No.1
- 回答日時:
たぶん違うね。
きっと、ほかの(不自由)電子が核の周りを動き回っているために(電位の問題で)動くことに抵抗が発生する(近づくと(不自由)電子が外の軌道にとばされる)ためだね。
(不自由)電子って勝手に作った言葉だけど、核に束縛を受けている電子ということね。
そいつが外の軌道に飛ばされると、きっと自由電子になってあいたところをそばにいた自由電子が補充することになるんだろうけど、そのときにでてくるエネルギーが熱になってしまうんだろうね。 きっと。
素人の憶測だけど。
この回答への補足
その後、分かったことは電流とか電磁気とか電子の働きによる物理現象は物体の衝突とか物体の運動など力学的な考えでは説明できないことが分かりました。
従ってこの問題を、原子核や電子の大きさ、その位置関係から力学的に考えて判断してはいけないというところまでは分かりました。
自由電子も、不自由電子も、原子核も原子全体に比べると微々たる大きさであるらしい。
(原子核をテニスボールとすると、原子は半径3kmの球になり、電子は原子核よりも更に小さいとか)
このような位置関係にあって、他の不自由電子が原子核の周りを回っていたとしても、お互いが衝突するとは考えにくいのでは。
No.2
- 回答日時:
厳密な解はすんごくややこしいので他の方に任せます。
>物質の原子構造は、液体であれ、個体であれ内部はスカスカであり殆ど空洞に等しい
これは正しくありません。
これはマクロな物質の密度を量子論的世界に持ち込んだために起こる誤解です。
量子論的には固体も液体も物質は核とその周りの電子でぎゅうぎゅう詰めになっています。
そうでなければ内部に崩壊するでしょう。
>導体が電気抵抗をもつのは電流を引き起こす自由電子が原子核などに衝突して自由電子の運動が妨げられるからである
これは正しいですが、誤解を持って理解されておられるように思います。
導体が導体であるのは自由電子と呼ばれる「フェルミレベル」の頂上にある電子が片方から注ぎ込まれると同時に逆側から出て行くためで、電子一つ一つに注目すると全然自由に行動できないのです。
このことは液体や気体の分子の行動と同じです。
なお量子論的には電子一つ一つを区別することは禁じられています。
区別できる場合もありますがその場合はフェルミ粒子(電子のような)の交換則が適用されるので考えたくありません。
この交換則のために前記のフェルミレベルが生ずるので、これとゲージ対称にあるボーズ粒子(光子のような)だと皆んな基底状態におこってしまいます。
もう充分自分の無知(無恥でもある)をさらしたのでここで失礼します。
>導体が導体であるのは自由電子と呼ばれる「フェルミレベル」の頂上にある電子が片方から注ぎ込まれると同時に逆側から出て行くためで、電子一つ一つに注目すると全然自由に行動できないのです。
電子一つ一つが自由に行動できないのなら、自由電子とは呼べないのでは?
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
膜ではないですが、最外殻電子軌道を原子の大きさと考えても、概ね正しいようです。
古典電磁気学に出てくるような、最も初等的な最初の物性論的考察では、物質は導体と誘電体(不導体)に分けられます。導体の代表は金属材料ですが、金属では最外殻電子軌道が隣り合う原子で、少しオーバーラップしていると、最も初等的には説明され、ほとんど古典的発想です。そうすると最外殻電子は、元の位置から隣の最外殻電子軌道へ、その隣へと渡り歩ける事になります。これが自由電子ですが実情は、最外殻電子軌道がオーバーラップしている限りは、という条件付きです。
電子の移動は電流なので、この渡り歩きはランダムなはずです。そうでなければ電流が見えてしまうからです。ランダムな渡り歩き状態を表す状態量(かな?)が、フェルミの何とかに当たります。導体に電場が生じると、ランダムウォークに方向性が与えられるので、それが巨視的な電流として見える事になります。
一方、誘電体(不導体)では、最外殻電子軌道はオーバーラップしません。それで電子が原子から出て来る事はなく、電場が生じても電流は流れません。ただし電場により原子内で原子核(陽子)と電子軌道は、電場方向への偏りを起こし、打ち消しあっていた±の電荷が見えるようになり、新しい電場が生じたかのように見えます(もともとあったんですけど)。これを分極(誘電)と言います。
ところで誘電体で隣り合う原子は、これでは相互作用せず、バラバラに分解しそうです。マックスウェルに続く、19世紀末~20世紀初頭のローレンツはこの点に関して、恐らく史上初の物性論的考察を行い、物体の原子は電気力,磁気力によって結合し支え合っている、という電磁論的自然観のモデルを提出します。このモデルは今でも、基本的には正しいです。ただし相互作用の内部機構は、全くわかっていませんでした。それを次第に明らかにして行ったのが、量子力学の主要な動機づけも与えた原子物理学です。
という訳で、電子と原子の衝突を語るには、電子と原子の相互作用を(主に)担う電気力を考える必要があります。電流となった自由電子は、電場によって与えられた余剰な運動量や運動エネルギーを持っています。ミクロの世界では、どちらも保存するので、ここではどっちを使っても同じです。
隣の原子に自由電子が軌道を乗り換えるという事は、その電子が、隣の原子にトラップされるという事です。隣の原子の最外殻電子軌道は、電流の方向と平行ではありません。そこでトラップされた電子は、あらぬ方向へ行こうとし、電気力を通じて隣の原子の原子核を揺り動かすはずです。ランダムウォークの場合は短時間に全方向への揺れが起きると考えられるので、原子の時間平均位置は静止しているように見えますが、電流の方向性があれば違います。原子核が揺れれば、その周囲の不自由電子軌道も揺れるので、原子全体が揺れた事になります。
原子が揺れたという事は、電流となった自由電子と原子は、電場によって与えられた余剰な運動量を交換した、という事です。原子の揺れとは熱の発生であり(熱/統計力学)、運動量の交換は、ニュートン力学において「衝突」と言われます。
以上の話で問題になる点は3つあります。一つ目は、電流となった自由電子と原子の相互作用は、そんなに強いのか?という点です。強いと考えざる得ません。たとえ物質がスカスカであっても、それを支えて物体形状を維持するくらいに、電子と核子の電気力,磁気力の密度は濃い訳です。これは経験事実です。
2点目は、原子同士はこすれ合ってもいないのに、なぜ熱が発生するのか?という点です。統計力学については言いすぎかも知れませんが、「熱とは、原子(分子)運動の、運動エネルギーの平均値だ」という事を、「内部機構に関わる事なく」、色々な経験事実から明らかにしたのが、熱力学の素晴らしい点です。
もちろん、その具体的機構は追求されます。それがたぶん、#1さんや#2さんが仰っている量子的な機構です。しかし、熱力学によって明らかにされた現象論的法則がなければ、統計力学や量子的考察も不可能だったと思います。このような事は、ニュートン力学にも該当します。
3点目は、衝突とは何か?です。ニュートン力学によればそれは、運動量の交換です。ここでは敢えて量子力学に対して、ニュートン力学を現象論的法則と呼びます。
電磁気学にも運動量保存則と、エネルギー保存則はありますが、物質としてニュートンの運動方程式に従う荷電粒子(電子や陽子)の運動量と力学的エネルギーと込みにして、電磁場の運動量保存則やエネルギー保存則を語るのが本来です。つまり「内部機構に関わる事なく」、色々な経験事実から、運動量やエネルギーの概念を導いたのが、ニュートン力学の素晴らしさの一面です。それは電磁場にさえ適用可能なものでした。そしてこの現象論的法則は、まるごと4世紀の間、適用範囲内(銀河系以内の日常経験)に対して、一回も不正解を与えていません。信じるしかないと思えます。
という訳で、電流の方向性を持った自由電子と原子との相互作用を、「衝突」と呼ぶ訳です。今では、具体的衝突内部機構も量子力学に基づいて、かなり詳細に検証されています。
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