早速ですが、質問させて頂きます。
磁力線に関する質問ですが、物理の教科書を読んでいて疑問に思いましたのでよろしくお願いいたします。疑問点は3点あります。
まず1点目です。
教科書の図では、長い棒磁石の周囲にN極からS極に向かって磁力線が描かれています。
磁界の様子を表すのに磁力線を用い、磁力線の接戦の方向がその点での磁界の方向と一致する(磁界中で、磁石のN極が受ける力の向きにN極を少しずつ動かしたときにできる曲線が磁力線)ことは分かるのですが、磁力線が密集しているところほど磁界が強いというところが理解できません。
磁極を出る磁力線を磁界の強さに応じて合理的な密度で描いたとしても、そこから描かれる磁力線というのは、磁界の力の向きに(接戦が磁界の力の向きになるように)、言い換えれば磁界中に置かれたN極が受ける力の向きに描かれるものです。その結果として、磁力線の密度がなぜ磁極から離れた任意の点で磁界の強さに比例するかが分かりません。
つまり、磁力線というのは、磁界の向きに基づいて描いたものなのに、その結果として都合よく、密度が磁界の強さを表すことになるかがなぜだか分からないです。
(イメージ的には圧力のようなものなのでしょうか?)
2点目ですが、教科書に掲載されている棒磁石の図の磁力線は磁力線同士が、様々な間隔で描かれておりこのような場合、磁界中のある点の密度というのはどのように求められる(計算される)のでしょうか?
(磁力線の間隔が一定なら本数÷面積で簡単に求められます。)
最後に、1点目の質問でも書きましたが、長い棒磁石の図において合理的な密度で磁極をでる磁力線を描かなくてはなりませんが、教科書の図を見ていると一様な密度では出ていないように思われます。磁極における磁界の強さは、どのようになっているのでしょうか?
以上、長文すみません。
よろしくお願いします。
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
No.1です。
計算は無理ですのでフィッティングといって繰り返し計算し、
隣の条件と一致するような計算を何回も行う解析があります。
有限要素解析といい下記に永久磁石の解析があります。
空間をメッシュ(網状)に分割してその網の中での強度、方向を計算します。
キーワードは有限要素法による磁場解析です。
http://computation.cside.com/mag-index.html
No.5
- 回答日時:
磁力線は、N極(単極子)が受ける力の向きを現したものというのは、あくまで結果です。
次のように考えてください。
磁力は、距離の二乗に反比例して小さくなりますが、それをイメージするとき磁場の強さが同じ点を結んだ面を考えるとそれは、磁荷を中心とした球の表面になります。
・その球の表面積は中心からの距離の二乗に反比例します。磁力線を仮定すると、磁力線は途中で消えたり現れたりしないと考えると、その表面を貫く磁力線の数も中心からの距離の二乗に反比例して小さくなります。
・磁力線の向きは、その表面のある点でN単極子が受ける力の向きですから、つねに表面に垂直な向きになります。
三次元的にはゴムの膜の上に重りを置いたとき、その膜の変形と、その膜の上に球を置いたとき球が力を受ける方向をイメージすると良いでしょう。膜の変位の量がへこみ具合で、同じ凹みの高さを線で結ぶと円になる。その点におかれた球は中心に向かって力を受ける。
磁力線は、あくまで磁力を考えるときの仮想ですが、実際にそれが存在するように考えて問題ないのは、そういうことです。ひとつの磁気単極子が一本の磁力線を作り出すと考えても良いでしょう。
その磁力線には次の性質があるといわれるのは、以上のことをあらわしているのです。
・N極から出発する。
・ゴムのように張力を持つ
・途中で消えたり、現れたり、交差しない
・同じ向きの磁力線どおしは反発し、逆向きの磁力線は引き合う
>(磁力線の間隔が一定なら本数÷面積で簡単に求められます。)
磁力線の間隔が一緒のところを結ぶと先の球の表面になりますから・・・
棒磁石の磁極の中心は、両端にはありません。端から中心に寄っています。
ご回答、ありがとうございます。
点磁極から出る磁力線の密度と磁界の強さは理解できるのですが、棒磁石のように両端に磁極がある場合でも、磁力線の本数の密度が磁界の強さを表すことが理解できずに困っています。
今回のご回答、ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
質問の意図にそえるかどうか自信はありませんが,私の思うところを述べさせてください。
まず,電場における電気力線に関して同様の疑問をもたれているでしょうか? もし,電気力線について疑問がないのであれば,静磁場に関する限り磁力線についてもまったく同様に考えることができますので,回答はここで終わりです。おそらくmt14115さんは電場における電気力線についても同様の疑問をもたれるのであろうと推察した上で以下述べます。
(1) 力線は
「単位面積あたりを垂直に貫く本数(面積密度)が場の強さを表す」
という定義の下では,電荷から出る本数でさえ自然数ではないので現実の図に描かれる力線はあくまで本来の「密度」にほぼ比例するように描かれると考えるべきです。したがって,たとえば力線密度が低い場所ではさらにいくらでも任意に全体としての本数を増やせる(1本あたりが表す場の強さを小さくできる)ので,どの位置においてもその「密度」は表現可能です。
(2) 場の向きに描いただけの力線の密度がなぜどの点においても場の強さを表現できるのかという点については,ひとつは場の強さは常に空間的な連続性をもっている,という性質からくるものであるということができると思います。場が連続的に変わる以上,場の源(電荷や磁極)のないところで突然力線の本数が変わってはいけないのですね。連続的な変化は力線の密度によってこそ表現できるということです。そしてもうひとつより重要なのは,単一の場の源(電荷や磁極)から生じる場は逆2乗の法則(クーロンの法則)が成立する限り,合計本数が変化しない(途中で枝分かれや生滅のない)力線の方向と密度で表現できることすなわち「ガウスの法則」が数学的に証明されることです。
(3) 逆2乗の法則の成立自体は,私たちの空間が3次元であることと密接に関わっているように思われます。たとえば,点光源から出る光の強さも逆2乗の法則によって減衰しますから,光線を力線と同様に「数える」ことにすれば,単一の光源から決まった数の光線が出て,その密度によってその位置の光の強さというものを表現することができますね? 結局のところ,力線が通過する球面の面積が半径の2乗に比例するという単純な数学的関係とクーロンの逆2乗の法則がうまくかみあっているわけです。
電場における「ガウスの法則」に対して理解を深められることをおすすめします。ガウスの法則とクーロンの法則が同値であることや,ガウスの法則とそのイメージの表現である力線の本質的な関係を知れば,疑問は解決されるのではなかろうかと思います。
お礼が遅くなり、すみません。
ご回答ありがとうございます。
おっしゃる通り、電気力線についても磁力線同様の疑問(各点での接戦が電界や磁界の力の向きになるように描かれたのが電気力線、磁力線なのに、なぜその密度によって電界、磁界の強さをも表現できるかが理解できない)を持っております。
回答の中で(1)の磁力線を何本書くかは任意であるというのは理解できます。
(2)において、場の連続性というご説明の中で、磁力線や電気力線が途中で発生したり消滅したり折れ曲がったり、枝分かれ、交差はしないというのもイメージはできます。
ある点における電界(磁界)の向きや大きさは、その源である点電荷や点磁荷から受ける力の合力のそれなので、向きが1方向に定まらなかったり、大きさが不連続に増減することはないという意味と捉えています。
その連続性は理解できるのですが電界や磁界のあらゆる点において、その電気力線や磁力線の本数の「密度」がその強さを表すことが理解できません。
そうなると、自分にとっての疑問点というのは、電気力線や磁力線というのはそもそもどういう概念かという点かという事かもしれません。
今まではそれらが電界や磁界の向きを表現することによって、なぜ結果として本数の密度によって強さを表せるかという疑問でしたが、概念的な理解が間違っているのかもしれません。
(3)のご説明では、点電荷や点磁荷について、電気力線や磁力線の密度が電界、磁界の強さを逆2乗の法則によって表すことを言われているのだと思います。それはイメージできるのですが、棒磁石のような両端に磁極がある場合などの磁力線の密度と磁界の強さが理解できません。
長文になりすみませんでした。
ガウスの法則についてはネットで調べましたが、知識が中学~高校レベルのためよく理解できませんでした。
ですが、ガウスの法則を理解すれば、確かに今回の疑問も晴れそうに思います。
やさしく説明されている文献など教えて頂ければ、幸いです。
今回のご回答、ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
>磁力線というのは、磁界の向きに基づいて描いたものなのに、その結果として都合よく、
>密度が磁界の強さを表すことになるかがなぜだか分からないです。
>(イメージ的には圧力のようなものなのでしょうか?)
静電力の場合と同様,磁力の場合もクーロンの法則にしたがって,力は距離の二乗に反比例します。
磁力線は,この「逆二乗則」を説明するための考え方です。すなわち,磁極からは
磁力線という見えない束(磁束)が出ている,その面積あたりの密度(磁束密度)から決まる磁界の大きさによって,単位磁石に働く力が決まると考えます。
点磁荷のまわりで,磁束密度は距離の二乗に反比例してうすまっていきます。
距離の二乗に比例して球面の面積が大きくなるからです。この結果,距離の二乗に反比例する力が働くというクーロンの法則が説明できます。
磁力線そのものは縮もうとし,平行する磁力線どおしは反発することが知られています。この考え方を定量化にしたものとして,マックスウェルの応力があります。磁束密度の二乗に比例した圧力が伝わる,
という考えて磁力を計算することが出来ます。
>教科書に掲載されている棒磁石の図の磁力線は磁力線同士が、様々な間隔で描かれており
>このような場合、磁界中のある点の密度というのはどのように求められる(計算される)のでしょうか?
>(磁力線の間隔が一定なら本数÷面積で簡単に求められます。)
正確に描かれた図なら,一定磁束値毎に磁力線が1本引かれているはずです。描かれた磁力線の密度(面積あたりの本数)と磁束密度は比例します。磁力線の密度濃く集まっていれば磁束密度が高く,磁力線がまばらなら磁束密度が低いです。
>長い棒磁石の図において合理的な密度で磁極をでる磁力線を描かなくてはなりませんが、
>教科書の図を見ていると一様な密度では出ていないように思われます。
>磁極における磁界の強さは、どのようになっているのでしょうか?
磁極における磁束密度は,複雑です。ひとつは磁石自体がどう磁化されたかに依存すること,もうひとつは磁極の形状によって磁束が集中する点があるからです。例えば,角があるとそこに磁束が集中することが知られています。
磁束の分布は,有限要素法などの計算によって,精密な答えを求めることは出来ます。教科書の磁束の図が,どこまで正確に磁力線の分布を表しているか,すなわち,だいたいのイメージを表すポンチ絵なのか,厳密に磁界計算をした磁束分布なのか,は場合によります。
早速のご回答ありがとうございます。
点磁荷から一定の密度で放射された磁力線が、球面の面積(点磁化からの距離の2乗)に反比例してうすめられることはイメージできます。この場合、磁力線の密度が磁界の強さを表すことになることも分かります。
今回、質問した両端にN、S極をもつ棒磁石の場合、その磁界のある点での向きはその点におけるN、S両極から働く力の合力のはずです。
そうしてN極から徐々に離れながら、各点における合力の方向に基づいて描かれるN極からS極までの磁力線は無数に描くことができるのですが、磁極において合理的な密度で磁力線を間引くことで、磁界を表現していると理解しています。
その際に、磁力線というのはあくまで力の向きによって描かれたものなのに、結果としてその密度が磁界の強さを表すことになることが最大の疑問です。
マックスウェルの応力に関する磁力の計算方法の説明、ありがとうございます。ただそれ以前に、磁力線の密度=磁界の強さという理解ができません。磁力線が磁界の向きに基づいて描かれる結果、その密度によって磁界の強さを同時に表現するという因果関係について教えて頂ければ幸いです。
また磁力線の密度に関しては、いうなれば密度という面積あたりの概念が磁界中の任意の点でも定義されるのかということを教えて頂ければ幸いです。すなわち、各点でまちまちの濃淡で描かれている磁力線のある任意の点での密度というのはどのように計算するのかがわかりません。
磁極における磁束密度が複雑なこと、はじめて知りました。教えて頂き、どうもありがとうございます。
No.2
- 回答日時:
恐らくと思いますが、磁力線とベクトルの表記について少し誤解をされているのではと思います。
磁力は距離の2乗に反比例する性質のものです。
ですから磁力線がN・S極から一本線で書かれていても、距離と共に減衰しているのです。
ベクトルの表記では方向と力を矢印のみで表しているので、ここに無理が生じます。
あくまで教科書の表記上での問題です。
それから磁力線は本来線で描ける代物では無いことを理解してください。
早速のご回答ありがとうございます。
磁力線とは磁界中で磁石のN極が受ける力の向きにN極を少しずつ動かしたときにできる曲線であり、磁力線自体は、その接戦方向によって、ある点における磁界の力の向きのみを表現しているものと理解しています。
ただそのようにあくまで力の向きに沿って磁力線が描かれた結果、なぜその密度が磁界の強さ(磁界中で1WbあたりのN極が受ける力)を表すことにつながるのかが理解できません。
点磁荷から射出する磁力線が距離の2乗とともに(すなわち球面の表面積に)反比例して密度がうすめられ、それが磁界の強さを表すのはイメージできるのですが、棒磁石のように両端にN,S極がある場合、磁界の力の方向を表す磁力線というものの密度が磁界の強さを表すことが理解できません。
教えて頂ければ幸いです。
今回のご回答ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
概念で受け取っていただきたいのですが、
棒磁石の上に紙を敷いて砂鉄を巻くと磁力線が見えます。その磁力線は密度に比例しています。
但し平面上になります。
磁力線は本(1本、2本)で数えられ、1cm角の面積を磁力線が何本通るかで800本なら800ガウス(cgs)、
これは、ホール素子を空間においた時に計測できる値と比例していると思います。
うろ覚えですみませんが。
ご回答ありがとうございます。
1cm角の面積を通る磁力線が、1cm角内部で疎密が一定でない場合、どのように計算すればよいのでしょうか。
教えて下されば幸いです。
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