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(1)10年以上前ですが、防火管理者の講習を受講した時に火災が起きて人が死んだ場合は、刑務所に入ることもあるといわれました。そこだけは良く覚えています。
実際にどのような理由や原因でつかまるのでしょうか?

(2)アパートの管理者ですがテナントの借主が防火管理者の講習を受けない人がいるので、
私に全テナントの防火管理者になって書類を提出してほしいと消防署の人にいわれました。
私は、テナントの防火管理者になって、テナントで火災が起きて死人がでたら、
責任はどうなるかたずねたら、私には一切責任はかからない、責任はテナントの経営者になるといわれました。なんか言い方が怪しかったのしつこく尋ねたら、つかまるかどうかは、
警察が決めることだから警察に聞いてくれみたいにいわれました。
それって責任がかかるってことですよねと聞いても、責任はかからないと言い張ります。
たまたま話を聞いた消防署の人の説明がわかりにくかったのかもしれませんが、
素人の私にもわかるように教えてください。

A 回答 (1件)

消防関係の仕事をしています。

コンサルタントもします。

(1)について
防火管理者講習を受けたならご存知だと思いますが、建物(防火対象物)を利用する場合には、十全な管理をすることが求められます。これはなにも防災にかぎったことではなく、エレベーターや水道などでも同じです。ところがエレベーターや水道が故障すればすぐに利用者から苦情が来るのに対して、防災設備などは「非常時」しか利用しないため、普段からのメンテナンスがおろそかになることがよくあります。
そのため、本来管理をしなければならない管理権原者(建物オーナーや会社代表など)が、講習を受けた防火管理者に管理を委託することができるようになっています。
これが「防火管理者」の存在意義といえます。

では、どのようなときに刑罰の対象になるかというと「不作為」が認められたとき、になります。難しければ、メンテナンスを怠ったとか、故障した機器を放置して直さなかった、というようなときと考えればよいと思います。
つまり「対応しておかないと、非常時に犠牲者が出ることが容易に予想される」という状態を作り出していて、それが警察(検察)が一般的に考えて、その責任を罪に問えるというときに逮捕されて起訴されることになるのです。

新宿歌舞伎町の火災の例で言えば、管理権原者である建物のオーナーは定期点検も行わず、テナントに教育も行っていませんでした。また管理会社も風俗店の入居とそれに伴う間仕切り変更などに対して、防災設備の対応を考慮せず、まったく機能しない状態を放置していたのです。
管理権原者は建物を「利益」のために使用している以上、重い責任がありますし、管理会社は職務上法令を知りうる立場にあるわけですから、司法機関としては刑法上の責任を追及したのです。
たしかこの件は有罪の判決が出ているはずです。


(2)について
アパートの場合は(5項ロ)共同住宅ですからテナントは入っていないはずです。下階は住宅ではなく店舗であれば、(16項イ)特定複合用途防火対象物という規制の厳しい建物になりますので、まず注意が必要です(つまりそれだけ責任が重いということです)

このような場合で、テナントが複数入居している時の防火管理は次のようになります。
・統括防火管理者 建物の管理権原者から依頼され、建物管理の総合的な防火管理を行う
質問者様はこれに該当することになると思われます。
・共同住宅の防火管理者(大体の建物において、統括防火管理者と兼務)
・各テナントごとの防火管理者
・共同防火管理協議事項の覚書

テナントがたくさん入っているような建物の場合、統括防火管理者は階段とか共同通路などの建物の全般的な部分または共同利用の部分について主に責任を負います。そして各テナントはそれぞれのテナントの管理部分(賃貸部分)において、それぞれの責任を負うことになります。なぜ各テナントがそれぞれ責任を負うかと言うと、オーナーであっても店舗などには勝手に立ち入ることができないからです。
ですので、管理だけでなく誘導灯が必要とか消火器が必要などの場合には、テナント負担で整備するのが一般的といえます。

で、質問者様がすべての管理責任を負ったときにどのようになるか、非常にグレーな状態になります。
消防からすれば、防火管理の届出も出ない状態では非常に困るので「統括としてきちんとやってくれる」という担保さえ取れば、建物の責任を一人に負ってもらっても構わないといえます。
私の知っている例でも1階に3店舗、2階から4階まで共同住宅、そのうちの一部屋がオーナー住居で、オーナーが一人で防火管理をしているところがあります。しかし、このオーナーは各テナントの鍵も持っており、必要なときは立ち入れるので防火管理が可能だといえますし、責任を果たすことができるといえます。

質問者様も同様にテナントに対して指導出来る権原があるなら、ひとりで防火管理をしてもよいかもしれません。その代り、テナントに対しても責任を負うことになるわけです。

もし、何かがあったとき、(質問者様が一人で管理責任を負っているとして)テナントの不始末があっても「管理者は十分に教育をし、またメンテナンスなどの管理責任を十全に果たしている」となれば罪に問われることはありません。
しかし、もともと書類もきちんと出さないようなテナントなのですから、十全に責任を果たすことは非常に難しいと予想できると思います。

この「十全に管理責任を果たしているか?」というのは通常時は監督官庁である消防が判断します。ですから、消防の言うように「責任をはたしてくれれば大丈夫」というのは嘘ではありません。
しかし、なにかあったときは消防の手を離れて、司法機関(警察・検察・裁判所)が判断することになりますので、これらの機関が「不作為」を認定すれば、捕まることも罪に問われることももちろんあるのです。

私の知見からいえば、消防は無責任のように感じます。
本来であれば、総合的な管理権原を持つ人(質問者様のような立場の人)と協力しながら、管理責任を果たさないテナントに監督官庁として指導するのが消防の役割です。
場合によっては建物の使用禁止命令も出せますので、消防は十分に指導的役割を果たせるはずなのです。

もちろん、使用禁止命令がでたらそのテナントは他のテナントや共同住宅の住人に対して損害賠償の責任を負うことになりますので、そのような事態になる前に、指導に従うはずです。

質問者様の立場がよく分からないので一般的なことを書きましたが、もし質問者様がオーナーや管理会社に雇用された管理者なら、ご質問のような内容なら承諾すべきではないと思います。十全な管理をできるほどの権限が無いと思われるからです。
質問者様がオーナーやそれに類する立場なら、テナントから鍵を預かり「必要に応じていつでも入室できる」と一筆書かせたうえで、防火管理をひとりで行うことも選択肢の一つだと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
いろいろなことをかいてただき、とてもわかりやすかったです。
消防署の人もこのぐらい言ってくれればよかったのにと思います。
もう一度良く考えて今後どうするか決めたいと思います。

お礼日時:2011/06/15 12:25

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