
(文化審議会・国語部会のなかの)敬語小委員会が出した答申「敬語の指針」に次のように書いてあります。
『【解説1】「(お・ご)……(さ)せていただく」といった敬語の形式は,基本的には,自分
側が行うことを,ア)相手側又は第三者の許可を受けて行い,イ)そのことで恩恵を
受けるという事実や気持ちのある場合に使われる。』
これを読んでちょっと分からなくなったことがあります。
>お礼のしるしに心ばかりの物を、お贈りさせていただきます。
この場合、特に誰かの許可を受けたわけでもない。また、(相手に多少の恩恵は与えるけれど)こちらが特に恩恵を受けるわけではない。
とすると、これは不適当な用法なのでしょうか。ご意見をお伺いします。
気持ちの問題だとか、ここを少し変えればいい(根本的に変えるのはかまいません)というようなことは抜きにして、お願いします。
http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/soukai/pdf …
「国語の指針」 その40ページ参照
A 回答 (16件中11~16件)
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No.6
- 回答日時:
別に「網を張っている」つもりはなく、ここには最低限のことを書き、リンク先に詳しく書いているだけなのですが……。
ずうっとこんなスタイルで回答していますが、いけませんか?
>しかし、それは相手の機械でコピーすることを頼む場合「コピーを取ってよろしいでしょうか」にしても、もう一つ相手への敬意度が足りないような気もします。
それはすでにリンクを張った下記が参考になると思います。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …
先にも書きましたが、「(3)敬語ではない形にして考えてみる」とわかると思います。
「コピーを取らせてもらう」を敬語にしたのが「コピーを取らせていただきます」でしょう。
「コピーを取る」を敬語にしたのが「コピーをお取りいたします」でしょう。
敬語でない形にすると違いが出ると思います。「相手の機械でコピーすることを頼む場合」は前者ですよね。
それならば「コピーを取らせていただきます」が適切ということでは……。
>別に「網を張っている」つもりはなく
これは冗談のつもりでした。リンク先は読みました。普通の話と思いました。tobiさんのブログも拝見しました。いろいろなことを書いていらっしゃいますね。今後も参考に<いたします>。
>敬語ではない形にして考えてみる」とわかると思います
はい、この方法はよくやっています。
コピーの場合はこの形しかないようですね。ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
こんばんは、OKAT様、いつも明晰な御回答に敬服しております。
さて、この「心許りの」との表現ですが、どちらが主体であるかを考えた時に、僕は些かの疑問を持ってもいます。こちらから相手側に対してのへりくだりと見ることは一般的ですが、果たしてそれが本当に話し手の意識であるのかと考えたなら少し怪しくもなってきます。
こちらが「ほんの僅かなものですが」といっても、それに供されるものが常識から考えて過分なものであったなら、それは相手に対してのいやみともなりかねない危惧もあります。
そして「お礼のしるしに」とことわってもいますから、それを更に「させていただきます」と多重に敬語表現と考える要素?を連ねる必要があるのか、と考えてみると問題は更に複雑な様相を呈する形にもなります。
NHKや文化庁は何か殊更に「敬語とはこうだ」とガチガチな枠組を作り、それを使えとの無謀ともいえるガイドラインを作ることで、敬語本来の意図を何処かに置き忘れている様な印象を僕は拭い去ることができないというのが本音です。
>それに供されるものが常識から考えて過分なものであったなら、それは相手に対してのいやみともなりかねない危惧もあります。
戦後すぐの時代に「敬語は『れる・られる』だけで充分と、金田一京助などが言って、他の学者たちから袋だたきにされたそうですが、それは極端だとしても、確かに過剰な「へりくだり」の精神がみられますね。それが日本の美徳だと考える人もあるようですが。戦後の国語政策への反動が、ずっと続いているような気がします。
が回答ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
NHKのアナウンサー顔まけの語学力を自負するものです。
こころばかりの物はまず日本語として美しくありません。
物ではなく、品を推奨します。それからそのつづきは
個人の手紙であれば、
こころばかりの品を贈らせていただきます。
心ばかりの品をお送りいたします。
のどちらかがよいように思います。
お贈りさせていただきます。という文例は、企業などの
景品などの贈呈におおいようにかんじます。
ことばは生きているという観点から日頃の用法をふり
かえって以上のようになります。
>こころばかりの品を贈らせていただきます。
心ばかりの品をお送りいたします。
のどちらかがよいように思います。
心ばかりの品を
「お贈りさせていただきます」は「贈らせていただきます」の方がいいということですね。
ご回答ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
>>お礼のしるしに心ばかりの物を、お贈りさせていただきます。
>この場合、特に誰かの許可を受けたわけでもない。また、(相手に多少の恩恵は与えるけれど)こちらが特に恩恵を受けるわけではない。
>とすると、これは不適当な用法なのでしょうか。
⇒わが意を得たり、の思いです。というのも、この「~させていただきます」の表現は、場合によっては最も不快な気分にさせられる表現の一つだからです。
特に、選挙の候補者が、「最後の最後まで、頑張らさせていただきます!」などと言うのを聞かされると、「勝手に頑張ればぁ~」とおちょくってやりたくなります。支持したい気持がいっぺんに萎えてしまいます。さらには、暗~い気分になります。そして、「こんな人に政治が任せられるものか」という気分にすら陥ってしまうのです!
以上、ややヒステリックになりましたが、超個人的なお答えまで。
>⇒わが意を得たり、の思いです。というのも、この「~させていただきます」の表現は、場合によっては最も不快な気分にさせられる表現の一つだからです。
そうですね。わたしもそういう気持ちから出た質問なのです。ご回答ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
「心ばかりの物を、お贈りさせていただきます」
当方も、『敬語の指針』のこの部分には疑問を感じています。
非常に微妙な問題なので、当方にはあの解説ではよくわかりません。
おそらく、「いきなりこんなものを贈ってご迷惑でなければ……」という気持ちがあれば「許可」。
「受け取っていただくことでこちらの気持ちをつたえることができる」という気持ちがあれば「恩恵」なのでは……。
こういう場合は「いたします」にできるのだから「~お贈りいたします。(ご笑納ください。)」のほうがよほどスッキリする、と書いてもらえるとありがたいのですが……そう画一的にはいかないのでしょうね。
詳しくは下記をご参照ください。
【よくある誤用32──敬語編2「~させていただく」「~させていただきます」「~(さ)せていただく」「~(さ)せていただきます」】
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n132890
以下は一部の抜粋(重言)。
●第1段階の説明(初級向け)
文化庁の「敬語の指針」のP.40~41に解説があります。
http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/soukai/pdf …
基本的には「ア)相手側又は第三者の許可を受けて行い,イ)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合に使われる」とのこと。
================================
1)相手が所有している本をコピーするため,許可を求めるときの表現
「コピーを取らせていただけますか。」
2)研究発表会などにおける冒頭の表現
「それでは,発表させていただきます。」
3)店の休業を張り紙などで告知するときの表現
「本日,休業させていただきます。」
4)結婚式における祝辞の表現
「私は,新郎と3年間同じクラスで勉強させていただいた者です。」
5)自己紹介の表現
「私は,○○高校を卒業させていただきました。」
上記の例1)の場合は,ア),イ)の条件を満たしていると考えられるため,基本的な用法に合致していると判断できる。2)の例も同様だが,ア)の条件がない場合には,やや冗長な言い方になるため,「発表いたします。」の方が簡潔に感じられるようである。3)の例は,条件を満たしていると判断すれば適切だが,2)と同様に,ア)の条件がない場合には「休業いたします。」の方が良いと言えるだろう。4)の例は,ア)とイ)の両方の条件を満たしていないと感じる場合には,不適切だと判断される。5)の例も,同様である。ただし,4)については,結婚式が新郎や新婦を最大限に立てるべき場面であることを考え合わせれば許容されるという考え方もあり得る。5)については,「私は,卒業するのが困難だったところ,先生方の格別な御配慮によって何とか卒業させていただきました。ありがとうございました。」などという文脈であれば,必ずしも不適切だとは言えなくなる。
なお,ア),イ)の条件を実際には満たしていなくても,満たしているかのように見立てて使う用法があり,それが「…(さ)せていただく」の使用域を広げている。上記の2)~5)についても,このような用法の具体例としてとらえることもできる。その見立てをどの程度自然なものとして受け入れるかということが,その個人にとっての「…(さ)せていただく」に対する「許容度」を決めているのだと考えられる。
================================
●第2段階の説明(中級向け)
「敬語の指針」は一応の解説にはなっています。ただ元々の問題が微妙なんで、スッキリしない部分が残ります。
結局どうすればいいのかがわかりません。
よく見る解決策として、「~いたします」にすればいい、というのがあります。
そのとおりだと思います。↑の「敬語の指針」の例で言うなら、下記のようになります。
1)取る→?
2)発表する→発表いたします
3)休業する→休業いたします
4)勉強した→勉強いたしました
5)卒業した→卒業いたしました
2)~5)はこの形でOKでしょう。でも1)はどうしますか?
悪い例としてあげられることが多い「歌わせていただきます」場合はどうしますか?
場合によっては「お/ご~いたします」にできることある。
答えさせていただきます
→お答えいたします
ただし、1)は「お取りいたします」にはできない。「お歌いいたします」も×だろう。 結論としては、「~いたします」にできるものはそうすればいいことが多い、くらいでしょうか。「誤用」だとか「クドい」だとかメクジラを立てるのはどうかと思います。
「~させていただく」がすべておかしいわけではないので、個々の例で判断するしかないということでしょう。
その際には以下の点に注意するとよいでしょう。
(1)「許可」「受益」の2つの要件を満たしているか
(2)「~いたします」で十分ではないか
(3)敬語ではない形にして考えてみる
具体例は下記をご参照ください。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …
※なんで削除されたのだろう?
突然ですが問題です【日本語編10】──「~させていただく」【解答編】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1286. …
※図は末尾に。
●第3段階の説明(上級向け)
敬語関連の名著と言われる『敬語再入門』に重要な記述があります。
下記の引用部だけではわかりにくいかもしれません。詳しくは同書をお読みください。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2327. …
================引用開始
【引用部】
ところが、謙譲語IIの代表選手「──いたす」は、「──する」型(サ変)の動詞でなければ使えない、また、文末以外では使いにくい、という制約があります。つまり、先程の例なら「開発いたしました」と言えますが、「新製品を作りました」は、「──する」型動詞でないので「作りいたしました」と言えないし、「新製品を開発した業者です」も、文末ではないので「開発いたしました業者です」は不自然です。この「いたす」の守備範囲の不足を補うように「作らせていただきました」「開発させていただいた業者です」と言う、という面がありそうです。「守備範囲の広い謙譲語IIの形」を求める心理が潜在的にあって、そこに「させていただく」が入り込もうとしているのです。(P.196)
つまりそのなんだ。こういうのを読んでしまうと、「プチ発見」のはずが単なる勉強不足になるってことだ(泣)。
================引用終了
Yahoo!知恵袋だと下記のBAが参考になると思います。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …
(以下略)

ご回答ありがとうございました。
>おそらく、「いきなりこんなものを贈ってご迷惑でなければ……」という気持ちがあれば「許可」。
「受け取っていただくことでこちらの気持ちをつたえることができる」という気持ちがあれば「恩恵」なのでは……。
結局は「気持ちの問題」なのですね。「敬語の指針」と言うからには、もう少し「指針」らしいものがあるのかという期待に反して「謙譲語II」と「美化語」という分類を増やしただけで、結局は現状の容認かと、疑問が湧きます。(もちろん、これは言い過ぎで、教えられるところは多々ありました)
>よく見る解決策として、「~いたします」にすればいい、というのがあります。
これはすっきりしますね。今回の場合は「お贈りいたします」で済むことかも知れません。しかし、それは相手の機械でコピーすることを頼む場合「コピーを取ってよろしいでしょうか」にしても、もう一つ相手への敬意度が足りないような気もします。
>ところが、謙譲語IIの代表選手「──いたす」は、「──する」型(サ変)の動詞でなければ使えない、また、文末以外では使いにくい、という制約があります。つまり、先程の例なら「開発いたしました」と言えますが、「新製品を作りました」は、「──する」型動詞でないので「作りいたしました」と言えないし、「新製品を開発した業者です」も、文末ではないので「開発いたしました業者です」は不自然です。この「いたす」の守備範囲の不足を補うように「作らせていただきました」「開発させていただいた業者です」と言う、という面がありそうです。「守備範囲の広い謙譲語IIの形」を求める心理が潜在的にあって、そこに「させていただく」が入り込もうとしているのです。(P.196)
なるほどそうですか。参考になります。なお、tobiさんはあちこちに網(失礼ッ、リンク)を張っていらっしゃいますが、そこまで手を伸ばせませんでしたので、その部分のお礼は割愛します。

No.1
- 回答日時:
まさに、「気持ちの問題」ではあるのですが。
これは、謙譲語の範疇かなとは思います。
贈り物をする場合、「自分ごときが準備した粗末なものを、快く受け取っていただいた」という、謙譲の意味で、「受け取る側が、贈り物が、自分にいふさわしいものと認めて、受け取ることを許可する」という発想があります。
つまりは、自分の準備したものが相手の意にかなわなかったり、相手に嫌われたりしていた場合、相手は受け取ってくれないわけです。
にもかかわらず、受け取ってくれたということは、「自分の贈り物を受け取ることを許可してくれた」という発想なり感じ方はあります。
また、お礼をする=恩義を果たすことができるという意味で、「自分の思いが叶った=自分自身が恩恵を受ける」という感じ方もあります。
もちろん、普通の「おつきあい」では、そういう感覚というのはなかなか出てきませんが、それ故に、「それほどの感謝をしている」という意思表示でもあるわけです。
ご回答ありがとうございました。
>「自分の贈り物を受け取ることを許可してくれた」
「自分の思いが叶った=自分自身が恩恵を受ける」
まだ、受け取ってもらっていない段階なんですけど。しかし、「敬語の指針」の例文に「コピーを取らせていただけませんか」が二つの条件を満たしていると書いています。同じように、許可を申し出た段階で、許可が出たと、考えるわけですね。
「自分の思いが叶った=自分自身が恩恵を受ける」に似た考えはわたし自身も考えました。「少しは恩義に報いることが出来るだろう」という満足感のようなものですね。
しかし、わたしの考えも含めて、やや「こじつけ」の感は免れず、そこまでして、「敬語の指針」に当てはめ満足しなければならないのか、という疑問が湧きます。
だから、「敬語の指針」の同じページにある次の文、
>なお,ア),イ)の条件を実際には満たしていなくても,満たしているかのように見立てて使う用法があり,それが「…(さ)せていただく」の使用域を広げている。上記の(2)~(5)についても,このような用法の具体例としてとらえることもできる。その見立てをどの程度自然なものとして受け入れるかということが,そその個人にとっての「…(さ)せていただく」に対する「許容度」を決めているのだと考えられる。
のように、個人の許容度に任してしまうのは、何の指針にもなっていないと考えます。
以上、この質問をした理由は、皆さんのお考えを拝聴したかったからです。悪しからずご諒解ください。
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