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(先日同じような質問をさせていただいたのですが、
たくさんの回答と考察をいただきたので、1度整理したのと、
グルコースのみだった計算、糖・脂質・タンパク質それぞれで計算し直し、
標準的なPFCバランスで比を取るなど、より正確な計算を心がけました)


<本題>

スポーツ科学に関わっています。
ヒトは1日どの位のATPを消費しているのか知りたくなりました。
しかし、上手く計算が合いません。


計算を単純化するため、
成人男性のエネルギー源をグルコースのみとしました。


活動的な成人男性の1日の消費カロリー: 2,500 kcal/day
グルコース1g当たりのカロリー数: 4 kcal/g (下記の前提より)
グルコースの分子量: 180 g/mol
→ 1日あたりの必要なグルコース量: (2500/4)/180 = 3.5 mol/day →①

グルコース1分子あたりのATP合成量: 32 ATP(C6H12O6 + 6O2 → 6CO2 + 6H2O + 32ATP)
(※ P/O比は、NADH=2.5 ATP, FADH2=1.5 ATPで計算)

1日に必要なATP量: 32*3.5(①) = 111 mol/day
ATPの分子量: 507 g/mol
1日あたりの 延べATP消費量: 507*111 = 56,305 g/day →②

同様に、
・脂質のみ(ステアリン酸C18で仮定)
・タンパク質のみ(アミノ酸代謝で計算,下記参照)
で計算すると(計算は割愛)、
・(脂質)1日あたりの 延べATP消費量: 59,428 g/day →③
・(タ質)1日あたりの 延べATP消費量: 49,783 g/day →④
となります。

タンパク質P、脂質F、糖Cそれぞれから算出したATP消費量を、
標準的な食事PFCバランス、P:F:C = 0.15: 0.25: 0.6で調整すると、
・1日あたりの 延べATP消費量: 55,485 g/day (110.0 mol/day →⑤)

したがって、
活動的な成人男性が1日に消費するATPは、延べ 55.5 kg。
と計算できます。


実際、他の方からいただいた情報でも
・ATP 49 kg
・ATP 69 kg(体重 70kgの成人)
とおおむね似た数字で、

それぞれ微妙な前提の違い、
・設定した代謝量
・計算に用いたNADH, FADH2のP/O比(それぞれ3ATP,2ATPか、2.5ATP,1.5ATPか)など
の違いからくる許容範囲の誤差ではないかと思われます。


…なのですが、

ATP → ADP + Piで生じるエネルギーが、
7.3 kcal/mol (30.5 kJ/mol)ですが、 →⑥

先ほど算出したATP量から逆算(⑤*⑥)しても、
・1日に消費するATPから発生するエネルギー: 803.3 kcal/day
となり、前提の 2,500 kcal/dayに全く届かいない数字となってしまいます。

前提のどこかが間違っているのでしょうか?
見落としてるところもありそうです。

ご教示いただけたら幸いです。
よろしくお願いいたします。



<前提>

分子量
・ATP: 507.18 g/mol
・グルコース: 180.156 g/mol
・ステアリン酸:284.48 g/mol
・アミノ酸平均分子量: 136.9 g/mol

ATP合成量
・グルコース:32 ATP
・脂肪酸C18:120 ATP
↓内訳
・アセチルCoA: 10 ATP/unit
・NADH: 2.5 ATP/unit
・FADH2: 1.5 ATP/unit
・グルコース(解糖系)→ 2 アセチルCoA(注) + 4 NADH + 2 ATP (注:解糖系で生じたピルビン酸がクエン酸回路に入る前にアセチルCoAとNADHに変換)
・ステアリン酸C18(β酸化)→ 9 アセチルCoA + 8 NADH + 8 FADH2 -2 ATP(脂肪酸のアシル化)
・平均的アミノ酸 → 21.5 ATP *4


代謝量計算:
・活動的な成人男性 2,500 kcal/dayと仮定
・基礎代謝量 x 身体活動レベル + 食事誘発性熱産生 = 総エネルギー消費量
・(→呼気分析からWeirの式を用いて計算。Weirの式の前提は?)

各栄養素のエネルギー量:
・グルコース 4 kcal/g、タンパク質 4 kcal/g、脂質 9 kcal/g
・アトウォーター係数として1981年に国連大学等が発表*1
・(→ただし、この係数には論争あり)

理想的なPFCバランス*5
・タンパク質: 10-35%(15%で計算)
・脂質: 20-35%(25%で計算)
・炭水化物: 45-65%(60%で計算)


ATP → ADP + Piで生じるエネルギー量:
・7.3 kcal/mol (30.5 kJ/mol,標準自由エネルギー変化⊿G0')
・(→標準状態{25℃,1気圧,濃度1M}での数字。ただし、細胞内だと12 kcal/mol{50 kJ/mol}になるらしい?*2*3)
・(ただし、12 kcal/molで再計算しても1332 kcal/dayで、代謝量 2,500 kcal/dayには届かない)

*1: "The Relationship Between Food composition and Available Energy" https://www.fao.org/3/M2847E/M2847E00.htm
*2: "This hydrolysis of the terminal phosphate of ATP yields between 11 and 13 kilocalories per mole of usable energy." https://blossoms.mit.edu/sites/default/files/vid …
*3: 「この- 30.5 kJ/molという値は標準状態の値で,実際の細胞内の⊿G'は約-50 kJ/molくらいになる」 http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/gener …
*4: ", there is a net yield of of ~21.5 ATP for each amino acid processed on the average ~ as 21,573 nmol ATP from 1,000 mmol amino acids)." https://journals.physiology.org/doi/abs/10.1152/ …
*5: 米国農務省 https://www.dietaryguidelines.gov/sites/default/ …


<質問の意図>

スポーツを嗜む一般の方に、
細胞レベルで起こっていることを
わかりやすく説明するための一環で、
まず自分が理解したいと思いました。

運動強度や
筋繊維の種類によって、

・無酸素性運動 (主要な代謝源が、糖質やクレアチン)
・有酸素運動 (同、脂質)

と筋肉でのエネルギー産生方法が変わるのですが、

最終的に筋収縮は、
ATPのエネルギーに由来します。
(ミオシンヘッドが、アクチンフィラメントを引っ張る)

ですので、
短距離走とマラソンの違いや、
筋繊維の違い、エネルギー効率の話
試合前のコンディショニングなどの話をする時に、
ATPの視点があったら面白そうだなと思いました。

質問者からの補足コメント

  • 消費エネルギーなのに摂取PFCバランスで比率を取っていますが、
    摂取したエネルギーを計算しているわけではありません。

    栄養状態、運動強度によって代謝比率が大きく変化するのと、
    安静時の代謝比率に関する信憑性のある資料が見つからないため、
    標準的な比率で摂取し、標準的な活動すれば、摂取比率と代謝比率は同等になる、
    というちょっと無理やりな仮定なので、改善したいところではあります。
    (ただ、問題の根本的な主旨にはあまり関係ないので、
    今のところそのままにしてあります)

      補足日時:2022/10/07 19:57

A 回答 (3件)

「消費」をどうとらえているのかがわからないんだけど, 事実として


摂取したエネルギーがすべて ATP に変換されるわけではない
というのがある. つまり, 「摂取」したエネルギーのうち相当量は代謝の過程で ATP にはならずただ「体温」という形で放出される.

この, 「ATP にならないで体温として放出される熱量」を「消費」したとみなすのかみなさないのかなんだけど
「消費」したとみなす
のであれば「そもそも『消費』されるエネルギーが全て ATP から供給されるわけではない」ということになるし,
「消費」したとはみなさない
んだとしたら「2500 kcal/day の根拠はなにか」という問題になる.
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この回答へのお礼

こんなこと言いたくないですが、

2人とも変なマウント取ってきて
非常に失礼だったので正直に言います

2人とも基本的な生物学を理解してますか?
少なくとも、仕事で生物学をやってないことはわかりました。
でなきゃこんなに回答が的はずれなはずありません
1番最初の回答から違和感は感じてたが、、
グルコースがβ酸化するって、、、
何度も説明してもまだ「『消費』をどうとらえてるかわからない」って、、

ありがとうございました

お礼日時:2022/10/17 20:06

えぇと, 「摂取」した 2500 kcal/day の中には


ATP に蓄えられるエネルギー
もあるけど
ATP には蓄えられないエネルギー
もある, ということは理解できている?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます

うーん、「消費」した2500 kcal/dayの話をしてるのですが…私の説明がわるすぎるんですよねたぶん…2人も勘違いしてるから…

1日で消費するatpは、数十キロオーダー
t_fumiakiさん情報だと、49 kg
ddeanaさんの資料だと、69 kg
私の駄計算だと、55.5 kg

これが、
生命維持、「熱放散」で消費されて
その合計が2500 kcalまたは
それに近い数になるはず

だけど、
atp加水分解エネルギーは、7.3 kcal/molで、
3人とも800 kcal程度にしかならない
「熱放散」込みが前提なので、
「足りない部分は熱放散で消えた」
とはならない

逆に、
2500kcalをatp加水分解で計算すると、
173.7 kgのatpを1日で消費してることになる
これだと、私の計算とか関係なしに、
そもそもt_fumiakiさんの情報はガセってことになりますけどそれでいいの?

atpに蓄えられないエネルギーって、
tagとかクレアチン、グリコーゲンとかですかね
nadh,fadh2のこと?あとはアミノ酸プール?
いずれにしても「摂取」じゃなくて「消費」なのでここだと関係ないかな…でも知らない情報があれば勉強になるからうれしいです!

お礼日時:2022/10/07 22:39

基本的に発想が変では有りませんか?


摂取したカロリー(エネルギー)が全てATPの合成に使われてる、と言う発想が違います。

全てATPの合成に使われてると仮定するなら、分解で得られるエネルギーと等しくならないと変ですが、そうじゃ無いから、仮定が違うんですよ。

ATPの合成には酵素が関与しますが、効率100%どころか50%程度で有って、残りは熱として放散されます。

また摂取カロリーは、栄養素を燃やした時の熱量で測ってるだけだから、栄養素が100%ATP合成に使われる訳でもありません。
細胞膜や細胞壁の新陳代謝の材料になりますから。

摂取カロリーの内、ATP合成に寄与するのは1/3程度です。

出来たATPを分解して得られるエネルギーが摂取エネルギーより少ないのは変だと言う発想自体が変ではないですか?
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます!

今回の計算は、
「摂取したエネルギーの内、どの位ATPに変換されるのか」
ではなく、

「活動にで消費したエネルギーが、ATP換算だとどの位なのか」
なので、回答していただいた考えとは、逆の考え方です。

生物の活動エネルギーは、
結局のところATPに由来するので、
体内での化学物質の生合成、
食事で発生する熱DIT
体温の維持、
いずれにせよ、
ATPから来てるなら、
それがどの位使われてるのかな~、と

今回の前提の場合、
活動エネルギーは、2,500 kcalには、
生命維持に使ったATPエネルギー(それこそ細胞膜や新陳代謝の材料として)、
熱(体温)に放散されたATPエネルギーが合算されているので、
その点は問題ないかな?と思います。

何度も回答ありがとうございます!
よければまたよろしくお願いいたします!

お礼日時:2022/10/07 19:38

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