選択公理を導入すると、下記の命題(1)が証明できるそうです。(Wikipediaの選択公理の記述)
命題(1):任意の二つの集合 A,B について、A から B への単射があるか、または B から A への単射がある。
素人丸出しの例題で恐縮ですが、上記の命題(1)で、任意の集合として以下を選びます。
集合A:原子の名前を要素とする集合とする。
集合B:地球上の国名を要素とする集合とする。
この場合、AからBへの単射もないし、BからAへの単射もなく、命題(1)が偽であるように思えます。
選択公理を用いると証明できるとされる命題(1)は、何を意味しているのでしょうか。
数学の素人にもわかる簡単な例で命題(1)の意味をご説明いただけると助かります。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
> 結局、数学では”任意の集合”はすべて、要素を順番に並べることができるというものなのでしょうか。
選択公理と同値である「整列可能定理」というのがあり、
*「定理」とは言っていますが、実際は整列可能定理から選択公理が導かれ、また選択公理から整列可能定理が導かれる
それを使うと要素を順番に並べることができ、しかも並べ方にある条件を課すことができることが保証されます。
>選択公理と同値である「整列可能定理」というのがあり、
なるほど。
詳細は理解できないながらも、視界が開けた気がします。
いただいたキーワードで少し勉強してみます。
どうもありがとうございます。
No.2
- 回答日時:
横から突っ込みを入れると
> たまたま太陽との距離が同一な恒星があるかもしれません
> 恒星と太陽との距離以外のなにか別の属性が定義できない限り
例えば恒星が3つあって、太陽との距離がそれぞれ 2, 2, 3であったとします(単位は今の場合どうでもよい)。この場合集合として{2, 2, 3}というのを考えることになりますが、これは{2, 3}と同じである事は理解していますでしょうか?(つまり、この集合の要素数は2つであって、『3つではない』)
多分集合論を扱う最初の段階で習うと思いますが、正確にどこの単元かは知らない...
選択公理を見ているのなら、そのついでに「外延性公理」について確認しておくといいです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E7%90%86% …
にも書いてありますが、{2, 2, 3}と書いても、{2, 3}と書いてもこの集合の要素は2と3だけですね。
二つの2を区別したいのなら、それは例えば恒星と距離のペア <A, 2> <B,2>のような、距離「だけ」以外の別のものを考えているのであって、既に「数値を要素とする集合」を考えているのではありません。
ありがとうございます。
>この場合集合として{2, 2, 3}というのを考えることになりますが、これは{2, 3}と同じである事は理解していますでしょうか?
それを理解しておりませんでした。
どうも、数学と実世界の区別ができていませんね。
結局、数学では”任意の集合”はすべて、要素を順番に並べることができるというものなのでしょうか。
No.1
- 回答日時:
原子の名前も、地球上の国名も、どちらも有限個なので、
一列に並べて番号をつけることができます。
番号のつけかたはイロイロありますが、
何にせよ番号がつけば、番号が同じ要素を対応させて、
個数の少ないほうから多いほうへ単射が定義できます。
集合が非可算だと、自然数の番号をつけることはできませんが、
それでも、一列にならべることさえできれば、
先頭の要素どおしを対応させて、両方の集合から要素を一個づつ減らす
ことの繰り返しで、単射を定義できます。
これが、選択公理を使った一般の場合の証明です。
allice_44先生、いつもありがとうございます。
命題(1)の意味することが理解できました。
集合A,Bが共に非加算の無限集合であっても、片方からの単射が可能でることを証明できる点に意味があるのですね。
次なる疑問がわきました。
>集合が非可算だと、自然数の番号をつけることはできませんが、それでも、一列にならべることさえできれば、
つまり、任意の非加算無限集合で、「一列に並べることができないもの」が定義できれば、それが命題(1)の否定になるのでしょうか。
たとえば、有限集合Aを考えてみます。
「宇宙にある恒星と太陽との距離」という数値を要素とする集合を考えてみると、たまたま太陽との距離が同一な恒星があるかもしれません。このような集合をAと定義したときでも、任意の無限集合B(たとえば整数の集合)に対して単射ができるのでしょうか?
この場合には、恒星と太陽との距離以外のなにか別の属性が定義できない限り、「一列に並ばない」と思います。
こんな卑近な例では、命題(1)を否定することにはならないでしょうか?
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 高校 述語論理の基本的な質問 3 2022/04/23 10:35
- 法学 *注意:正しい選択肢を選ぶ問題です。 表現の自由と名誉毀損罪に関する次の説明のうち,最も適当なものを 1 2022/11/27 08:54
- 数学 論理式、合成命題について 命題変数と論理記号を用いて命題を形式的に構成したものを論理式、または合成命 1 2022/04/12 21:06
- 数学 集合と論理について 2 2023/01/08 05:52
- 数学 順序集合における「反射律」の役割について 9 2022/05/09 23:01
- 数学 内田伏一著「集合と位相」裳華房 p28 定理7.1 (カントール )べき集合から集合への単射の不存在 3 2022/11/04 11:54
- 数学 数学の複素数の証明問題です。 (1)複素数全体の集合に2要素間の実数と同様な大小を定義できないことを 2 2022/08/28 11:17
- 数学 【 数A 集合を用いた命題の真偽 】 問題 xは実数とする。集合を用いて, 次の命題の真偽を調べよ。 1 2022/07/18 19:51
- 日本語 意味とは何か、どこにあるのか? 16 2022/04/09 11:44
- 数学 「古典論理」と「直観主義論理」について以下の質問をしました。 何かを証明したいときに「古典論理」では 3 2022/08/26 10:07
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
偶数≠奇数の判定はどうやるのか?
-
∈と⊂の違いは何ですか?
-
言語の無限性に関してお考えを...
-
要素と、部分集合の違いを教え...
-
数学で、数字の上にある横線の意味
-
数字の上のバー
-
すべての自然数とすべての実数...
-
6以下の自然数全体の集合の要素...
-
∈ と ⊂ のはっきりとした違い
-
数学の集合で閉じているの意味...
-
R\\{0} って、0を除く実数って...
-
数学でのセミコロンについて
-
集積点が、まったく分かりませ...
-
集合
-
離散数学の集合の証明
-
数字は存在するのか
-
有理数÷有理数は絶対有理数なん...
-
集合族の定義で、集合の集合と...
-
1から100までの自然数で、3,4,5...
-
Rの半開区間(0,1]と開区間(0,1)...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
∈と⊂の違いは何ですか?
-
空集合のべき集合
-
数字は存在するのか
-
数学で、数字の上にある横線の意味
-
R\\{0} って、0を除く実数って...
-
数学でのセミコロンについて
-
要素と、部分集合の違いを教え...
-
Rの半開区間(0,1]と開区間(0,1)...
-
部分が全体に等しいのが無限で...
-
数字の上のバー
-
集積点が、まったく分かりませ...
-
内包的記法と外延的記法について
-
6以下の自然数全体の集合の要素...
-
ACCESSのSQL
-
すべての自然数とすべての実数...
-
数学の集合で閉じているの意味...
-
集合の記号の読み方等について
-
∈ と ⊂ のはっきりとした違い
-
高校1年の数学Aです。 この、ピ...
-
有理数と実数とではどちらが多いか
おすすめ情報