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シュレディンガー方程式でハミルトニアンのうちの運動エネルギーのところがなぜ、運動量演算子を二度同じ波動関数に二階の偏微分のようにかけるのかよくわかりません。古典力学でのp^2/(2m)はわかるのですが、それがなぜ、二階の微分になるのでしょうか?どちらかと言うと波動関数に運動量演算子を掛けた結果を二乗するなどの方がしっくりくるのですが、どなたか説明していただけると助かります。

A 回答 (9件)

例えば波動関数がAexp{i(ωt-kx)}のように仮定され、Aはxにもtにも依存しない場合にドブロイ波の式が演算子と対応することが成立する。



しかし、方程式のポテンシャルを例えば井戸型ポテンシャルとした場合には、定在波はx依存性を示すことになる。
朝永氏の量子力学にもそういった記述はなされていない。

例えばHψ=Eψのψを状態ベクトルとした固有ベクトルとした場合、H及びEは正方行列となることが要求される。
これが行列力学と波動方程式をつなぐものである。(簡単な説明)

交換関係は、「ランダウ・リフシッツ 理論物理学小教程」という文庫版の本を見てもらうと納得できるのですが、"物理量(演算子)はハミルトニアンとの交換関係に値を持つ"ということが理由です。物理量演算子f~を波動関数ψに作用させると、fψのように固有値fが導かれるという性質を持ちます。この際、期待値の時間微分とi(h/2π)∂ψ/∂t=Hψとの関係から、物理量演算子が時間にあらわに依存しなければ物理量の平均値は物理量演算子とハミルトニアンの交換関係で表されます。

同様に、-i(h/2π)∇ψ=pψという関係から、物理量と運動量演算子の交換関係が関連づけられます。
この時非相対論的であれば物理量xは時間にあらわに依存しないから、運動量演算子との間の交換関係に値を持つことになります。
このことが不確定性を生みます。もちろん、小沢の理論のような厳密ではないが。

この辺が数学的であり、物理のセンスが必要になります。

ここまでくればわかるかもしれませんが、運動量を演算子で扱うということの背景に、あなたの思い描いている以上の数学的な背景が潜んでいます。

この回答への補足

ngkdddjkk さん、d9win さん、丁寧な説明ありがとうございます。私の勉強不足でせっかくのご説明がなかなか十分理解できません。いろいろ持っている本を見ましたが、まだまだ理解に苦労しています。

不確定性については、状態ベクトルを異なる基底の組であらわした場合、片方の組の基底ベクトルのどれかに状態ベクトルの方向が近い場合は、もう一方の組の基底のベクトルから離れてしまうというようなイメージでなんとなく理解しています。

また、Aexp{i(ωt-kx)}だと、位置や時間は確定しない代わりに、エネルギー、運動量が確定していて、(運動量の基底ベクトルのどれかと状態ベクトルが一致している代わりに、位置空間の基底ベクトルからはどれも等距離の方向)なんらかのポテンシャルが入ってきた場合に、位置がすこし確定してくる代わりに運動量が不確定になってくるということも、まあ理解できているつもりです。

ただ、不確定性と交換関係の関連や演算子の計算規則の考え方がほとんど理解できていない状況です。

数学的な整合性からの要請という考え方や、演算子の計算規則をそのように決めてみたら、(たとえば、古典力学の物理量の積については、演算子を同じ波動関数に順番に作用させるなどの計算規則のことです)実際の結果をよく説明できたので正しくて、これは論理学上の仮定と同じで疑問に考えても仕方がないというのも、そうかもしれないとは思うのですが、すこしでもイメージを持ちたいとおもいました。

例えば、行列形式でいうと 交換関係については、PX|Ψ>と XP|Ψ>の違いにどんな意味があるのかなど全く想像つかない状況です。|Ψ>がある状態を表すベクトルというのはわかるのですが、X|Ψ>というベクトルを求めたうえでそれにPの行列をかけるのにそもそもなにか意味があるのか、また、X|Ψ>とはそもそもなんなのかわかりません。(<Ψ*|X|Ψ>は理解できてるつもりです。)X|Ψ>は|Ψ>を構成するそれぞれの基底のもつ固有値の長さ分、状態ベクトルを伸ばしてできたベクトルというのは数学上は理解できるのですが、その新たなベクトルはなにか物理的意味を持つのか、そのなにかわからないベクトルにさらに運動量演算子の行列をかけることで何をもとめているのか???など疑問だらけです。


なかなか、このようなサイトで簡単に答えがかけるようなものではないのかもしれないので、あまりしつこく質問するのは気が引けるのですが、最後のあがきで、長文を書かせていただきました。いずれにしろ、初学者に丁寧にご回答ありがとうございます。

補足日時:2014/04/05 05:42
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補足させてもらえば、ド ブローイ波は、正にE=hω/2πとp=hk/2πを満たす波です。


また、シュレーディンガーの始めの水素原子の解析では、exp{i(ωt-kx)}形の波を想定してません。微分方程式の解を求めているだけです。得られた解もexp{i(ωt-kx)}形ではありません。
朝永の量子力学は本当の基本から説明してます。是非とも読まれることをお勧めします。

なお、先ほどの私の回答中の-h/(2πi) d/dqは、h/(2πi) d/dqの間違いでした。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。上のngkdddjkk さんのところでまとめて、補足を書かせていただきました。確かに、exp{i(ωt-kx)}を想定していないのはわかるのですが、結局これらの線形結合で説明できるということですよね。
朝永の量子力学は名前は知っているのですが、見たことありませんでした。
今海外に住んでいますので、日本の本は入手しにくいのですが、次回帰国した際に必ず買ってみようと思います。

お礼日時:2014/04/05 05:47

他の回答者ももっとしっかり教えてやってほしい。



アインシュタインの関係E=hω/2πとドブロイの式p=hk/2πの関係を取り入れただけ。
問題はシュレディンガー方程式の仮定。
波の性質を持つ波動関数を使ってるでしょ?
だから波の関数exp{i(ωt-kx)}を仮定した方程式を考えた。これをxで偏微分するとkが得られるから、運動量と微分演算子の「対応関係」を採用した。エネルギーについても同じ。
つまり、関数の形を無限遠まで存在する波で仮定した。
しかし、実際にたてた方程式を解く際には仮定を逸脱した条件で解いたとき(自然現象)にそれを説明できた。想定していた以上の有用性があることがわかった。しかし、何故その式でいいと言えるかがわからなかったりする。
これが誰も理解できないと言われる所以です。

論理学上の仮定を何となく決めてみたら上手くいった。しかしその本質は何?と聞かれても論理学では仮定に言及できないから、何故量子力学がそういう式になるか?という問いに答えられない。量子力学を包含する新たな理論が必要になってくるわけだ。

交換関係は数式上矛盾がないように構成されて意味付けがなされただけです。
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朝永の量子力学II, 6章と7章によれば、


「シュレーディンガーは、1926年にド ブローイ波に対する波動方程式を解いて水素原子の分光スペクトルを説明した(角運動量の基底値が、ボア理論のh/2πでなく0であることも導かれた)。それは、実空間の波を扱うものであった。
同じ年に、ハミルトニアンの標準座標qに共役な運動量pを-h/(2πi) d/dqで置き換えた方程式(いわゆるシュレーディンガー方程式)を提起して、それが(前年に発表された)Matrix力学と同じ関係を満たすことを明らかにした」
とあります。

すなわち、運動量pを-h/(2πi) d/dqで置き換えたいわゆるシュレーディンガー方程式を用いなくとも、実数の波動方程式で水素原子の構造はほぼ説明できたのです。しかしながら、それでは近似解に止まり(前期量子力学)、量子力学として大成し得なかったのです。
シュレーディンガー方程式は結果的にMatrix力学と等価になったのでなく、シュレーディンガーは、彼の始めの実空間の波動方程式を基にして、意図的にMatrix力学と整合する方程式を目指したのだと、私は思います。
そして、運動量を導く微分演算に虚数を含んでおれば、Matrix力学の運動量pと座標xの交換関係(xp-px= ih/2π)と同じ関係を得ることに気付いたのだと、考えます。
この時、運動量を独立した微分演算で求めると交換関係は導かれません。運動量を演算子として扱うことは、交換関係を満たすための必要条件なのです。
その交換関係さえ同じであれば、あとは基本的に同じ結果が導かれることは数学的に言えるのだと思います。
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無責任な回答が多いようです。



まず、シュレディンガー方程式は何を扱う方程式ですか?
何を目的にたてられた方程式ですか?

その辺を一度調べてみてください。

この回答への補足

ご回答有難うございます。
私の理解では、
物質が波動関数で示すことができることをまず前提としたうえで、波動関数の性質:
E=hν
p=h/λ
を満たした上で、通常の古典力学の
E=p^2/(2m)+v(x)
を満足するにはどのような偏微分方程式を波動関数が満たさなければならないかというだけのことかと思ってましたが、それを考えても、下記に私が書いた疑問点は解消されません。。もう少しヒントをいただけると助かります。

補足日時:2014/04/02 01:15
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>演算子の計算規則などは演繹的に出てくるものと理解していました。



観測可能な物理量を演算子で置き換え、その後波動関数を作用させるというルールを受入れたなら、
あとは数学の規則にしたがってそれ計算するだけです。

この回答への補足

なんどもすいません。その数学の規則に従ってというところがわからないところです。
二つの物理量の掛算という古典力学の計算が演算子を二重に作用させるということに具体的にどうしてなるのでしょうか?証明とかあるのでしょうか?(単純に考えると、固有値(物理量)をそれぞれ求めて、その結果をかけるというほうがしっくりきます。演算子が両立しないので、そうは簡単にいかないんだと思いますが。)

つまり、xp を計算するときになぜ、位置演算子を作用させた結果に運動量演算子を作用させる(もしくは逆)という考え方、発想になるのかわかりません。

具体的にかくと、xΨに(ただのΨではなく) -i h d/dx を作用させることになるのかが分かりません 
(偏微分の記号の出し方が分からないので、d で代用しています。hbarもhで代用)

-i h d/dx xΨ = -i h Ψ + x (-i h d/dx) Ψ = (-ih +x p ) Ψ となるので、位置演算子と運動量演算子を組み合わせたものの固有値は xp ということにはならないと思うのでなっとくがいかないところです。(まあ、これが不確定原理ということだとおもいますが)

単純な発想ですが、前述のとおり、Ψに -i h d/dx を作用させて、pの固有値を求めて、その固有値の分布と位置の分布を掛け合わせるとかいうようなイメージにはならないんでしょうか?

(おかげさまでp^2はわかりました。Ψの-i h d/dx の演算の固有値がp とすると確かに、2重に作用させた、-i h d/dx -i h d/dx Ψ = p^2 Ψ になります。そういう理解でいいのでしょうか?)

補足日時:2014/04/01 07:33
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まず「原理」とはどういうものなのか,そこから理解されたほうがいいのでは?


個々に説明しても今のままでは無駄そうなので。

ニュートン力学で言えば,

力によって加速度が変わるのはわかるとして,なぜそれに質量の1乗がかかるのを説明しろ。2乗でも3乗でもいいのになぜ1乗なのか。それが説明されるまでは運動方程式など一切使わん。

といってゴネているようなものです。

この回答への補足

ご回答有難うございます。古典力学では基本的にはニュートンの3法則(F=ma, 慣性、作用反作用)が原理であとはそれを元に証明できると理解しています。その原理をそのまま受け入れるのはわかります。逆に、E=1/2 m v^2 等々はそこから演繹的にでるものと考えています。

私の稚拙な理解では、量子力学では、波動関数が粒子の状態で、演算子を波動関数に作用させることで、でてくる固有値が位置や運動量に相当するというところは原理として理解しているつもりです。(ここはどの教科書でも実験にあう事実として書いてあり、なぜということは書いてない。)

ただ、私は、そこから、演算子の計算規則などは演繹的に出てくるものと理解していました。(例えば、不確定原理も原理とは名前がついていますが、これは波動関数の存在と、位置演算子と運動量演算子の性質を前提にした場合に演繹的に求められるもので、いわゆる証明不可能で受け入れるしかない公理みたいなものではないという理解です。)

このあたりの理解に問題は有るのでしょうか?ご指摘いただけると助かります。理解がまちがっているとすると量子力学のそもそもの公理(ニュートンの3法則に相当するもの)はどこまでなのでしょうか?

また、演算子の計算規則が説明不可能な公理(原理)とすると、例えば(強引に例をつくると)、運動量と、位置の積(x p) ではなくて、運動量を位置で割ったもの、 p/x を仮に何らかの理由で計算するときは演算子ではどのように計算したらいいのでしょうか?演繹的に原理から計算できるものではないとすると、それぞれごとに、実験で証明する必要がるのでしょうか?

なかなか私の理解できないポイントをうまく説明するのは難しいのですが、上記の書き方で私の疑問点が伝われば幸いです。

補足日時:2014/03/31 20:57
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hitokotonusi さんの回答の通り、理由はありません。


「説明」が書いてある本は、たぶん、世界中に1冊も無いはずです。

>名前は付いてないですが、原理と思っておけば大過ないかと。
名前は「量子化」だと思います。

この回答への補足

noel_lapinさん、hitokotonusi さん、ありがとうございます。ただ、たとえば、不確定原理の証明などのとき、位置と運動量をかけた、xp を計算しようとします。これも私のもともとの質問と同様に、運動量演算子と位置演算子を順番に同じ波動関数に作用さえて、順序が違うと答えが違うので、古典力学とことなるという形で教科書などには書いてありますが、そもそも、なぜそういう発想になるのかが分かりません。

波動関数に位置演算子を作用させてでた、固有値(のありうる値の幅)と、またそれとは別に波動関数に運動量演算子をかけてでた、固有値(のありうる値の幅)を比較してとかというなら理解できるのですが、なぜ、同じ波動関数にまず運動量演算子を作用させてその結果に位置演算子を作用させる、(もしくは逆の順序)という考え方になるのでしょうか?

理由はないなら、そもそも、不確定原理の証明も、意味のない計算になるということになるかと思いますが、(結果はあってたとしても)、そもそも、ハイゼベルグがそういう計算をすると不確定になると発想をしたのはどういうように理解すればよろしいでしょうか?(結果があったたとしても、そういう式を作って、そもそも証明しようという仮説でもあったのかとはおもいます。)

補足日時:2014/03/31 07:11
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理由なんてないですよ。


わかっているのはその手順で解を求めて行けば正しい答えが得られるということだけ。
名前は付いてないですが、原理と思っておけば大過ないかと。
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