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「サラリーマンが、電車の中でお酒の匂いをさせている」という文では、どうして「匂いをさせる」という使役形が使われるのでしょうか。

自動詞文だと「お酒の匂いがする」になると思うのですが、その場合は
「サラリーマン【から】お酒の匂いがしている」という文になると思います。

でもそれではちょっとニュアンスが違う文になってしまような気がします。

対応する他動詞がないのはわかりますが、あえて「匂いをさせる」という言い方をする
意図がよくわかりません。
どなたか説明いただけると助かります。
よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

「(サラリーマンから)お酒の匂いがしている」の場合、「している」という動詞の主体(動作主体)はあくまで「お酒の匂い」です。


この文では「サラリーマン」より「お酒の匂い」が着目の対象となっています。
「(サラリーマンが)お酒の匂いをさせている」と使役形にした場合でも、動作主体が「お酒の匂い」であることに変わりはありませんが、「させているのは誰か?」のように、「使役主体」が着目の対象として浮上してくる構造になります。

「匂いがしている」は自動詞なので「動作主体」より登場しませんが、他動詞化した使役形で浮上した「使役主体」の行為は意図的ですから、その意図(意志)に対して意見(苦情)を表明することが可能になります。
「犬が泳いでいる」は犬だけの描写ですが、「犬を泳がせている」のような使役形にすると、「誰が泳がしているのか?」という使役主体が必然的に浮上してくるわけで、そんなことをされては困る、といった苦情を表明したいとき(むろん、それ以外の意図でも使用可能ですが)に有効な表現になるのと同じかもしれません。
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この回答へのお礼

犬のたとえで腑に落ちました。「腐らせる」などの同じ感じですね。大変に分かりやすい解説をありがとうございました!

お礼日時:2013/11/11 21:49

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