
初めて質問させて頂きます。
第二種電気工事士の試験の勉強をしていて、疑問に思った事があります。
交流をコイルに流した場合、電流の位相が電圧の位相に90度遅れるとありました。
また、電磁誘導の際、鉄心で接続されたコイルの巻数に比例して電圧が変化するとありました。
これらのコイルの性質は、コイルが何巻から適用されるのでしょうか?
一巻きのコイルでも、電圧と電流の位相のずれはおこるのでしょうか。
例えば1/2巻き(カーブさせただけ)では当然起こりませんよね?
電線が円を描いた瞬間に位相のずれが起こるのでしょうか。
どの巻数から位相のずれがはっきりと観測できるのか、疑問に思いました。
例えば、2巻きのコイルでは位相はずれずに、3巻きになった瞬間に90度ずれるの?
それとも、1巻きコイルで10度ずれて、2巻きで20度ずれて、9巻き以上なら90度ずれるとか…?
電磁誘導も、コイルが1回巻きと2回巻きでも起こる事なのか、何巻以上でないと発生しないなどあるのでしょうか?
素人で申し訳ありませんが、調べても答えが見つからず、質問させて頂きました。
どうか、よろしくお願い致します。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
もうちょっと勉強すると、答えがわかると思いますが、こういうことです。
・位相が90度ずれるのは、理想的なコイル
・現実は理想的なコイル(直流抵抗=0)なんて存在しない
もうちょっとすると電圧に対して電流を複素数を用いて計算することになります。
そのとき、電流を実数部と虚数部で計算するのですが、現実にあるコイルは虚数部だけでなく
実数部も存在するのです。それで位相が実数部と虚数部であらわされるベクトルの分だけ
遅れることになります。
理想のコイルは、実数部が0なので位相が90度ずれると言ってるのですが、現実のコイルは
実数部が存在するので位相が90度ずれることはないのです。
結論を言うと、1回巻きと2回巻きでは虚数部が2倍になる。あとは実数部との比の問題です。
たくさん巻いて虚数部が大きくなって実数部が無視できるようになると位相がほぼ90度ずれる
というわけです。1回巻いただけだと実数部に対して虚数部が大きくないのであんまり位相は
ずれないっちゅうわけです。ま0ではないけど。。。
とてもお詳しい方からのお答え、とても嬉しいです。
ありがとうございます。
複素数で計算するなんて、思いもしませんでした。
コイルの巻数と、実部と虚部が関係するなんて、私の調べでは全くわからなかったので、本当に勉強になりました。
わかりやすく教えて頂き、とても嬉しいです。
もっと理解するために、さらに勉強しようと思います。
理想のコイルって、実際には無いんですね…
理論と実際のずれもある事を教えて頂いた事も、勉強になりました。
オーディオアンプなども、電気回路なのに良い音とか悪い音とか関係あるの?って思っていましたが、色々な電子部品の誤差があるんでしょうね。
とても勉強になりました。
ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
電気回路は水の流れにたとえると良いと言われますが、かなり無理な水の流れを想像しないといけないことを前置きしておきます。
筒の中に水が満たされているとします。水が静止していれば電流は流れていない状態で、
例えゆっくりでも水が動いていれば電流が流れている状態とします。
◆コンデンサについて
コンデンサは、筒の途中にゴム膜を張って遮断した状態です。筒の片方から水圧をかけると、ゴム膜が反対方向に膨らみ始めます。ゴム膜が膨らみ始めた瞬間から、ゴム膜表面にかかる水圧(電圧)は0から徐々に高まっていきます。水流の速度(電流)は、いきなり最大から始まって、ゴム膜が変形している途中(充電中)は、だんだん水流の速度が遅くなっていきます。ゴム膜にかかる水圧(電圧)は0からっ徐々に高まっていきます。、やがてゴム膜がパンパン(水圧最大=電圧最大)になると膨らむのが止まり、水も停止(電流0)します。(充電完了) 今度は筒の反対側からの水圧に切り替わります。
こうしてみると、ゴム膜が平面の最初の状態の位相は0度、ゴム膜パンパン時の位相は90度ですね。
0度の時、水圧0・水流最大
90度の時、水圧最大・水流0となります。
この水の実験から、コンデンサに交流を流した時、電圧に対して、90度、電流の位相が早い(=円で考えると、270度電流の位相が遅れる ということが分かると思います。
◆コイルについて
コイルは、動かすのが難しく、いったん動いたら止まらない水車のようなものです。
注:この水車は、止まっているときは、水を一切通さないという性質があります(実際に作るの難しそう・・・)
(非常に重たくて、いったん回したら、無理やり人を巻き込んで惰性で、後続の人を次々に送り出す恐ろしい回転ドアを想像してもいいかもしれません)
この水車に筒の端から水圧をかけると、最初(位相0度)の時点ではすぐには動きださないので、いきなり水車にかかる水圧が最大になります。しかし、やがてゆっくり動き始めます。筒の端からの水圧を弱めても、この水車は惰性で回ろうとします。位相90度の時点で水流が最大になります。
これが、90度遅れる理由です。
私の例えに不備があるかも知れませんが、私の説明不足をカバーできるくらいの想像力をぜひ働かせてください。必ず理解できると思います。
先ほど、2通りの回路を作成し、回路シミュレータで実験してみました。
添付画像は、その画面のコピーです。
左がコイルに40Hzの交流をつないだ回路、右がコンデンサに同じ交流電源をつないだ回路です。(ただしコンデンサの回路のほうは、短絡防止のため、抵抗を直列に入れています。)
下のグラフは、緑色が電圧、黄色が電流の変化をあらわしています。電圧と電流の位相のずれの違いが良く分かると思います。

すごくわかりやすいです!
お答え頂き、ありがとうございます。
コンデンサが膜というご説明、目から鱗でした。
電気回路が水流の例えで分かりやすくなるのは、なんとなく知っていたのですが、あくまで電圧と電流くらいの使い方しかしていませんでした。
コイルとコンデンサまで、水流の例えで説明出来る事がわかり、理解がとても深まりました。
また、分かりやすい図までご用意頂き、とても感激です。
電気も、圧力と流量を常に考えていないと、本当の意味で理解したことにならないと思いました。
公式をひたすら覚えても、身になりませんよね。
とても勉強になるお答えを頂き、本当にありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
コイルを巻かなくても、たった1センチメートルのまっすぐな銅線を1本、回路に挿入しただけでも、コイルの特性を示します。
回路によってはこれすら意図しない浮遊インダクタンスとなり、動作に支障が出ることがあります。
デジタル機器の基板などを見るとわかりますが、ICの電源端子のごく近くにコンデンサ(バイパスコンデンサ)が挿入されていることがありますが、これは配線による浮遊インダクタンス(コイル成分)を打ち消すためのものです。必ずICの
すぐそばにつないであります。コンデンサまで余計な配線を引っ張るとコイル成分となるためです。
お答えいただき、ありがとうございます。
コイルというものは、巻き数というよりも線自体が持っている性質なのですね。
そして、コンデンサにその様な役割があったことも勉強になりました。
パソコンやオーディオ機器の回路を見ると、沢山のコンデンサや抵抗があって不思議に思っていました。
これって一つにまとめてもいいんじゃないの…?とか。
でも、その一つの謎が解けました。
線自体が悪さをして、本体の近くにコンデンサを配置する必要があるのですね。
とても勉強になりました。
ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
電線1本でも、そこに電流を流せば右ネジの法則に従った磁界が発生します。
コイルはその磁界を重ね合わせることで現象を顕著にするものに過ぎず、変圧器も鉄心などを入れることで磁束を集中させて効率を稼いでいるだけ。
電線を2本接近させて一方に電流を流すだけでも電流の強さに応じて他方の線に電磁誘導がおこりますし、ヒステリシスに応じた位相ずれも生じるのです。
お答え頂き、ありがとうございます。
コイルというものは、線の本来持っている性質を増幅しているに過ぎないのですね。
未だに電流と電圧の位相のずれというものがいまいち理解できずにいるのですが、90度のずれというものはあくまでも最大値に過ぎないとの認識でよろしいのでしょうか。
実際には0度~90度のどこかでずれているのでしょうか。
それとも、コンデンサの成分もどこかで発生したりして打ち消しあっているのでしょうか。
色々と考えを深めさせて頂き、ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
お答え頂きまして、ありがとうございます。
レールガンは直流の回路なのですね。
いわゆる、フレミングの左手の法則を使って、思いっきり大型にした感じでしょうか。
一つの閉鎖回路と考えると、直流のレールに転がるものを乗せたら動くんですよね…
電車に応用とかできそうですよね?
すみません、お答えに対するお礼としてはおかしいかもしれませんが、とても勉強になりました。
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
そういう疑問が有るなら実験すると解ると思うよ。
たとえば一時側に200回巻き二次側に100回巻くとどうなりますか?
入力電圧AC200V:出力電圧AC100Vになりますか?
お答え頂き、ありがとうございます。
実験すれば確かにわかりますね。
子供の頃に、鉄の輪っかにエナメル線を2カ所に巻いて、乾電池をつないだ事がありました。
当時は直流では電磁誘導が起こらないなんてわからず、恐ろしい事をしていましたね…
また機会を見つけて、やってみようと思います。
理論も大事ですが、実際に手を動かしてやってみる事で理解が飛躍することはありますよね。
ありがとうございます。
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