No.5
- 回答日時:
> 標準生成Gibbs Energyから平衡定数を求めるとありますが、
> -ΔG°は標準生成Gibbs Energyのことでしょうか。
化合物(または単体)のそれぞれの標準生成Gibbs Energyに化学反応式の係数νi(原系がマイナス、生成系がプラス)をかけて足し合わせたものにマイナスをつけたものが-ΔG°です。ΔG°が大きく下がると-ΔG°はプラスで大きな数字になり、平衡定数Kが大きくなります。
> 標準生成自由エネルギーと
> 標準生成Gibbs Energyの違いを教えて頂けないでしょうか。
違いはありません。自由エネルギーは一般にはHelmholtzの自由エネルギーとGibbsの自由エネルギーがあります。そして化学変化の前後でTとPが同じの場合、Gibbs自由エネルギーが減少する方向に自発的変化が進行します。
「標準生成・・・」とつくのは、T=298.15 K、P=1x10^5 Paの時に割り付けられている値を扱う時です。
お礼が遅くなり申し訳ありません。
熱の出入りを計算するとき(平衡定数を求めるとき)に使う自由エネルギーを「標準生成Gibbs Energy」と呼び、その結果の値を「標準生成自由エネルギー」と呼ぶと理解して宜しいでしょうか。
追加で何度も質問して申し訳ありません。下記についても教えて頂けると幸いです。
(1)これから求められる平衡定数は、圧平衡定数ではなく濃度平衡定数として取り扱えますでしょうか。
(2)平衡定数から濃度を求める場合、
C + 2H2O → CO2 + 2H2 では3次方程式で解けるのですが、
CH4 + H2O → CO + 3H2 のような高次方程式になる場合どのように求めたら宜しいでしょうか。
宜しくお願いします。
No.4
- 回答日時:
>標準生成ギブスエネルギーはどのように活用できるのでしょうか。
化学ポテンシャルを考えます。化学ポテンシャルμはGについての部分モル量で、ある成分iの化学ポテンシャルはμi=(∂G/∂ni)_t,pとなります。そして平衡状態は化学式が
ΣνiXi=0・・・(1)
と書ける時(Xiが各化学種、νiが反応式の係数で、原系でマイナス、生成系でプラスととします。)平衡状態では
Σνiμi=0・・・(2)
となります。そして
μi=μi*(T,P)+RTlnxi・・・(3)
です。ここでxiは成分iの系でのモル分率です。このように表せるのは理想系で、非理想系なら活動度aiを使ってμi=μi*(T,P)+RTlnaiと書きます。(2)と(3)を組み合わせると
-Σνiμi*=RTlnxi^νi・・・(4)
となります。xi^νiは、各成分のモル分率の反応式の係数乗したものの積です。しかもνiは原系はマイナスとするので分子に回ります。つまり
K=xi^νi・・・(5)
は平衡定数です。一方-Σνiμiが、-ΔG°と書くもの、つまり各成分の標準生成自由エネルギーにその成分の化学式の係数(原型はマイナス)をかけて合計し、全体にマイナスをつけたものになっています。(4)の左辺は反応にともなう標準生成自由エネルギーの変化の符号を変えたものです。よって(4)は
-ΔG°=RTlnK
となります。たとえばaA+bB→cCという化学式があり、A、B、Cの標準生成ギブスエネルギーがそれぞれga°、gb°、gc°であるならΔG=cxgc°-axga°-bxgb°です。K=[C]^c/[A]^a[B]^bです。この時表からそれぞれの標準生成Gibbs Energyを知れば、すくなくとも反応の前後で298.15 K, 1 atmの時の平衡定数はわかります。平衡定数の温度依存性はvan't Hoffの式
(∂lnK/∂T)_p=ΔH°/RT^2
より求められます。平衡定数の圧力変化は
(∂lnK/∂P)_t=-ΔV/RT
により求められます。ΔVは反応にともなう体積変化です。
丁寧に教えて頂き、ありがとうございます。
最後のところで、標準生成Gibbs Energyから平衡定数を求めるとありますが、
-ΔG°は標準生成Gibbs Energyのことでしょうか。標準生成自由エネルギーと
標準生成Gibbs Energyの違いを教えて頂けないでしょうか。
No.3
- 回答日時:
No.2です。
表にはエントロピーについては298.15 K, 1x10^5 Paでの絶対値がでています。したがって単体もゼロではありません。
しかし値標準生成ギブスエネルギー、標準生成エンタルピーについては298.15 K, 1x10^5 Paの条件の単体についてはゼロを割り付け、化合物については生成する時の自由エネルギー変化、あるいはエンタルピー変化を割りつけています。絶対値ではないですが、化合物同志の自由エネルギーやエンタルピーの差を求めるのにその数値を使って矛盾のない体系ができます。
しかも
C+2H2=CH4
で実際にこの通りの実験でメタンを作ってエンタルピー変化をはからなくても
CH4+2O2=CO2+2H2O+Q1
C+O2=CO2+Q2
2H2+O2=2H2O+Q3
のデータを知っていれば
C+2H2=CH4-Q1+Q2+Q3
で熱量は計算できメタンの標準生成エンタルピーはわかるわけです。
ありがとうございます。示して頂いたのはヘスの法則ですね。よく理解できました。
無学で申し訳ないのですが、標準生成ギブスエネルギーはどのように活用できるのでしょうか。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
H2にゼロがわりつけてあると同様にCはゼロです。
ただしこのCはGraphite(六角形の網目が層状に重なる構造をもちます)です。石炭は完全なグラファイトではないですが、ゼロでよいのではないですか。因みにCで正四面体構造がつながったダイヤモンドは+2.9 kJ/molです。
ありがとうございます。元素単体の物質は0ということでしょうか。
平衡定数を求めるためだけに標準生成自由エネルギーを調べていて、標準生成自由エネルギーについてよく理解できていませんでした。もう少し勉強してみます。
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