですね。TPPがそんなに素晴らしいなら、同内容で世界に日本市場を開放してしまえば良いわけですね。そうなればカラスの餌場ですがね日本は。
No.12
- 回答日時:
Jagar39です。
A-5とはいえ、200$というのはバカ高いですが(日本で最高級の松阪牛が食える値段)、そもそもそのくらいの値段を出せば黙っていてもA-5の肉が出てくるのは当たり前でしょう。というか日本国内だと5,000円も出せば普通にA-5の肉を食べることができます。
ま、その店は但馬や松阪の市場で競り落としてきたのではないでしょうから、仕入れ値を想像すると「暴利」と言って良いくらい儲けていますね・・・
A-5の肉はどこでも作れますよ。どの枝肉市場でも出荷される10-20%はA-5です。
問題は、A-5を作っても高値が付かない、ということなんです。
スーパーでも3,000円くらいでA-5のステーキ肉を買うことはできます。2万円出して松阪牛を食べに行っても、出てくる肉は本質的には何も変わりません。
では2万円出して松阪牛を食べる意味は?200$出してわざわざ香港で食べる意味は?香港で出てきた牛肉はおそらく松阪や但馬牛ではないでしょうから、仕入れ価格から推定すると日本だと5,000円、せいぜい8,000円も出せば食べることができたはずです。
スーパーで3,000円で買って家で焼いて食べるのと、そこらのステーキ屋で8,000円出して食べるのと、松阪牛を出す高級ステーキ屋で2万円出して食べるのと、まったく同じ肉であったとしても感じる「味」は違うでしょう?
正月に芸能人の「格付け」と称するバラエティー番組がありました。
その中でスーパーで買ったグラム1,000円の肉と1万5千円の但馬牛を食べ比べて当てることができるか、という企画がありました。私は「判るわけあるか」と思いながら見ていたのですが、案の定、大半の芸能人が当てることができませんでした。
「品質の差」なんてそんなものです。スーパーで1,000円の肉はおそらくA-4あたりの格付けでしょうが、A-4とA-5の差など一口食べただけでは相当の食通を気取る人にさえ判らない程度の差でしかありません。
その肉に1万5千円もの値段を付けることができるのが「ブランド」の力であるわけです。
A-4の牛をコンスタントに出荷するだけでも相当に高度な技術が必要なのですが、それが全て1,000円でしか売れないのであれば、農家が生き残る道は大規模化しかありません。
「ブランド化」は、普通だと1,000円の値しか付かないモノに3,000円なり5,000円の値を付けるための手段であり、小規模農家が生き残る数少ない手段の一つであるわけです。松阪や但馬は極端な大成功例です。
400万の米を作るために1200万の投資をしている稲作農家の話を聞いて、まず「おかしい」と思いませんかね?
なんで400万なの?と考えるのが最初でしょう。もちろん1200万の機械投資を単年度で償却するわけではないので、年間売り上げより機械投資や設備投資額が大きくなるのはどんな産業でも珍しくありませんが、普通は設備投資に金がかかるのならば値段を上げるものです。400万は政府が決めている値段なので、投資が必要でも値段は上げられないのです。
だから法人化して投資額を効率化できるようになれば米の値段が下がるだろう、と考えるのは浅はかです。
というより、大規模化すれば人を雇わなければならなくなり、「人」はたいてい機械より投資額が大きいです。
1200万の機械は10年くらいかけて償却できるので1年あたり120万になりますが、人を1人雇えば200-300万くらいは毎年かかりますよ。(200万で誰か来てくれるか??)
単純に半端な大規模化をすれば破滅が待っているだけです。
農事組合法人化は既に大きな流れになっていますが、「合体して法人化」が生きるのはひと繋がりの広大な農地が法人化によって生まれる場合だけです。合体しても土地が点在していては、下手すると農地が10倍になれば機械も10セット必要、ということになりかねず、機械投資の効率化というメリットが出てきません。まあ10セットは大げさですが。でも人件費は確実にかかるようになりますよ。
そして日本には、そんな恵まれた条件で法人化できる場所など少ないのです。
農家の生活を守らずして農業は守れません。
農家の生活はどうでも良いから安い米を食わせろ、という人は、自分も何かの仕事に就いているのでしょうが、自分の給料を半分にしてでも自分が社会に提供しているサービスを半額にすべきだ、と思っているのでしょうか?
No.11
- 回答日時:
大規模化、出来ると思いますよ。
うちの近所のコメ農家は、年間400万円分のコメを作る為に田植え機(400万)耕運機(200万)稲刈り機(コンバインで600万)というもんのすごい投資をしている小規模な農家がわんさかいます。なんじゃそりゃ?趣味のコメ作りか?みたいな。コイツラを全部まとめて1つの農業法人にやらせれば、いくら人件費が高いとかいっても今より全然コメの値段は安くなるんじゃないですかねぇ。
TPP反対、日本の農業を守れとか言ってるヤツらは、農業を守りたいんじゃなくて、農家の生活を守りたいだけなんでしょ?それより私ら大多数の市民のことを考えてくれよ。もっと安いコメを食べさせろよ、って感じですね。
もちろんこだわりのおいしいコメなどは高価でも構わないと思いますがね。長い目で見れば、大規模化して安く供給するか、付加価値販売をしてブランド化するしか日本の農家は生き残れないと思います。
No.10
- 回答日時:
売れると思います。
安全で品質の良い日本の農産物は、全て中国の富裕層が買い占めてしまうと思います。
農業は間違いなく現状よりは大規模化されます。
日本産の農産物が品薄になるために、安全でない安い中国の食品を
日本の庶民が食べ続け、様々な健康被害がすこしづつ真綿を締めら
れるように進行し、日本人の脳はますますやる気をなくして、
連鎖的な低所得者層の国となります。
農業というのは国民の健康や命をつなぐ産業ですから慎重に考えな
ければならないと思います。
TPPに確かな勝算を確信できる戦略的な韓国と、何にも考えてい
ない日本が同じ土俵に立つべきなのでしょうか。
現代の日本は、かつては優秀だと思われていた商社さえも展望なし
の無策なことを繰り返しています。
TPPさえやればなんとかなるっていう神風みたいな考え方が心配
でなりません。
No.9
- 回答日時:
たびたびすいません(苦笑)
産地表示政策と、ブランド化は同一ではありません。ブランド化する前の生産地の苦労も、
生産者でない私からでも一定の敬意をもって書かなければならないと思います。
家庭菜園れべるでうまくいったからといって行った新規参入が品質、生産量でうまく
いかなかった例も多々あるのも事実です。一方、新規参入がなかなかうまくいかないのと
どうよう、実は生産されたものはブランドが同じものでも同一ではないのが農産品の特徴
であり、さらにその品質は流通過程によっても変化してしまうのも特徴です。
デパートで買ったブランドバッグは、ドンキホーテで買っても同じもので、そのドンキホーテ
で積んであるバッグは、上から下まで同じものです。だからブランドなのです。同じでないもの
をあたかもブランドであるとして販売される施策が、果たして永続して発展につながるのでしょうか。
確かに短期的には単価上昇をもたらし、一部の生産者に利益をもたらします。本当の永続的な
発展とは、地域を越え、さらには需要者つまり消費者にもメリットがなければならないと
確信しています。以下は笑話ではなく、実話です。
香港のレストランで、ウエイターさんが私にお薦めメニューは黒板に書いてある5つですと
いうので、「一番上のAー5 ・200us$って何ですか?」って聞くと、「あなたは、どこの
国の人ですか?あれは日本の基準で最高っていう意味のビーフです。偽物でないことは、
食べていただければわかります。サラダも付きます。」と自慢気に答えるので、「実は
私は日本人です。おいしい牛肉は大好きです。でも、基準で書いてある日本のお店は
珍しいんですよ。」「では、日本では何て書くんですか?」「牧場のある場所で表現する
です。」「場所で味が違うのですか?」「そんなの誰もわからない。まあ、これは日本
の最近の変な習慣だから、、、。」「それじゃあお客さんに本当の説明ができないじゃあ
ないですか。私たちは、初めてのお客様にもちゃんと説明する義務があります。」
もちろん、私はここまで話をしたので、注文してみました。とても美味しかった
です(笑)。Aー5の牛肉は一部地域でしか生産できないなんて、現在利権を持っている
地域の欺瞞とさえおもいます。本当の発展は、全国各地でAー5を生産できるよう工夫
して競い合うことではないのでしょうか?下請けは儲からないはウソですし、新規参入
には時間がかかることは別に農業に限ったことではありません。しかし、既存ブランド
生産に固執して、新規参入を笑い、消費者からどうやって高い金を巻き上げるかに
血道を上げる産業に未来を感じるのは無理だと言わざるをえません。
No.8
- 回答日時:
>農業対策は法人参入などを含めた大規模化というのが大勢のようです。
違う。大規模化はその1つに過ぎない。
>水田で作られており、こんなものは大規模なんかやれる訳がない
水田も大規模化できる。
>日本人はいくら海外からコメが入ってきてもまずい外国のコメを食うとは思えない
私や回りの知人達は食べる。海外の米を食べてみるとそんなにまずくない。
>日本のうまいコメは中国や東南アジアに輸出すれば結構売れるんじゃないか。
安ければ。所得が低い東南アジアで日本米を買える層は限られている。多少美味しくても値段が何倍もする米に手を出す人は多くない。
>大規模以外に妙案は有りませんか。
農業対策で言われている諸案。ブランド化、6次産業、規模の効果が生まれにくいものの生産、高付加価値なものの生産など。
ありがとうございました。確かにカリフォリニア米など美味しいですが、私はお金さえあれば一生たらふく「魚沼産コシヒカリ」を食べたいと思うほど美味しいと信じています。まさしく「銀シャリ」、艶といい、色といい、香りといい、歯触りといい、粘りといい、茶碗離れといい、文句無しです。こんなお米はもっと外国のお金持ちにも食べてもらいたいです。
No.7
- 回答日時:
No.5のJagar39です。
記憶だけでものを言うと大きな間違いをすることが多々あります。国産の鶏の産卵率はとても良いですよ。最盛期の産卵率はほぼ100%です。外国産の方が産卵成績が良いという記事そのものが30年ほど前の記事でないのならデタラメです。
ちなみに鶏に限らず、「家畜」のほとんどは遺伝的には外国のものです。国内の遺伝資源で賄われているのは和牛くらいなものです。でもそれと「輸入」の問題は別です。
大規模化や法人の進出が既存の農家を潰してしまう、というのは私もそう思います。
でも、「ブランド化」というのはいわば「既存の農家が大規模法人に対抗する手段」として進められている側面が強いです。
「大規模化」は、本質的に「コストダウンのために行う」ものです。
一方、「ブランド化」は「販売単価を上げる」ための戦略です。コストダウンと単価向上は基本的に両立ができません。どちらか一方を目指す戦略を選択せざるを得ないし、大規模化には資本力がそもそも必要なので誰もが目指せるわけではありません。ならば単価向上しか生き残る道はないのですが、そのためには「ブランド化」するしかありません。理由もなしに価格が上がっても誰も買わないでしょ。
和牛の場合、「産地」をブランドの条件にしてしまうと、日本では鹿児島と宮崎、それに兵庫(但馬)と岐阜(飛騨)、岩手(前沢)くらいしか生き残れません。和牛の子牛生産は宮崎と鹿児島の2県で日本の全生産頭数の4割くらい生産していますから。
これも「遺伝資源」がモノを言うので、今から他の地域がどれだけ頑張っても既存の「産地」に対抗して生き残るのは難しいです。
では、「産地」が肥育まで全て地域内で行えるかというと、なかなかそうもいきません。但馬や飛騨、前沢はそれに近い戦略をとってはいますが、それだけだとあまり旨みはありません。
「子牛」を他の地域に売れば、産地として十分潤うし、購入した他の地域もその子牛を元にうまく「ブランド化」ができれば儲けることができます。松阪牛や近江牛がその成功例ですね。その地域内の農家は零細農家であっても販売単価が高いのでちゃんと利益を上げることができるのです。
同じように宮崎も、松阪牛の素牛として子牛が高く売れるので、零細農家であってもきっちり生き残っていけるのです。但馬も飛騨も前沢も、子牛の産地としても有力な地域です。
なので和牛のブランドの仕組みは、産地と肥育地の双方にメリットがある仕組みなのです。それぞれの地域では零細農家でも生き残っていけるのです。しかも産地が儲かるのは当たり前ですが、全国的にはまるで知名度がないローカルなブランドを立ち上げても、努力次第ではちゃんとその地域で採算がとれるわけです。
「産地」だけを問題にするシステムになると、そもそも上記の日本のいくつかの地域以外は「参入」することすらできなくなります。
ちなみに松阪牛や但馬牛、生まれや品質は関係ない、というわけではないですよ。松阪牛は最近定義を変えましたが、最近まで「但馬系の黒毛和種の雌牛を900日以上肥育したもの」という定義でした。つまり「生まれ」も定義に含まれていたのです。
品質も、松阪牛では金、銀とクラス分けされていて、低品質のモノは松阪牛のラベルを貼れないようになっています。
ブランドって、努力もせずにできるものではないのです。
逆に言えば努力と工夫次第でなんとかなるのが「ブランド化」です。松阪牛みたいにバカ高い値付けは一朝一夕にはできませんが、生き残るのに十分な値付けは努力次第で十分可能です。
零細農家は大規模農場にはコストでは絶対対抗できません。もう削るモノなんてありませんから。労働力など最初から家族労働でゼロ勘定しても赤字、みたいな状況でどうコストダウンすると?
ですから「ブランド化」が唯一の生き残る道なのです。
大規模農場は逆にブランド化が難しいです。「ブランドの価値」には「希少価値」が多かれ少なかれ含まれるわけですから、大規模化とブランド化は本質的に相反する戦略です。
八百屋や肉屋を殺したのは産地のブランド化なんかじゃなく、スーパーの進出すなわち「小売業の大規模化」でしょ?
また、チャレンジした新規参入者が苦労するケースはたくさん見ていますが、原因は例外なく「品質」です。農業ってぽっと入った者がいきなり「まともな生産物」を作れるほど甘い世界じゃないんですよ。
まともなモノを作れるようになれば、才覚次第で上手くブランド化に成功した例もたくさん見ています。
No.6
- 回答日時:
No4です。
回答者同士が議論することは許されないので、まずは間違った部分だけお詫びと補足。
食肉用と異なり、卵をたくさん産む雌鶏はほぼ輸入という記事を読んだ記憶が強かった
ので、書きすぎました。統計上そうなら、たくさん産まない雌鶏でも国産の方が安くて
使っている部分が多いのでしょう。
大規模化、法人の参入は既存の農家を壊してしまうと、いわゆる逆説的な宣伝に使われて
いると確信しています。そして、さらにブランド化を進めようとしている・・・これも
事実であります。そしてブランド化は過疎地域の再生をゆがめてしまう。だから、生まれ
は関係ない松阪牛が出るのであります。子牛はどこで生まれたか、そして品質が良いか
悪いかを別として、一定期間を松阪で育ったものだけを理由にブランド肉に化けるので
あります。それが将来の農業のために良いか??とても疑問です。
牛は生まれが関係なくブランドとして推薦されるけれど、鮭は生まれだけが漁協がからんで
育ちは海外の海。戻ってきた鮭を日本の川に入る前に捕まえる・・・でも国産の鮭なんで
あります。ちなみにウナギは、生まれは100%海外で、育ちが100%日本です。これも国産
なんであります。そしてどこどこ産と表記されるのであります。
今、空いている土地は日本に山ほどあるんです。でも、農家しか農業できない・・。
また、チャレンジしたとしても、ブランド産には品質じゃあなくって名前で負けるので
あります。だから、新しい芽が育たないのです。牛肉は、そんな中で、数少ない下請け
(子牛育て)がある業種なんです。産地のブランド化は、第一段階では八百屋や魚屋、
肉屋の専門家を殺しました。士農工商ですから、一番先に切られるのは商なんであります。
本来は、目利きに教えてもらっておいしいものを割安に買いたいのが日本の消費者だった
のでありますが、いつのまにか目利きの代わりに産地が書かれるようになったわけです。
その次に、いわゆるブラント以外の地域の農水産業が苦しくなったわけです。良いもの
を作っても、手抜きに負けちゃうからであります。
まあ、私の知識不足が原因で、ブランド化がどんどん進むの危険だっていうことを書き
たったのに看過されるのが悲しい・・・だから補足させていただきました。
No.5
- 回答日時:
私は大規模化では太刀打ちできないと思います。
日本は土地代と人件費が桁違いに高いですから。大規模化は日本のどこでもできるものではありません。広大な土地が必要ですし、そんな土地がある地域は日本でも限られています。土地を確保しても人件費が高いので、外国人労働者に頼らなければやっていけません。
まあ日本の農政が欺瞞に満ちているというのは否定はしませんが(別に農政に限った話ではありませんが)、それにしてももう少し正確な知識を基に考察しないと論点がどんどんずれていってしまいますね。
日本の鶏の「ヒナ」の輸入量は、だいたい年間70万羽弱です。これを「ものすごい量のヒヨコ」というのは認識不足です。
日本で飼われている採卵鶏の数はおよそ1億7千万羽です。それをたかだか70万羽のヒヨコで賄えるとでも??しかもこの70万羽という数字は、採卵鶏と肉用鶏の両方を合わせた数字ですよ。
これらの輸入ヒナは種鶏あるいは原種鶏としての輸入です。輸入されたヒナが農場に行って卵を産むわけではありません。
日本で生産されている「卵」は、そのほぼ全てが「日本生まれ」の鶏によって生産された卵です。
ヒヨコを生産している現場が報道されないのは、単に種鶏場や育雛場でインフルエンザが発生していないからです(愛知の新城市での発生は種鶏場ですが)。
日本では種鶏場、育雛場、採卵農場と分業化が進んでいて、卵を生産している農場でヒナを育てることはほとんどありません。それが「ヒナ生産現場が報道されていない理由」です。
松阪牛や但馬牛を全国で食べることができるのは、単に「全国的に流通しているから」です。
これらの産地表示の多くは厳密に決められていて、例えば松阪牛だと「松阪牛個体識別管理システムの対象地域で肥育された、未経産の黒毛和種の雌牛」です。
基本的に牛の「○○牛」というブランド名は、その牛が「肥育された地域」を意味しています。生まれはあまり関係ありません。松阪牛だと但馬生まれの牛が多いですし、近江牛は但馬や宮崎産が多いといった具合です。
宮崎の口蹄疫の際に報道されましたが、産地が牛肉のブランド名に関係ないからといって宮崎が損をしているわけではありません。一般消費者が知らないだけで、宮崎産の子牛は高値で取引されて各地の「ブランド牛」になり、宮崎県を潤していました。
今の産地表示システムにいろいろ問題が多いのは事実ですが、根底から誤解していては論点がずれるだけです。
スーパーでは国産の農産物しか置いてませんかね???
牛肉や豚肉は外国産のモノが非常に多いと思うのですが。
また、大豆や小麦はほぼ輸入に頼っているので、スーパーで買う味噌やパンは、ほぼ全てが「原材料は輸入」の品です。
まあ、牛乳もほぼ全て国産ですが、鶏や乳牛に限らず、日本の畜産はエサをほぼ輸入に頼っているので、「卵や牛乳は自給率100%近い」といっても実質的には自給しているとはとても言えない状況なのですが。
養鶏を例に挙げると、100万羽飼養している大規模農場でも経営は苦しいです。エサ代がこの20年ほどで倍ほども上昇しているのに生産物価格がほとんど変わらないのですからそれも当然でしょう。
今は却って数百羽しか飼わず、他の農業と複合的にやっている農場の方がまだ元気です。卵を一般の流通に乗せず、対面販売で高く売っているからです。
地産地消という動きも最近活発になっていますが、これも「大規模化」とは異なる方向性の話です。本当に大規模化を目指すなら、例えば畜産は北海道以外はさっさと辞めるべし、という話になりますから。
その地産地消もきちんとした「産地表示」があって初めて生きるものです。
産地表示を撤廃するのは、いわば農産物を「白物家電化」するのと同じことですから、もはやコスト削減以外に利益を得る手段がなくなってしまいます。
ちなみに農家に対する「補助金」は、本質的には「農産物の価格を維持するため」にある制度です。エサ代が倍になれば畜産物もそれなりの値上げをするのが道理なのですが、それを農家に補助金を落として生活を保障することによって農産物の価格上昇を防いでいるわけです。
No.4
- 回答日時:
個人的に欺瞞が満ちている世界だと思ってますんで、回答という形式ですが、
限りなく意見に近いということをお許し下さい。
将来を論じているのは、現在があるという意味ですよね。私は日本の農業
はすでに崩壊していると思っています。農業を守ることと、農民を守ること
は似ていますが異なります。今は、既存の農民をどう保護するか・・そして
農協やら農業関連団体の黒字をいかに維持するかだけで議論されています。
だから、大規模化にスポットをあてて、現状から目をそらしているのです。
日本の食糧自給率は50%ないと良く言われますが、でもスーパーに行けば
国産品、しかもブランド生産地品ばかりです。おかしいと思いませんか?
一例をあげると、鶏肉・卵は国産品ばかりと農林水産省は言います。でも、
これだけ鳥インフルエンザが騒がれているのに、ヒヨコを生産している現場
がまったく放映されないでしょ??統計上は、日本はものすごい量のヒヨコ
を輸入してるんです。全部とは言いませんが、国産の卵の大半が、外国生まれ
の鶏っていうのに、産地表示は大事っていう農林水産省は怖い団体です。
松坂牛や但馬牛・・・日本各地で食べることができます。なんで??それは
生まれの表示ではなく、育ちと出荷地が同一であることだけが条件だから
です。
農業を復興させるために、補助金を出すのは賛成です。でも、今の産地表示
方式を継続して、さらに既存農家中心に配ったら、益々日本の農業は衰退
します。その補助金で、さらに最低賃金より安い条件を中国人に払い、
それら中国人を研修生と呼び、できた野菜を国産と称している・・・でも
畑の所有者は日本人、すでに重い白菜やキャベツを収穫する体力はなく、外国人
に任せている・・・変な話でしょ??
日本には、職につけない若者がたくさんいます。また全国に休耕田がたくさん
あります。でも、農業の新規参入者に対する助成は少なく、また休耕田など
で新たに一生懸命取り組んだおいしい農産物が、産地表示制度のおかげで、
良い値段がまったくつかない・・・若者と休耕田を活かして、産地表示を撤廃
すれば、それなりの水準まで農業は復活すると思いますよ。
どんな名人でも、気候によりけりで、年によって出来不出来があるのが農産物
の怖いところです。でも、そういう値段の上下をなくすために、地域(農協)
が農産物のおいしい、まずいを決めているような神話を押しつけている・・・
それが現在の農林水産省だと思っています。
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