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【問題】
三相送電線において、電線1条当たりの抵抗が8Ω、リアクタンスが25Ωである。
受電端電圧63kV、負荷の力率を0.8に保って、線路損失を受電端電力の3%以内にしたい。
次の(a)および(b)に答えよ。
(a)送電電力[kW]はいくらまで許容できるか。正しいのは次のうちどれか。
答えは
I=109A

Ps=9810kW
(b)送電端電圧[kV]の値として、正しいのは次のうちどれか。
答えは
Vs=Vr+√3×I×(rcosθ+xsinθ)=67kV


なのですが、(b)の送電端電圧の求め方として、
Ps=√3×Vs×I×cosθ
Vs=Ps/(√3×I×cosθ)=9810/(109×0.8)=64.952kV

という、通常(?)の電力を求める公式から導くやり方ではなぜ駄目なのでしょうか?

「三相送電線の送電端電圧の求め方について」の質問画像

A 回答 (4件)

なるほど、こういう解き方で電流値を求めるわけですか。


ちょっと思いつきませんでした。

という事は、(b)問題だけ分かればよいのですね?
では、説明します。
まずこの公式ですが、
 > Ps=√3×Vs×I×cosθ
これは、三相負荷のみの電力を求める式です。
ご存知だと思いますが、これの原型の式は単相負荷の3個分なので、
 P = 3 ・ Vs ・ Is ・ cosθ  ( Vs:相電圧 Is:相電流 )
です。
ただ実際は線間電圧VL、線電流ILから求める場合が多いので、Y結線では、
 P = 3 ・ VL/√3 ・ IL ・ cosθ
Δ結線では、
 P = 3 ・ VL ・ IL/√3 ・ cosθ
となるので、結果的に、
 P = √3 ・ VL ・ IL ・ cosθ
となる式なのです。
つまり、ここには電線のインピーダンスは全く出てきません。
その為、電線の電圧降下を求めるのには別の公式で求める必要があります。

それが、
 Vz = √3 ・ I ・ (rcosθ + xsinθ)
の公式です。
これで電圧降下Vzを計算すると、
 Vz = √3 ・ I ・ (rcosθ + xsinθ)
   = √3 ・ 109 ・ (8 ・ 0.8 + 25 ・ 0.6)
   = 4040 (V)
   = 4 (kV)
受電端電圧に電線の電圧降下を足すと送電電圧になるので、
 Vs = Vr + Vz
   = 63 + 4
   = 67 (kV)
となります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
なるほど、たしかに電線のインピーダンスは今まで考慮して計算していませんでした。
違いが理解できました。参考になりました。

お礼日時:2011/07/23 21:33

>どうやって見極めれば良いのでしょうか?



やはり、負荷の力率と書いてあるので、配線の力率は含んでいないと考えてよいと思います。
前の回答にも書きましたが、この問題を#3のような解き方は普通しないことと、電検3種や一種工事士ぐらいの問題では、送電端側から見た力率を問うような問題は、まず、ないと思います。(消費電力や力率改善を除く。)
この解き方は、むしろ異常なので、電圧降下の公式どおりに解いていけば、そのような心配は必要なくなります。もっと学習が進んで、その必要性が出てきてから考えればいいと思います。
せっかく疑問を持たれて、すっきり解決されていと思うところでなんですが、ここは、あまりこだわっても仕方がないと思います。
返って混乱させてしまったようですみません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
たしかに、今拘るのは違うかもしれませんね。。
ただ自分としては慣れてない問題でしたので、なるべくさまざまな視点から理解したいという
気持ちがあったので質問させてもらいました。
違うアプローチの仕方もできそうなことを知っただけでも満足です。
参考になりました。

お礼日時:2011/07/24 22:59

この問題は、電圧降下の公式で求めるのが普通で、質問者さんの解き方はやったことがないし、いろんな参考書を見ても公式に当てはめる説明しか書いてありませんでした。


しかし、質問者さんの考え方も正しいような気がしましたので、色々検証してみました。
ただし、
>Vs=Ps/(√3×I×cosθ)=9810/(109×0.8)=64.952kV
これが明らかに違うのは、力率をcosθ=0.8で計算していますが、これは負荷の力率なので、伝送路のr=8Ωとx=25Ωを含めれば、力率は変わるはずなんです。だから答えが合わないのだと思います。

以下は、私のオリジナルな考えなので間違っているかもしれません。

線電流I=109A、受電端電圧Vr=63kV、cosθ=0.8を用いて、さらに負荷はY結線になっているとする。
このとき負荷インピーダンスZとZの成分RとXを求めると、
Z=Vr/(√3I)≒333.7Ω
R=Z・cosθ≒266.9Ω
X=√(z^2-R^2)≒200.2Ω

これがY接続だとすると、伝送路の抵抗8Ωとリアクタンス25Ωが直列接続となっているので、送電端から見たインピーダンスは、
Z'=(r+R)+j(x+X)
=(8+266.9)+j(25+200.2)
≒275+j225
となる。
したがって、送電端から見た力率は、
cosθ’=R/Z=275/√(275^2+225^2)≒0.774

これを質問者さんの式に当てはめると、
Ps=9810kW
Ps=√3×Vs×I×cosθ’
Vs=Ps/(√3×I×cosθ)=9810k/(√3×109×0.774)
≒67133V
≒67kV
となり、大体一致していると思います。
計算誤差と、Vs=Vr+√3×I×(rcosθ+xsinθ)の公式も近似式なので、100%一致することはもともとないのですが、求められそうな気がします。

しかし、正しい保障はありませんし、力率を修正するのが面倒なので、素直に公式で計算したほうがよさそうですね。
私も自信がないので、この計算を質問してみようかな。

この回答への補足

すいません、補足を利用させてください。。。

つまり端的に言うと、問題文に書いてある負荷の力率が伝送路のrとxを含んでいるかいないかを
どうやって見極めれば良いのでしょうか?
なんとなく問題文の中に「電線1条当たり」とか(自分の学習過程において)今までに
見たことない単語が出てきたので(^^)含んではないだろうなぁとは思いますけど、
なにか明確な判断基準をどこで見出せば良いのでしょうか?

補足日時:2011/07/23 22:27
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
なるほど、この公式でもなんとかできそうな感じですね。
ただ1番理解しがたいというか自分の中で納得できないのが、
nantokasensiさんは

>これは負荷の力率なので、伝送路のr=8Ωとx=25Ωを含めれば、力率は変わるはずなんです。

と仰ってるのですが、問題文に書かれてる力率(0.8)

>受電端電圧63kV、負荷の力率を0.8に保って、線路損失を受電端電力の3%以内にしたい。

というのは、すでにその伝送路のr=8Ωとx=25Ωを含めた力率の値ではないのでしょうか?
いや自分もなんとなくですが含んで言ってはいないだろうなぁというのは薄々感づいてはいるのですが、
なんというか、「負荷の力率は~」と言うときに、nantokasensiさんも仰ってるのですが

>したがって、送電端から見た力率は、

送電端から見た力率を問題文で書いてはくれないのでしょうか?
つまり力率をいろいろな視点から見る必要がある、というのがまだイマイチ理解ができないのです・・・
こういう問題に慣れてくれば徐々に理解できてくるのかもしれないのですが、
いきなり、違う視点からの力率が出てきて、2つの力率の違いを頭の中で整理するのが難しいというか、、
うまく説明できず申し訳ないですが。。。

お礼日時:2011/07/23 21:54

負荷容量が記載されてないでしょうか?


この数値だけでは、計算できないと思うのですが・・・
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
いやこれが問題文の全てです。
一応、解答の解説の箇所を画像にして載せましたので
これで参考になるでしょうか?

お礼日時:2011/07/23 00:37

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